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リピートライフ  作者: 花畑 空間
第3章
12/86

#11台本

とりあえず出してきた分の服をたたんだ、いつの間にかフリースペースから漏れていた声も静かになっていた。

「んー、疲れたーー」

(あおい)さんがあくびをしながら体を伸ばした。

「じゃ、また後でね~」

フリースペースからキイックの声が聞こえ、扉が開き、中からぞろぞろと人が出てきた。

砕が凄い笑顔だ、不気味なぐらいに。

「おーい、俺受かったぞぉ!」

砕が嬉しそうにこっちに向かってきた。

「ごめん、ちょっと外すね」

僕は道具班に声をかけ、砕達に話を聞きに行った。

「とりあえず砕は受かっただね、櫻さんと日向ちゃんは?」

「それがね、キイックが「せっかく来てくれたから、みんな合格~」って言ったのよねぇ」

櫻さんはちょっと不満そうに言った。

「じゃあみんな受かったんですね」

「で、その後に()()()()()が「でも、一応演技してみて~、練習も兼ねて~」なんて言うもんでよぉ、ちょっと終わるのが遅くなったってわけだぁ」

名前間違えてるし…まあ合格したなら良かった。

あ、そういえば、名前思い出したこと言うタイミング無かったな。

「あの、僕、名前思い出したんです」

「「えええ!!!」」

みんな驚いていた。

「僕の名前は稗田利人(ひだとしひと)です、実は最初ここで起きた時に思い出してて」

「「おおー」」

「呼ばれたい名前とかあるかぁ?」

「んー、任せるよ」

「じゃあ稗田っちみたいなのどうだぁ」

「それで!」

とりあえず名前を伝えることはできた。

「稗田君のいる道具班は作業進んだの?」

「とりあえず服をたたみ終えて、あとは台本に合わせて衣装とか小道具とかです」

「頑張ってね稗田君…!」

日向ちゃんが珍しく喋った、オーディションに行く前より少し明るくなってる気もする、何か良いことでもあったんだろうか。

「ありがとう、じゃあ、あっち戻るね」

僕は手を振り道具班に戻ろうとした、その時。

「できたぁぁぁぁ!!!!!」

驚いて勢いよく振り向いてしまった、声はホワイトボードの方からだった。

「とりあえず台本出来たよキイックぅぅ!!!」

1人の女性が何枚もの紙を持ち、フリースペースに勢いよく入って行った。

少ししてキイックと女性が出てきた、キイックはみんなに向かって話し始めた。

「みんな~、台本班の頑張りによって台本が出来上がりました~ぱちぱち~」

みんなで拍手した。

「とりあえずこれを元にみんな準備に取り掛かってね~」

キイックは(台本)を指差した。

これで僕ら(道具班)も衣装作ったりできるぞ、さて、どんな内容なんだろう。

…ほぉ、呪いによって化け物の見た目になった王子様と、街で1番綺麗な女性が恋に落ちていって、最後には呪いが解けてハッピーエンド……なーんかどこかで聞いたことあるような話だけど、まあいいことにしよう。

僕は机に戻った、もうみんな服を仕分けしていて、僕も手伝った。

女性用と男性用と、あと、()()()()()とか…

「これ、化け物の顔に使えそうじゃない?」

と洋一さんが馬の被り物を取った、これ使うのか、そう思ったが他に化け物っぽいのも無かったため、化け物役の顔は()になった。

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