#1α 敗者側
はぁ…
僕は古谷京。
せっかく強い味方付けたのに僕のくしゃみのせいで負けて敗者側行きだ。
あっちのチームに対戦相手選ばせたのもちょっと調子に乗ってたか?いや、そんなことはない、僕はいつでもすごいんだ。
「じゃ、てめぇら、ウコイックの話聞いてたな~?」
「「「はい!!!」」」
僕も含めみんな一斉に返事した、さっき勝者側を睨んだだけでみんな落とされかけたからね、あー怖い怖い。
「じゃあ説明するぞ~」
緊張感のある声だなアオイックは、もっと優しくできないのかねぇ。
「芝居の本番は3日後の夜だ~、準備はてめぇらで全部やれ~、2階には寝るとこあるからそこで寝ろ~、本気でやらねぇと俺が落とすからな~、以上、解散~」
随分サラッとしてるね、まあ逆に分かりやすいけどさ。
とりあえずチームを集めて話し合うか。
「みんなー、こっちきてー」
でかい体の3人が駆け足で来た、足音もドシドシって聞こえる。
「どうした、とりあえず何するか考えるのか?」
まず最初に話したのが北條さ、さっきの対抗戦で敵のでかいのとなんか仲良くなってたやつ。
「そうか、私も決めたいんだと思うよ」
この何言ってるのか分からないのはさっきピンク色の髪と戦って勝ってた美宏さんさ、一応美宏さんだけ名前はさん付け~、多分歳が結構離れてるからね。
「そ…そうですね美宏さん、京君、とりあえず他のチームとも話してみたらどう?」
そしてこの人はさっきあっちの急にやばくなった子に負けちゃった九野っち、この部屋に来てからみんなの名前を知ったけど早速九野っちってあだ名呼び~顔も結構かわいいー。
「じゃあとりあえず僕だけ行ってくるよ、リーダーだからね」
僕は胸にポンっと手を置いてドヤ顔で向かった。
「みなさーん、ホワイトボード見てくださーい、題材的なの決めましょー」
僕は大声で叫んで、ホワイトボードをペンで軽く叩いた。
みんなぞろぞろと集まってきた。
「はい、皆さんありがとうございまーす、では、何か意見ある人っ」
僕は耳を傾けるポーズをした、あんまり調子乗るとまた厄介なことになりそうだから今日はこれぐらいで。
お、手挙げてるー。
「はい、そこのお姉さんっ」
僕はペンでお姉さんを指した
「簡単そうなのはホラー系とか?変に演技…するより、キャーーとか言うだけの方が簡単そう…だったり」
アオイックの目を気にしながら意見したお姉さん、たしかに良いかも。
「良いね!それ!採用!」
僕はすぐホワイトボードに書いた、もうちゃちゃっと準備に移りたいからとりあえず決定しとくー。
「じゃあ他に意見ある人はー、いないねー?おっけー」
もう後ろを振り返らずにホワイトボードを見ながら話を進めた。
「じゃ、次は係決めしましょう、なんか準備するうえであった方が良いみたいなのってありますかー?」
「とりあえず台本作りとか?」
男の人が声を上げた。
「良いですねー」
とりあえずホワイトボードにメモメモー。
「お芝居は全員参加にするの?」
さっきのお姉さんがまた意見した、お姉さん天才じゃーん、そこも決めないと。
「じゃ、全員参加派の人手挙げてー!」
お、ほぼ手を挙げてるぞ、なんかかわいいー。
「これは全員参加で決定かなー?」
うちのお芝居は全員参加に決まったー。