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するべき償い  作者: kai
1/3

始まり

この物語はフィクションです。

ある日、僕の目の前に黒い男が現れた。


その男は黒い面を顔につけていて、黒い帽子をつけており、黒いコートを着ていて、黒い靴を履いていた。


手は、ポケットに入れられており、見えない。


僕はそこから立ち去ろうとしたが、黒い男が僕の肩を掴んできた。その手には黒いビニール手袋がはめられていた。


「何か、用ですか?」


「……」


僕は尋ねた。だが返ってきたのは沈黙だけだった。


すると、黒い男はビニール手袋を外し、僕の顔に手を開いて近づける。その手は、手と言えるか怪しいほど、酷かった。


僕はその影響か、頭がくらくらして意識がなくなったが、一瞬で覚醒した。


「するべき償いをしろ」


黒い男はそう言った。


「何のことを言ってるんだ?」


僕は疑問を持った。


快楽殺人者・・・・・、するべき償いをしろ」


「快楽殺人者?それは僕のことを言ってるの?初めて会ったのに、ひどいな」


「拷問126回、殺人未遂0回、殺人126回。するべき償いをしろ」


「クッ。クックック。クアッハッハッハ」


その言葉に僕は思わず笑みをこぼしてしまう。


「よく調べたね。でも少し違うよ。拷問130回、殺人129回だよ」


「するべきを償いをしろ」


「うるさいなあ、まあいいか。殺人129回っていうのは切りが悪かったんだよね。警察だか何だか知らないけど、君が、130人目だ!」


ここは田舎。ほとんど森。見られる心配はない。拷問したい気もするけどそれじゃあ数がちょうどにならない。


ああ、わくわくする。こいつを殺したら、血が出るのかな。内臓はあるのかな。あれ?何で僕当たり前のこと言ってるんだろ。人間だったら血は出るし、内臓もあるににきまってるじゃん。


僕は隠し持っていたナイフを黒い男の心臓に突き刺した、はずだった。


刺されたはずの黒い男は、消えていた。


「消えた?人間じゃないのか?」


⦅するべき償いをしろ⦆


「どこだ!」


僕は黒い男の声が聞こえたので周囲を見渡す。


「いない」


しかし、どこにもいなかった。


「どこに隠れやがった」


その後、もう一回念入りに周囲を見渡すが、やはり誰もいない。


「まあいい。僕が見つけ出して、殺してやるよ」


「人間じゃない相手。殺したらどうなるのか、楽しみだなあ。血、出るのかな。内臓はあるのかな。そもそも殺せるのかな」


「ああ、わくわくする。これだから、殺しは、やめられない」


僕は森に駆け出した。快楽殺人者として。でも僕は知らなかった。これから、僕のするべき償いの始まるということを。

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