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とある朝、ふいに思い出した。


「なるほど。おれ、前世の記憶有るわ」



別に前世の人格が突然とってかわったわけではない。

思い出してみてもおれはおれで、前世の記憶もただの昔の記憶なだけ。

前世も現世も子供時代は全力で遊んで悪戯して怒られて泣いて笑って成長した。

強いて言えば、飯はしっかり食わなきゃという強迫観念的なものは、前世で研究に没頭した挙句、腹が減りすぎてぶっ倒れた時に棚を倒して圧死したせいだってことが判明した。飯は大事、うん。


13歳の今のおれ、多分40近かった過去のおれ。

13歳なんてもっと子供だったかと思ったが、思考回路的にはさして差が無いもんだな。

経験の分だけ外からの色々に対して耐性が付いただけで、純粋に「おれ」が「おれ」である根幹は変わらないらしい。

……精神年齢が低かっただけとは思いたくない。



なんにしたって、今日からやることが変わるわけじゃない。

おれはおれなので、おれとして普通に生きていくだけである。

とりあえず、起き上がって着替えて顔を洗って母さんに挨拶して朝飯を食う。そんでもって薪割と水汲みをしてから学校に行き、帰りに母さんが頼んでいた食材を引き取って帰ってきて、父さんと店番を交替する。

そんな変わらない毎日を過ごすだけだ。



そう、思っていたんだ。



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