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9 ティムール王国建国からムガル帝国の衰退まで

「じゃあ今日は前回放置してたティムール王国からな。」

「瑞季君もう当然のごとく私の部屋に入り浸ってるよね……。」

「誰のためを思ってるか知ってんのかコラ。」




ティムール王国建国と滅亡


「まずティムール王国の位置だ。首都はサマルカンド。現在の地理でいくとインドの上の国、キルギスやタジキスタンの場所だ。ティムールの土台は西チャガタイ=ハン国にある。1370年に衰退した西チャガタイ=ハン国から独立した。建国者は王朝の通り、ティムールだ。このティムール王国は大きな力を持ち、独立後、東チャガタイ=ハン、イル=ハン、キプチャク=ハン国を併合した。東側の明を除いて、西は小アジアに差しかかろうとしていた。さあ、このときの小アジアを収めていた王朝は?」

「オスマン帝国?バヤジット一世くらいの時期だよね。」


「正解。で、ここまで来たから当然次は小アジアだ。そこで1402年。アンカラの戦いでオスマン帝国に大勝。ただこのティムールは明への遠征の途中で死亡。全盛期は、ティムールの第四子、三代目君主のシャー=ルフのとき。学芸や美術を奨励して、ウルグ=ベクの天文台を建設した。んで、四代目君主ウルグ=ベクの時にトルコ系のウズベク人に侵入されて1507年にティムール王国は滅亡。」


「勿体ぶった割にサクッと終わった!」

「まあこの辺は小さな王朝は立てては消えの繰り返しだからな……。」



サファヴィー朝の建国とと衰退


「次、イスラームのサファヴィー朝。」


「聞き覚えないね。」


「まあ正直他の国と関連づけて覚える内容はないからな。場所は今のイランのあたり首都はタブリース、1501年にイスマイール一世が建国したイラン人国家でイスラーム国家。しかも少数派のシーア派、十二イマーム派だ。イスマイール一世は神秘主義集団、サファヴィー教団の指導者となった。」


「神秘主義って?」

「まあ読んで字のごとく、奇跡とか。全体的な面で見ると、奇跡や聖者の崇拝とかだな。で、まあこのあとやる王朝でも使われるんだが、アケメネス朝のころから使われてきたイランの王って意味のシャーをイスマイール一世は名乗った。なんやかんやでポルトガルにホルムズ島を奪われる。最盛期は五代目のアッバース一世。アッバース一世は1597年に首都をイスファハーンに遷都。イマーム=モスクと呼ばれるモスクを作り、イスファハーンは世界の半分とまでのたまった。」

「世界の半分はちょっとサバ読みすぎかな?」


「で、このアッバース一世の時にオスマン帝国からタブリースと奪回、ポルトガルからホルムズ島を奪回。少し盛り返してきたように思えるが1722年。アフガン人にイスファハーンを占領され。1736年には滅亡。1796年にカージャール朝を建国するが19世紀にはイギリスやロシアの植民地にされちまった。」



ムガル帝国の建国と衰退


「次ムガル帝国。インド最大のイスラーム国家。ムガル帝国は1526年に建国されたんだが、この建国者がバーブル。さっきやったティムールの子孫だ。1526年mパーニ―パットの戦いでロディー朝を征服し、ムガル帝国が成立。発展を押したのが三代目のアクバル。首都をデリーからアグラへ遷都。さらに非ムスリムへの人頭税、ジズヤの廃止し、ヒンドゥー教と和解。中央集権国家の体制を整えていった。」

「オスマン帝国と違ってあんまり異教徒の風当たりはきつくないね。」


「まあこのジズヤ廃止も第六代アウラルングゼーブの時に復活したがな。全盛期は四代目、ジャハーンギール、五代目シャー=ジャハーン、六代目アウラルングゼーブのときまで。五代目のシャー=ジャハーンは死んだ妃のためにタージ=マハルを建設させた。だいたいこの時期にウルドゥー語、現在のパキスタンの言葉が生まれた。さらに文化面でいうと、イラン絵画のミニアチュールをもとにムガル絵画っていう宮廷絵画が発達。まあこの絵画の文化もアウラルングゼーブの衰退とともにすたれていった。」


「で、次衰退。衰退は六代目、アウラルングゼーブの18世紀のときで、原因はラージプート族、マラーター族、シク教徒の反乱が大きな要因。結果的に戦費が増大、財政悪化、帝国の衰退っていうテンプレートだ。ちなみにマラーター族ははヒンドゥー教の国家をつくることを夢見て、ラマーター帝国を作った。はい、ここでイラン・トルコ世界は終了!ムガル帝国については大体シャー=ジャハーンとタージ=マハルとアウラルングゼーブを覚えておけば大丈夫だ。」


「流石に定期テストはそれだけじゃ乗り切れないかな!?」

「次はヨーロッパの宗教改革に入るから頭切り替えとけよ?」

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