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五話 『変化の契約書』

朝投稿ってなんでしょう。すみません!

ブクマが2件に増えていました!ありがとうございます!

「私の名前は賢者アン、世界最強を自負する、重力魔法を極めし者よ。アーロン、重力魔法を極める気はあるかい?」



 普通に聞いたら痛いセリフ。世界最強なんて傲慢。賢者設定をここでも続けるのか。重力魔法を極めてるなんて中二病か。



 でもその言葉は……剣もできず、魔法もカスで、生きる方法を見失いかけていた俺の目には、傲慢で、痛くて、中二でも、かっこよく映った。彼女の言葉は俺に生き方を教えてくれたような気がした。俺は、その手を取った。



 ★ ★ ★



 怪我してここに運び込まれてから1ヶ月がたつ。今では怪我もだいぶ治り、そろそろ運動をできるぐらいには復活している。あの人なら怪我も魔法で治せてしまうんではないかと聞いたが、あの人は重力魔法以外は使えないらしい。



「あ、アンさん。」

「なに?」

「あの、そろそろ動けるようになりましたし、修業を始めても大丈夫ですよ。」

「そう、じゃあ今日ぐらいから始めようか。」

「はい!」

「じゃあまず私のことは母さんとかって呼んでくれていいからね。」

「え?」



 いきなり何言ってんだこの人。母さんと呼べとは……?



「あ、そう、あれね。こうアーロンの戦闘能力を育てる育ての母って意味でね!」

「いや普通に師匠って呼びますよ。師匠。」

「えー、まあいいです。とりあえず外に出て。アーロンの能力を測りたいから。」

「分かりました。」



 アンさん、師匠の家は木の上にある。ツリーハウスみたいな感じだ。怪我が治ってきて外を初めて見たときはちょっとビビった。梯子もかけられてないから、どうやって上るんですかと聞いたら普通に魔法を使って上るらしい。俺できるようになるまで地面の上で過ごすの?



 師匠に抱えてもらいながら下に降りる。



「重くないですか?」

「大丈夫よ。魔法で軽くしてるから。」

「重力魔法って何でもありですか。」



「じゃあ、地上に降りたことだしアーロンの能力を測ります!まずは魔法から、体重変えるぐらいはできるのかな?」

「すみません、何もできないですよ。何回も練習しましたけど重さを変えるって感覚が分からなくて。」



 魔法とは、術者がイメージしたものを反映することだ。つまりイメージが大事なのである。身体強化や水や炎を操る魔法はイメージしやすいから簡単にできるが、重力をイメージするのは難しい。故に扱える人がいないのである。



「ああ、重力魔法を使うのに重さを変えるってことをイメージしてもできないわよ。重力魔法は重力をイメージしなきゃ。」

「重力って何ですか?」

「それは理屈で言うと星や物体が他の物を引き付ける力、みたいな感じね。でもそんなことを言われてイメージできる人はいないでしょ。だから感覚で理解させます!」



 おおっ!中々楽しそうだな。



「剣とか格闘術はできるのかな?」

「騎士団長の息子にしてはできませんが、少なくともそこら辺の騎士たちの平均ってとこです。」

「それならいいわ。じゃあ私がアーロンの訓練メニューを考えるわね。取り敢えず……そこでジャンプしてて。私が考え終わるまで。」

「………………………………どういうことですか?ジャンプ力を上げろってことですか?」

「いや? 全然。普通にピョンピョンってジャンプしてればいいわよー。」

「………………………………はい。」



 意味分かんねぇ! だが、師匠の言うことだ、なんか深い意味があるのかもしれない! 俺はそう信じてひたすら跳び続けた。



 10分後



「できたわよ、止めてこっちに来て~」

「はーい」



 地味に疲れんな、これ。体力付けのためなのか?



「今からアーロンの訓練メニューを発表します!」

「おおー!」



 拍手。どんなすごいのが来るのか! たとえつらくても俺は決して挫けたりしない!



「朝、15キロランニング!」



 まあまあキツイな。15キロか。



「その後、朝ごはん!」

「それ含めるんですか!」



 思わず突っ込んでしまった。



「朝ごはんの後、格闘訓練!」

「おおー、師匠が相手してくれるんですか?」

「私は格闘術できないし痛いの嫌だからやらないわよ。対魔法使いでも私は練習台にならないしね。一人で頑張って! 剣と肉弾両方ね。」

「……分かりました!」



 まあいい、ひたすら木の人形と戦ってればいいや。



「次、昼ご飯!」

「やっぱりそれ言うんですか!」



 二回目かい! 夜ごはんも言うんだろうな。



「昼ご飯の後、お手玉!」

「……………………………………………………つまりは休憩ってことですか?」

「全然違うわ。お手玉は動体視力、瞬時の判断力、敵の隙間を縫う器用さが鍛えられる訓練の一環よ。しかも! 落ちていく玉を見て視覚的に重力を知れるわ!」

「なるほど!」



 そこまで考えているのか!



「それに宴会芸にも使えるしね」

「俺の感動を返してください」

「適当にそれをしたら次はジャンプね。というか重力を自分の身で体感することね。ジャンプに飽きてきたら今度はレベルアップしたのをやるから言ってね」

「…………初めからレベルアップしたのをやりたいです」

「それはダメよ。ジャンプを舐めてはいけません」

「えー…………」

「で!その後は、夜ご飯よ!」

「やっぱり言った!」

「夜ご飯の後は自由時間ね。訓練は切りよく明日から。じゃ、解散!」

「ちょっ!上げてくれません?!上れませんが!」

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