あの夢は
あらすじに同じく
…はっは、んは…はッ!
どのぐらい長く走っているんだろう。もうそれがわからなくなるくらい走っているのはたしかだ。
気づいたらもう、走って居たんだから。
走っても走っても、目の前に広がるのは暗闇ばかりで、明かりが差し込まないそんなくらい漆黒の世界をただ、ひたすら走り続ける。
なんで、こんな所に自分がいるのか、なぜ、走っているのかもしらず。
カチ……
何かのスイッチ音。眩しかに目が痛む。恐る恐る目を開けると明かりがついたようだ。動きを止め。あたりを見渡す。どうやら、どこかの学校の廊下らしい。しかし長年使われた様子はない。この様子からして、廃校…なのだろう。_場所が分かって益々困惑する。
何故、私は廃校なんかに…
思い出そうとしても頭痛が邪魔をして記憶を引っ張り出すのはむずかしそうだ。
どうやら、私がいたのは学校の二階だったようで、玄関を求め一回に降りる。
ガチャ、…
鍵がかかっている。
何回も扉を押したり引いたりするが、びくともしない。廃校なので管理が緩いと思ったのだが…
諦めて、別の出口を探そうとした時
ペチャ…チャ
何か液体が垂れるそんな音が聞こえる。
どんどん音が近づいてくる。どんどん、音は大きくなる…
ペチャペチャペチャ…
何気なく、音が、聞こえる方向から顔を背けた時、目の前に広がるのは
大きく赤い文字で書かれた。
よ う こ そ
先程まで、何もなかったのに、思わず寒気がする。感覚がないみたいだ。
何がようこそなのか。そんなことはわからない。
音がまた大きくなる、音が迫ってきてるようで私は駆け出した。
「はっ…はっ!は」
音は変わらず迫ってきている、様子を見ようと後ろを見ると、
赤い文字で
に が さ な い
た す か ら な い
で れ な い
そして、たくさんの
愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してるアイシテルあいしてるあいしてる愛してるアイシテル愛してるアイシテルあいしてるあいしてる愛してるアイシテルあしてるあいしてるアイシテル愛してるあ愛してるあいしてるアイシテルあいしてる君をずっと見てるアイシテル愛してるあいしてる愛してるアイシテルアイシテルアイシテル愛してるアイシテルアイシテル愛してるあいしてる愛してるあしてるアイシテルアイシテルアイシテルアイシテル愛してる愛してる愛してるアイシテル愛してるアイシテル愛してるアイシテル愛してるアイシテル愛してる……
恐怖のあまり、腰を抜かす
手で体を支えなんとか立とうとすると
ガッ
強い力で手首を掴まれた。抵抗しても相手を解けない。
「はなして!!」
「っていう。夢見たんだけどさぁ、…」
今は放課後。いつものメンバーで雑談。
昨日見た夢があまりにも怖くて、友人たちに話していたところだった。ネタになると思ったのだ。
「跳ね起きて、慌てて辺り見渡したらさ!自分の部屋で本当…ヨカッタァ…本当マジ死ぬかと…」
A「それ、怖っ!え?何?最後は?」
B「そうそう、どうなったん?」
私「え?何にもないよ。そのあと、怖い事無かったし」
A「へぇ、残念!もっと怖い目に合えばよかったのに………僕達の気持ち…気づいてくれた、?」
B「そうだよね!……あの時は可愛かったなーやり過ぎとか思ったのけど」
「ちょ!お前達ひど、い、?………え?」
あははと三人で笑っているとおかしな事に気がついた。
話が噛み合っていないことに。
かわいい?気持ち?なんだそれは。
「……かわいいって、?なにが?気持ち?:
じゃあ隣にいるのは…?
振り返るとそこには誰もいなかった。
思い違いだろうと、自分に思い聞かせる。
「ねぇ、手首大丈夫?」
突然、Aに聞かれて驚いた。
「え?手首?」
「うん、袖から見えてんだけど」
誰かに掴まれた跡みたいなのついてるよ。
end
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