表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

硝煙と残雪の中で

 テルメデを後にして数時間後。まもなく朝日が見える頃だろうか。そんな時間帯。


 --ま! --兄さま! ファル兄さま! 起きてください!


 呼ばれて、ファルはまどろみの中から目を覚ました。


「ファル兄さま!」

「……なんだなんだレイちゃん、起きたから起きたから」


 ふぁあっとアクビをして、ベッドから抜け出す。ちなみに服装はあまり金属のないツナギだ。いわゆる部屋着である。


「で、何かあったのか? レイちゃん」

「ええ! とりあえず艦橋まで来てください!ファル兄さま、喜ぶと思いますよ」


 そう言い、キラリンと光を残して消えるレイ。やれやれと、ファルはサンダルをひっかけ、ゆっくりと艦橋へ向かう。

 廊下に出ると、空気の冷たさに若干驚いた。早朝と言うこともあるだろうが、北方の国、パシ・ヘスタが近づいてきているのが最もたる理由だろう。

 テルメデ辺りは春爛漫としていたが、パシ・ヘスタはまだ片足を冬に残している状態なのだ。


「来たぜー」

「兄さま、ほら! 外!」


 何やら興奮気味のレイに促され、ファルは窓から外を覗いた。


「お? おお!? ありゃあ……! レイちゃん回線開こうぜ回線!!」

「もう開いてますよ!」


 聞くや否や、ファルはヘッドセットを装備し、軽く咳払いをしてから大きく息を吸った。

 そして。


「もーしもしもしもしぃ! 元気してたかぁ義弟!」

義兄(にい)さん! 』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ