「少女と魔族と聖剣と」あとがき その4
引き続き主要メンバーですが、あまり活躍の場がなかったメンバーですね。でも、主要メンバーなんです。
・レイヤ
本編でも出てきたトラブルメーカー……というよりも、色々やらかしてしまう人です。とはいえ、そのおかげでアンリの人生からフェルの人生まで変えた人でもあります。
あの場で暴走しておかないと、自動的に暴走するという仕組みがあったので、取り返しがつかない状況になっていた可能性が高いです。アンリが王位を取り戻すきっかけを作ったことが、フェルを一番いいタイミングで暴走させたという歴史の中で重要人物だったりします。
何年もかかるよう長い歴史の物語だと、何が理由で上手く行くか分からないというところに面白さがあります。人間万事塞翁が馬ということわざ通りです。
さて、そんなレイヤですが、本編とは違って結構出番がありました。アンリにずっと仕えた感じで、一番最初の設定では傭兵団の次期幹部で情報通という立場でした。
それが戦争を始めた頃から頭角を現してアンリ直属の部隊で副隊長を務めるほどになっています。スザンナは結構適当なので、レイヤが部隊を動かす実質的な隊長でした。
最終的には騎士団の方にいる武闘派の貴族と結婚したという流れです。実家はルハラで貴族といってもかなり端っこでしたが、レイヤのおかげでかなりの大貴族になったという設定はありましたが、それは出てこなかったですね。
転生後はディアの子孫にあたるイクサになります。闇に呑まれし者ということで、ここで明確に分かる感じですね。ちなみにイクサは戦乙女部隊の名前から来ています。
・マナ
本編には出てこないスピンオフだけのオリジナルキャラですね。
本編でも薔薇の旗を振って治癒魔法を使っていたという描写はあるのですが、もちろん本編を書いていた頃にはそんなことも考えているはずもなく、アンリの同年代と友人として出した感じになります。
アンリがどれだけ規格外なのかを知ってもらうために出したのですが、そのあたりは傭兵をしていたころに出ることが多くて、マナとの比較はあまりなかったですね。
そもそもマナはリエルの後に聖女になる可能性のあった聖女候補でしたので、そこまで普通というわけでもなかったりします。勇者候補ではないのですが、治癒魔法が得意な子という設定でした。
アンリ達がソドゴラにいた頃はそれなりに出番もあったのですが、後半はあまり出番がなく、単にリエル大好きっ子になってしまいました。
一応、未来でアルマが愛読している聖母言行録はマナが書いたことになっています。たしかそんな話が出ていたはず。
書かれている内容はマナの私見がふんだんに入っているので、あらゆる意味がちょっと違う感じで未来に伝わっています。リエルが未来で神格化されている原因の一つですね。
これは没ネタになるのですが、リエルが死の間際にヴァイアとディアを裏切り者と言ったことを聞いていたのがマナという設定がありました。
ですが、マナはヴァイアもディアも良く知っているのでそんなことはないなと思いなしてその設定はなくしました。だれか別の信者がそう聞いてしまった設定です。
マナはリエルにあやかって、誰とも結婚せずに生涯を終えた感じです。ただ、トラン王国でリエルと同じように孤児院で子供達を育てました。聖母を信仰する子が増えたのはそのせいでしょう。
転生後は紅蓮の施設跡でアルマに連れられていたルナになります。イクサとここで会うということも考えていたのですが、闇に飲まれし者のネタが最初からあったので、ルナとはここでの出会いになりました。
今考えると、イクサは紅蓮の施設跡、ソドゴラの孤児院でルナにあったほうが良かったような……どんまいですね。
というわけで今回はここまで。次はスピンオフだけのサブキャラ設定などを書こうかと思います。




