14 新情報 貴志編2
どうも、ヤタヌスヲノヌスです。
まさかの2話投稿に驚いた方もいるでしょう。
今日は暇だったんです(笑)
それでは14話です!
教室に戻り、壁に寄りかかりながらさっきのサイトを開いた。
そのサイトの内容は、実験対象の実験内容と結果と日記だった。
「実験対象
『エルギー・ミキシ』『泰榻雅也』『杯克己』『楠木十騎』『笠楽稿慈』」
実験詳細があるのは十騎だけだったので、十騎の詳細を見ることにした。
「某日、楠木十騎の捕獲に成功する。
意堺社長候補曰く最も危険人物であるから、手荒に取り扱わないようにとのことだがどのように扱えば良いのかよく分からない。
同日、楠木十騎が鎖を破壊し脱走。
ヴィッツを解放、ヴィッツが致命傷を与える。
脱走の情報を聞いた社長候補は楠木嵐の処刑を命じる。
そして、処刑。
同時刻楠木十騎の暴走により建物だけでなく、周囲の大地ごとごっそりと抉る衝撃波で建物は全壊。
生き残りは永良雪菜、鎖原逸生と意堺愁。
人口操作の夢は遠退いてしまった。
鎖原」
分からない単語が多い。
わかることと言えば鎖原、実に極悪。
そして十騎の過去。
このような過去があろうとは。
「我社消滅から3日経った。
楠木十騎の記憶をある人間の能力で消してやった。
消すと言っても思い出す方法を作ったらしい。
気に食わんが、その方法を使わんでも最新技術のお陰でまた戻すことも出来るようだ。
消したヤツが面倒だと言ったので、記憶を暗号式にしたらしい。
鎖原」
おい、十騎のやつ記憶がないことを石にでもぶつけたんじゃね?とか言ってたけど大間違いじゃねえか。
でも、これは十騎に伝えるべきなのか?
「2010年6月6日活動再開。
先の3人を幹部に復興を目論む。
まずは、バイオを繁殖させて高く売り付けることから始まる。
意堺」
意堺、社長候補か。
というか、最新技術で十騎の記憶が元に戻せるってことか?これなら直ぐに言った方が良いな。
ホームボタンを押す直前の事だった。
ドンッ!
何者かにぶつかられ、携帯が数メートル飛んでいってしまった。
タイミングは明らかに悪質。
「なっ。」
まさか、アクチノール?!
「あー、ごめーん。」
恵鷹ちゃんか。
神が駆け寄ってくる。
「大丈夫?怪我してない?
亜依梨ちゃん気を付けないと。」
「何とかな。
じゃなくて!!」
携帯が吹き飛んでいった方向をふと見た、そこには笠楽&榛夜ペアがいた。
笠楽が携帯を拾った。
マズイ。
「お、スマホ?」
笠楽は携帯を拾う。
それに榛夜が興味を持つ。
「誰のだ?」
笠楽は横目で榛夜と目を合わせながら言った。
「開けばわかるだろ。」
榛夜は止めようとする。
「ちょ、そんな軽く人のスマホの中身見るものかねぇ。」
笠楽にその言葉は届いていなかった。
「え、画面がついてる?」
笠楽のその言葉に榛夜にも興味が少し湧いたようだ。
「は?」
そこには(アクチノール)という文字と(実験対象笠楽稿慈)という文字が入力されていた。
あまりに笠楽が携帯に釘付けになっているため、榛夜は横から茶々を入れた。
「アッチの世界に引き込まれちまったか?
何が書いてあったんだ?」
それでも笠楽は何も反応しなかったので、榛夜もスマホを覗き込んだ。
「え、あー、なるほ~嘘?まじか。」
そこへ恵鷹&神ペアが寄っていった。
「今、放送禁止用語聞こえなかった?」
神はすかさず突っ込みを入れた。
「そ、そう聞こえたのは藍李ちゃんだけだよ?
まぁ、それは藍李ちゃんの好みだとして、その携帯さ、貴志くんのだから返してあげて。」
…。二人は微動だにもしない。
終わった。
巻き込んでしまった。
俺はこいつらの人生を変えちまった。
「え、む、無視?」
惠鷹は、少し声に怒りを持たせて言った。
「私は無視してないよ。」
それに対し神は嘲る。
「え?そういう趣味じゃないの?」
恵鷹は顔を真っ赤にして「誰があー、なーるほどマニアよ!」
神は残念そうに、でもどこかわざとらしく言った。
「そうだと思ったんだけどなぁ。」
惠鷹は神を怒鳴り付けた。
「怒るよ!」
はたまた神は突っ込みを入れる。
「もう怒ってるでしょ?!」
神は程無くして何となく話を戻した。
「まぁ、そ、そんなことよりあの二人まだ固まったままだけど?何か気にならない?」
恵鷹は今の事を忘れたかのように言った。
「そうね、画面でも覗いちゃう?
男子のあんな事情しかなかったら困るけどね。」
神は何となく苦笑した。
恵鷹の切り替えの速さと言動に苦笑という要素しか感じなかったからだ。
「じゃあ、覗いちゃう?」
惠鷹はまだ少し抵抗があったようだ。
「えー、アッチ系じゃない確証無いよ。
せーので見よ~。」
神はため息をついた。
「少しは自立しなよ。」
神はそれに付け足して「じゃあ、私から覗いちゃうけどね。」と言って覗いた。
友達裏切った(笑)
笠楽&榛夜同様の情報
を見る。
「あー、なーるほど。」
惠鷹はまた顔を赤くした。
「また放送禁止用語?
ねぇ、馬鹿にしてる?」
神は画面を見つめたまま横に首を振った。
「え、いや。ごめん、意識してなかった。」
そこまでの反応を見せられると凄く気になってくる。
「えー、私にも見せて。」
惠鷹も画面を覗き込んだ。
以下の事情を見る。
「あー、なーるほど。」
そこまできて、思い出したかのように笠楽が動いた。
ここまでお読みくださりありがとうございました!
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