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逸話:空を舞う漆黒の翼

やっぱり何だかシリアスになっちゃいました。

「隊長!!」


部下達は血を出しながら倒れた上官に叫んだ。


「安心しろ。まだ死なない。だが、短剣に仕込んだ毒で死ぬがな」


「きさまっ!何故、隊長を刺した!?」


「これから死ぬ奴らに話す義理は無い」


男は短剣を鞘に収め腰に差した剣を抜いた。


「ふざけるな!!」


部下達は剣を抜き男に襲い掛かった。


「・・・・・・・」


男は口元で笑いながら一瞬で部下達と間合いを詰めると次々と斬った。


「がっ・・・・・」


「・・・・・あっ・・・・・あっ」


「は・・・・・か・・・・・・・」


部下達は血を噴出しながら倒れた。


「ふん。雑魚が」


男は血の付いた剣を鞘に収めると小船へと近づいた。


「やれやれ。簡単な任務だったな」


愚痴を溢し小船に足を掛けようとした。


「良い腕だが故意に殺さず急所を外すのは悪趣味だな」


モーゼルミリタリーを構えながら煙草を蒸かす夜叉王丸が小船に乗りながら笑っていた。


銃口は男に向いていた。


「誰にも気付かれずに脱出したつもりなのですがねぇ」


驚いた表情をしたが直ぐに笑い顔になった。


笑いながら短剣に手を伸ばしたが


「バレバレだぞ。馬鹿が」


横から出て来たフォカロルの手によって阻まれた。


「誰の差し金でこの子爵令嬢を殺すのか知らんが、そいつらを死なせる訳にはいかん」


「それは・・・・・・・・・どうですかね?!」


男は隠し持っていた短剣を横に振るい腕を掴んでいたフォカロルを振り払い真正面に立つ夜叉王丸に襲い掛かった。


夜叉王丸は紫煙を吐きながら引き金を引いた。


遊底が反動リコイルで後退し空になった弾丸が出た。


「くっ・・・・・・・」


剣を弾き飛ばされた男は利き手を抑え地面に膝を着いた。


「安心しろ。殺しはしない。今の所はな」


モーゼルで中折り帽子を上げながらニヤリと夜叉王丸は笑った。


「誰の差し金か吐かせてから・・・・・・・・・・たっぷりと殺してやるよ」


「ひ、ひぃっ」


夜叉王丸の受けべた笑みと殺気に男は気絶した。


「おい。それよりこの子爵令嬢を早く屋敷に運ばないと死ぬぞ」


大量の血と毒でヴァレンタインは青ざめて震えていた。


「それじゃ、その男は頼むぞ」


背中から鴉のように漆黒の翼を出すと夜叉王丸はヴァレンタインを抱き上げ空高く飛び上がり屋敷へと飛んでいった。


「将軍に雑務を押し付ける奴なんてお前くらいだ」


ため息を溢しながらフォカロルは男の襟首とヴァレンタインの部下達を傍で控えていた部下達に馬車に乗せると自身も専用の馬車に乗り込み屋敷へと走らせた。





これからどうなるんでしょうか?

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