24・夏祭り①
今日は、火ノ江町の土地神様が奉ってある火ノ江神社で夏祭りです。只今、私は浴衣姿であやのちゃんと一緒に火ノ江神社に向かってます。ゆいちゃん達とは、現地集合。
「もえかちゃんの浴衣姿写真を売ったら高値で売れるかも」
「えっ、売るの!」
「ふふふ、どうだろうねー」
「笑顔が怖いよ」
ふふふ、と笑うあやのちゃんは、白い生地に青色や紫色のアサガオの柄が散りばめられている浴衣を着ていて、長い髪をお団子にまとめています。そして、私は、ピンクの生地に白、赤、オレンジ色のたくさんの花が散りばめられている浴衣を着ています。ちなみに、この浴衣は、和菓子屋二階堂の店主でもあり、あやのちゃんのおばあちゃんでもある千代さんから、貸してもらった浴衣。着付けは千代さんに手伝ってもらいました。
「火ノ江神社って、行ったことないんだよね」
「あそこは、大きな神社だよ」
「土地神様が奉ってあるから大きいのかな」
「でも、昔は、小さかったみたい」
「建て直したの?」
「うん、おばあちゃんが言ってた事なんだけど・・・」
あやのちゃんの話によりますと。大昔、それはそれはもう大昔ですよ。江戸時代くらいのお話。当時、火ノ江神社は今よりも少し小さな社でした。ですが、とある大火災によって全焼してしまったそうです。その燃えた理由には、様々な諸説があります。例えば、不審火だったり、土地神様のお怒りだとか、妖怪による仕業とか、戦のもらい火だとか、その他諸々。いやぁ、昔の人は、色々考えますね。
そんな事を話していたら、もう目の前には、大きな鳥居とたくさんの人の声。
「ほら、もうすぐ着くよ」
「うわぁ、眩しい」
「そうだね、屋台のライトが眩しいよね」
本当は、屋台のライトの眩しさじゃなくて、神社の本殿から輝く光が眩しかったんだよね。でも、この光は、霊感とかそういうものがある人にしか見えない光だと思う。鳥居を潜るとさらに本殿からの光は増してサングラスが必要なほど眩しい。それに、凄い人の数。
「迷子にならないように気をつけないとね」
となりにいるはずのあやのちゃんがいません、辺りを見渡すと、参道にいた人の波に流されている、あやのちゃんが見えました。
「あーれー!」
私も、あやのちゃんを追いかけて人の波に飛び込みましたよ。結果、私も人の波に流されてしまい、あやのちゃんは見失うわ、転ぶわで、はぐれてしまいました。携帯で連絡しても通信状態が悪いのか、全然、繋がりません。もちろん、ゆいちゃん達にも連絡しましたが、あやのちゃんと同じでダメでした。
ツー、ツー
さて、これからどうしましょう。




