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103・帰り道

私たちが乗っていたバスはまたもふわりと空を飛び宇宙の彼方へ飛んで行きました。バスが空へ飛び立った後、バス停で少し委員長と立ち話。さっきまで妖怪界(むこうのせかい)に行って買い物して来たよー、とかその他諸々。そして、委員長にどうしてここにいるのかと聞くと、どうやら、今からお姉さんに頼まれた品を仕事場に届けに行くそうです。


「そちらの方は?」


委員長はすっかり蚊帳の外の鬼さんに視線を向けて尋ねました。そう言えば、委員長には私と鬼さんの関係が変わった事は話してあるけれど、実際に見るのは初めてだよね。


「おにさ」

「萌香の夫です」

「「えっ!」」


話の途中に入って来たと思ったらとんでもないことを言い出したよ!しかも、なぜか『夫』の文字を強調して。わけわからん、今まで好きとは言われたことがあるけど『夫です』なんて一言も聞いたことない。

あっ、委員長が石化してる!


「委員長、カムバッーク!」

「はっ」

「もう、鬼さんなんてことを言うの!委員長か驚いて固まったでしょ。冗談でも、時と場合があるんだからね」

「えっ?本気だけど」


マジですか。私も驚きのあまり空いた口がふさがりません。そりゃまぁ、鬼さんと一緒にいたいっていう気持ちはあるけど今のところ未来の自分の姿が見えない。将来、何の仕事に就くのかとか、残りの命のこともあるし、結婚を考えるのはまだ歳が早すぎる気がするな。


と、その前にお父さんとお母さんになんという説明をすれば良いの?知り合いのお坊さんなら分かってくれると思うけど、お父さんとお母さんは幽霊とか妖怪とか視えない普通の人だよ。


「鬼さん、まずは委員長と話させて?」


深呼吸をして落ち着きます。よし、考えがまとまった。まずは改めて委員長に鬼さんを紹介して、鬼さんが暴走する前にここから去ろう。


「コホンッ、えーと。改めて紹介すると、こちらが、私の部屋に住んでいた鬼さんこと蒼鬼(そうき)と言います。委員長オーケーですか?」

「オーケーです。でも、見た目は普通の人みたいだから鬼とは思わなかった」

「前髪で隠れてるけど額に小さい角が生えてるよ」


前から委員長には鬼さんの事を色々と話しているのでこの説明で充分だと思う。さて、今度は鬼さんが変なことを言わない内に帰るのがミッションです。


「それで、宮川さんと蒼鬼さんはどう言う関係?」


委員長、なぜこっちが帰ろうとしている時にそんなに真剣な目で聞いてくるのですか〜!それに、鬼さんもちょっと近寄んなオーラがうっすーらと出ているし、もうなんなのこの空気は!修羅場か修羅場!私はこんな空気を望んでいません、そもそもどうしてこうなった?誰か浄化して下さい。


「行く行くは結婚して」

「鬼さん、重いよ!委員長ごめんね」

「あっ、いやこっちこそ変な質問したかな」

「ううん、だ、大丈夫だと思う」


鬼さん、なんでそこまで結婚にこだわるの?その時、ちょうどタイミング良く委員長が乗るバスが着ました。本当にタイミングが良くて助かった、これ以上、鬼さんと委員長を一緒していたらどうなることやら。なんだか寒気がして来たぞ。



* * *



委員長がバスに乗るのを見送った後、私たちは電気の明かりがいないほど月明かりが綺麗な夜道を当たり前のように手を繋ぎなから八幡荘へと帰ります。


「もう、なんども夫とか結婚とか連呼して驚いたよう」

「確かに突然言ったな、ごめん。でも、あれは男除けもあるし、萌香の夫になりたいのは本当」

「男除け?委員長は友達だからそんな必要はないよ」

「そうかな?オレから見たら違うと思うけど」


何が違うのか私にはさっぱり分かりません。それに、キィさん情報だけど委員長には好きな人がいるんでしょ…えっ、それが私?いやいや、まさかそんな事があるはずないで…しょ…。


でも、委員長が女の子と話しているところはあまり見たことがないかも。よーく考えると私といる時間が多い。これって自意識過剰かな?


「うん、きっと自意識過剰なんだよ」

「萌香、顔赤いけど」

「あ、赤くないよ!」


唇を尖らして反抗すると、いつの間にか鬼さんの顔が目の前にあって、私の唇に柔らかいものが当たっていました。キスされていることに気が付くとじわじわと顔に熱が集まる。そして、鬼さんは私の唇から離れるとそのまま流れるような動作で今度は私の耳元へ唇を近づけました。


「オレ以外で顔を赤くされるのは嫌だ」


低くて甘い声、それに耳に唇が触れるように話すのは反則ですよ!これは、絶対にわざとだ!


「独占欲、強いよ」


くすぐったいのを我慢して言ったから声がか細くて震えてる。語尾なんてまともに言えてない。耳から顔を離した鬼さんの表情は満足そうに笑っていました。


「オレ、こういう性分なんだけど」


月明かりに程よく照らせれているせいか鬼さんの笑みは妖艶で危険な香りを醸し出しています。不覚にもその笑みに見惚れてしまった私がいて、かなり恥ずかしかった。


「分かってる」


我に返った私は鬼さんから目を逸らして、気を紛らわすように先へと進みました。もちろん、手は握ったままですよ。



耳が弱いの母親譲りです。つまり遺伝

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