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詩、或いは短い散文

高品質

作者: 日戸 暁

高級デパートの紙袋から

有名ショコラトリーの箱が出てきて

中には1個20円のチョコレートがぎっしり詰まっていた

安心安定のわかりやすい駄菓子

それをよくここまで高級感を出して持って来れたものだ。

君には今度、恭しく、こんにゃくゼリーを千疋屋の袋に入れて贈ろうか。

君はいつもウエッジウッドのティーカップに

ペットボトルの甘い紅茶を注いで飲ませてくれるけど

それよりも、

100円ショップで買った有田焼きのマグカップに

電気ポットで沸かしたお湯と1つ10円のティーバッグで

そっと淹れてくれた渋い紅茶に

ゆっくりと角砂糖一つ沈めて飲ませてほしいと言ったら

贅沢だろうか。


もちろん、ダージリンの1stフラッシュをまさか紙コップには入れるなよ。

ピエールマルコリーニのチョコも紙皿では出すまい?

シャンパンをメラミンコップで出すのもあまりにちぐはぐで

そしてそれでは誰も見向きもしない。


それならジノリのカップに自販機で買った珈琲のほうがよほど美味そうに見えよう。

外見そとみに騙されるのは仕方ないだろ。


でも、ジョッキにシャンパンが注がれていたらどうだろう?

たかがハイボール

どうせハイボールと思って

君は飲むかもしれない。僕なら飲む。

そして中身がシャンパンだったら

それは良い裏切りかもしれない。


ただ、

どんなに素晴らしい酒に酔うよりも

渇いた喉に流し込む、湯呑みの水が一番うまい



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― 新着の感想 ―
一番欲しいものは、相性が合うフード……一等星の一つ星ですね
2025/07/12 08:13 甘口激辛カレーうどん
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