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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

 俺はどこにでもいる普通の高校生の前田ようすけ

だ。とよくあることを言うがこれと言って特徴がないからしょうがないと流してくれ。今日は高校生活最後の日、卒業式。俺は3年間片想いしてた山下ちはるを屋上に呼び出して告白した。

『どうしたの?』

『3年間好きでした。付き合ってください!』

『うん。いいよ。』

『本当に、、?』

『うん!』

『よっしゃー...』


 目が覚めた。どうやら夢を見てたらしい。俺が本当は"振られた"昨日の夢を都合のいいように変えて。

俺はベットから起きて昨日を振り返った。


『3年間好きでした。俺と付き合ってください!』

『えっと、前田ゆうすけくんだよね。あまり話したことないけど、あなたはいい人だけど友達の方がいいと思うの。だからごめんなさい。』

『あ、、、。』


こうして俺の3年間の思いは、儚く散ったのだった。思い返せば授業中、後ろの席から見たことや授業中、横の席から見たこと、授業中、前の席から見た、、、。ていうか話した記憶が全然ない。まあ名前も間違えられてたしな。3年間同じクラスだったのに。

ところで今何時だっけ?時計を見た。朝の7時だ。もう卒業したし学校に行かなくていいのに体が勝手に起きてしまったな。二度寝するか。布団にまたしっかりと入り寝ようとした時、壁にかかったカレンダーが目に入った。卒業式が3月2日だったはずだから今日は3日か。

『って。4月7日!。』

というか2022年って今日高校の入学式の日じゃねえか。なんでだ。いやいやどうせドッキリだ。母さんが遊んでんだ。スマホはきっと2025年の3月3日になってるはず。 2022 4月7日  どうなってるんだよ。とりあえず部屋から出よう。

『母さん、おはよう。』

『あんた、今日入学式でしょ。早く準備しないと。』

『昨日、卒業式じゃなかったっけ?』

『中学校の卒業式なら先月あったでしょ。何寝ぼけてるの。』

『だよね。ハハ。』

やっぱり今日は4月7日らしい。また高校生活を続けて、最後に振られなきゃならないのか?どうしよう。いや待てよ。今度は最初からちはるとうまく仲良くなって付き合えるようにすればいいんじゃないか。そうだ。入学式が終わってからのクラスの顔合わせで連絡先を交換しよう。そうと決まれば早速学科に向かおう。

今度こそ俺は付き合ってみせる。


家を出た瞬間、俺は車にひかれ死んだ。


 目が覚めた。夢か、そりゃそうか。時間が戻ることなんてないよな。いちおうカレンダー見とくか 

20224月7日 なんでだ。夢じゃなかったのかよ。てことは一度俺は死んだのか、、、、、、、、、、、、

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。

『はぁ、はぁ』

そういえば思い出した俺3月2日の卒業式の日屋上から落ちたんだった。なんで落ちたんだっけ?まぁでもきっとそれも車にひかれたのも偶然だ。大丈夫だ。今度こそ学科に行こう。ちゃんと車に気をつけて。よし学校に着いた。少し腹が痛いな。入学式まで時間があるしトイレに行っとこう。

『ふう。ん?』

上から水をかけられた。入学初日から何かいじめられるようなことしたっけ?すぐ出てキレてやろうか。俺がトイレの個室から出ようとした時、今度は上から手のひらサイズの何かが、、、ライターだ。やばい、体にすぐ着火して全身が燃えた。さっきのはガソリンだったのか。熱い。全身が熱い。俺の意識は少しづつ消えていった。


 目が覚めた。なんでだ。さっきのは車にひかれたとかじゃなくて、俺を殺そうとして殺した。なんでこんなに死ぬんだ。怖い。怖い。母さんにお腹が痛いとか言っといて、今日は家から出ないでおこう。そうした方が安全だ。しかしリビングの方で母さんの叫び声がした。リビングに行くと覆面をしている誰かの前に母さんが倒れていた。手にはナイフを持っていた。

『お前だれなんだよ。なんで俺を殺すんだよ。』

俺は逃げようとしたところを後ろから刺されてまた死んだ。

目が覚めた。今度は寝起きで首を絞められた。

目が覚めた。今度は、迎え撃とうと準備してたが殺された。

目が覚めた。今度は、。

目が覚めた。目が覚めた。目が覚めた。目が覚め。目が。目が。めが。め。めめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめ。


目が覚めた。目の前には白い天井があった。ここはどこだ?腕には点滴が付いていた。どうやらここは病院らしい。隣のベットに人が寝ていた。

『今日は何日ですか?』

と聞いてみると、

『今日は3月10日だよ。』

声から女性らしい、聞いたことがある気がする。

『えっ。ほんとですか?』

『うん。』

やっとあの地獄から俺は抜け出せたのか。よかった。やっぱりあれは悪い夢だったんだ。俺が安心していると、急に隣に寝ていた人がたった、その人の顔を見ると夢の中で俺を殺したやつがしていた覆面をつけていた。

『お前なんで現実にいるんだよ。』

手にはナイフを持っていた。そしてそいつは急に話し出した。

『あの日のこと覚えてる?』

『なんのことだ?』

俺が不思議そうな顔をすると、そいつは含めてを外した。その顔は、俺が告白したちはるだった。

『お前が俺をずっと殺してたのか。なんでだよ!』

『よく思い出してみたら。あなたが告白してきた日のこと。』

そういえばあの日俺はなんで屋上から落ちたんだ?

あ。思い出した。俺は振られてもう全部がどうでもよくなってそのままちはるをめちゃくちゃした。そして、一緒に屋上から飛び降りたんだ。

『生きてはいたけど。あんたのせいで私の体は不自由になった。』

『じゃあここはどこで君はだれ?』

『何故か知らないけど私の頭の中とあなたの頭の中が繋がっている。でも現実の私は目が覚めず植物状態になっている。だから何度も何度も何度も何度も何度も何度も、私はあなたを殺した。でもまだ殺したらないから殺す。私の気が晴れるまで。永遠に。』

そのまま動けない俺はちはるにナイフで刺され続けて死んだ。


目が覚めた。俺は昨日の夢を見ていた。本当は"振られた日"の夢を。








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