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ぶちぎれたんだわ

「だから~左腕がないから近接が弱いんすかって言ったんすよ~」


「う・・・」


 聞こえとるわ!


 ここで怒っても仕方がない、彼は酔ってるだけだ

 そう自分に言い聞かせながらも今の大ダメージで動揺していることを必死に隠そうとするが言葉が出ない


「ちょっと!なんてこと言うのよ!!」


「そうですよ!お世話になった人へ言う言葉じゃないでしょう!」

 かわりに臨時パーティの二人が怒ってくれた

 することが無くなった俺は周りのテーブルを見回す

 他の冒険者もこちらを伺いながらうんうんと頷いてくれている


 これだけでもかなり回復魔法をもらった気分だよ助かるわー

 俺も酔ってるな、と考えながら次の言葉を探していると

 また口を開いたムキになったリックが俺の燃え尽きかけた火にバクレツ石を投げこんでしまった

「だってあの時のトーマスさんの狼狽えっぷり、正直笑えたんすよ」


「あぁ?」


 思わず今まで出したことのないようなとてつもなく低い声が出た


「なんつった?かっこ悪いだぁ?魔法を撃っててめぇの何倍も仕事してんだぞこっちは!!」


「いや~だって今日のは俺がカバーしなくちゃその魔法も出なかったじゃないすか!オプションで大先輩が入ってくれるって正直期待してたんすけどあのかっこ悪さは・・・・プッ」


「「いいかげんにして!!」」


 他のメンバーがリックの突然の暴走に焦り、慌てて彼を止めようとするがリックは顔を真っ赤にしながら口元を手で押さえ、今にも破裂しそうに笑いをこらえている


「さすがに義手くらいは作っといたほうが良いんじゃないすかね~盾がくっついてる奴とかさ!」


 もうだめだ俺はとてつもなく酔っぱらっている

 俺は持っていたコップを思い切り煽った


 今から口から出るセリフも酔っているから出るんだろう


「・・・・たらぁ」


「はい?」


「そんなこと言うんだったらとてつもなく『かっこいい義手』を作ったるわぁ!!!!!」


 俺は椅子に立ち、テーブルに足をかけ、リックを指さし叫んでいた



 やっちまったんだわ


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