ご都合主義の何がいけない!!
すいませんm(_ _;)m
タイトルは逆ギレです。
生暖かい目で見てやってください。
まずは、一つ目の大男の死体の処理だな。放置すれば、病原菌が蔓延してしまう恐れがある。
だが、死体処理と一言に言ってもそう簡単にはいかない。火葬にしても、800度程は必要で、土葬ならばそこまで深く穴を掘れない。水葬や風葬は有毒ガスが発生することで問題になっている。
どうしようか考えていたら、突如、死体が光る粒子を出し、端から消えていった。棍棒も消えていた。粒子が空中に舞い、天へと昇っていく。
ハハ、本当にファンタジーかのようだ。これと恐らく同じような存在だろう私達も死ねばこうなるのだろうか。世界から骨も何も残さず、最期は消え去るそんな寂しい終わり方。
「ほへ〜、キレイっすね〜…。俺達もこうなるんすかね?」
…麦茶も寂しいと思っているのだろうか?
「………なら、嬉しいっすね。最後の最後まで争っていた相手には、ホントの最期だけは綺麗だって思って貰えるっす。ほら、俺たちが思ってるすよね?ずっと一緒に居たいって思った相手には、最期、その体が消えるまで、見ていて貰えるっす。葬送が悪いとは思わないっすよ?でも、やっぱり最期その身が消える時ぐらいは誰かに見ていてもらいたいじゃないっすか」
そうか。そうだな。そう、考えるべきだ。マイナス思考は終わらない。ならば、心の底から変化を喜ぶべきだ。変化を受け入れる、時にはこう言ったことも必要だ。
「…ああ、そうだな。では、これからの行動方針を決めるとしようか」
「そうっすね」
「麦茶からでいい」
「はいっす!まぁ、当然の事なんすけど拠点は欲しいっすよね!あと、他の人との繋がりも!衣食住も最悪、衣は今の服を洗濯して、急いで乾かせば夏なんで何とかなるっすけど、食と住はどうしようもないっすから。あ、飲み物はあるっすけど!」
そう言って、麦茶は麦茶を出す。
「まあ、そうだな。私からは追加の情報だ。避難所が開設したらしい。そして、そこには私の勤める会社の人間が集まっているとのことだ。拠点としては申し分ないと思うが、どう思う?」
そう言い、スマホで避難所のページを見せる。
「そうっすね。いいと思うっす。…けど、そこ、ここよりも、巨大牛ガエルに近くないっすか?」
「そうだな。そこも含めた相談だ。だが、避難所なら、当分は衣食住に困ることも無いだろう。決して、悪い環境ではない。私個人としては避難所に行くべきだと考えている」
「それはわかるんすよ?ただ、あれに近づきたくないだけで。間違い無く危険だって思うんすよ」
「…そうか。では、ひとまず能力の検証をして野外で生きていくに足る戦力だと判断できたら、避難所に行くのはやめることにしようか」
「まぁ、そうなるっすよね。基準はどの程度っすか?」
「戦闘では一つ目の大男相手に安定して勝利出来る事、生活能力として、簡易的な拠点が造れることだな」
「わかったっす」
では、未来予知の検証の検証の続きといこうか。
一つ目の大男戦では、未来予知が発動しなかった。その理由や未来予知の的中率、100%当たるのだとしたら、未来を変える事はできるのか等はできるのか等は詰めないといけない。
では、発動しなかった理由から確かめようか。理由としてパッと思いつくことは…、クールタイムや発動条件だろうか。
スマホのタイマーを使い、クールタイムを調べようか。
未来予知!
ッ!麦茶が麦茶の麦茶を飲んでいる光景が見えた。
未来予知!
何も感じることは無い。
未来予知!
何も感じることは(re:
未来予知!
何も(re:
未来予知!
(re:
未来(re:
・
・
・
一分後…
(re:
ッ!水がこちらに飛んでくる光景が見える。
振り返り、サイドステップをして、避ける。
……何だ、これは水をかけられたのかと思ったが…。この水、動いている。どう言う事だ?超獣は何らかの生物が元になっているかと思っていたのだが。
それとも、能力による操作でも受けているのか?
逃げるべきか?戦うべきか?軽く石を投げつけてみる。あ、崩れた。
だが、モゾモゾして元に戻っていく。少し愛嬌がある。が、石を投げるのはやめない。コミュニケーションがとれない以上、敵か味方か判断できないからな。再生は想定内だったが、そうか。流体的に再集合するのではなく、水の塊のようなものが一か所に戻っていく形式なのか。ならば、これは微生物の超獣の群体という事もあり得るのか。一匹一匹が互いに共依存の関係で存在していることで成立した一つの形。それがこの超獣・謎の液体の正体。それもあり得なくはないものということか。
謎の液体が分裂して、片方はズルズル移動しているが、もう片方はこちらに飛んできた。それでいいのか?飛んできた方の奴。ズルズルしている奴は私の隙を探っているのだろう。だが、それは悪手だな。あまり強くない私に対しては複数体で襲い掛かるのが最も正しい手段だ。
飛んできた謎の液体は当然、避ける。そこまで、速いという訳でもないのであっさり避けることに成功する。強酸性や強アルカリ性かもしれない上に、微生物が毛穴から体内に侵入し、内側から身体を喰い荒らされかもしれない。
超獣なら、十二分に有り得る。だが、どうしたものか。倒す手段が思い付かない。
周囲を見渡すと何故か、カイロがたくさん入った紙袋があった。多分、提携している会社から在庫処分かなにかで贈られてきたのだろう。何か作為を感じる。
だが、そうだな、これに賭けてみるか。勝手に使うのは忍びないが、打てる手がこれしかない。
もしこの謎の液体が水でできていて、微生物の超獣化による能力で内部から操作されているのならこれが通用する。
紙袋の一つの取っ手の付け根の片方を取り着火、もう一方の取っ手を持って、謎の液体に投げる。そして、火が取っ手から紙袋の方に行ったら、カイロに延焼し、爆発、その後も燃焼を続ける。当然、私は投げた後、全力で逃走する。
やはり、爆発ではバラバラになるだけで殺しきれないか。再生が始まり、即座に完了する。…さっきの再生は本気ではなかったのか。まあ、あまり意味はないが。
爆発によりカイロの包みは四散し、中の鉄粉は燃焼しながら、床に積もる。最近では鉄粉以外のカイロもあると聞いていたので、鉄粉だったことを確認でき作戦の成功を確信する。
謎の液体の基本的な移動スタイルである這いずる形で私へと向かってきている。
そんな移動の仕方をすれば、当然、床に積もった鉄粉を体に溜め込む事となる。
そして、金属燃焼とは、水を被っても燃え続けるどころか、水中に溶け込んだ酸素と反応し、更に激しく燃焼するのだ。
さて、皆さんは『煮沸』という殺菌の方法はご存知だろうか?
これは沸騰する水に物体を浸すことで物体に付く細菌を殺すという方法だ。これの殺菌効果は極めて高く、また、知名度の高い殺菌の方法でもある。しかし、沸点が100度よりも高い物体や100度でも死滅しない微生物に対しては、寧ろ、濃縮させてしまう場合がある。
そして、この謎の液体は恐らく水だと思うが、もし水でなかった場合や能力による遠隔操作を受けているだけで、微生物の集合体でなかった場合、これは通用しない可能性も十分にある。
まぁ、最後の一文は100度を超えても生存出来るクマノミ等の微生物でないことを祈るしかないが。
さて、謎の液体の様子を見てみようか。ボコボコとその体を沸騰させ、動きが鈍くなっていく中、動きを鈍らせながらも徐々にこちらに迫って来ている。
だが、あの様子ではここに届くことはないだろう。まあ当然油断して負けることなど論外なので、最後に石を投げつけ、決着を早める。
遅い動きでは、到底避ける事など叶わず、ヒットした。ビチャッと音を立てて崩れ、再生するようなエネルギーの残っていなかった謎の液体はその身がバラバラになったことで蒸発の速さが増し、そのまま水分は完全に蒸発した。
その後光る粒子が舞い、今も尚燃焼を続ける鉄粉だけが残った。
スライムって、リアリティを求めると
不死の化け物か
動いた瞬間自滅するなにかにしかならなくて、
カイロパイセンに出張って貰いました。
今どき、カイロなんて何処にでも
落ちてますよね?
え?落ちてない?そうですか…。
2020/05/29 全体的な表現を修正