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忌子は独り。冥柩を疾走る 其の肆

一章が終わり次第、設定集を別の小説として

投稿します。

 アステリオスへと走る。

少しでも早く、速く、疾く。相手の近くに到達した。

スライディングでアステリオスの股をくぐり抜ける。

行ける!その時にアステリオスの股間を殴るように

手を伸ばし、ピストルを向ける。引き金を引き、

弾が発射される。


 股間と言うのは、たとえそこに生殖器官が無くても

弱点足り得る。何故なら、股間と言うのは、関節で

あり、移動するならいつでもどこでも使うからだ。

その為に邪魔にならない様にそこの皮膚と言うのは、

柔軟性を保持していなければならず、

自然と柔らかい皮膚になってしまうのだ。


 腸や膀胱等の内蔵も移動していなければ、

あるからな。


 …それにしても、今まで意識して意識しないように

するという矛盾ともとれる事をしていたから

気づかなかったが、アステリオスには生殖器官は

無いらしい。


 そんな訳でピストルを放ったが、推測は

的を得ていたのか、明らかに多量の出血をしている。


 そのまま、ダッシュで逃げる。

股関節を撃ったからか、追って来ない。


 脇腹が再生していたように股間も再生すると

思われるが、完全には治らない可能性や

ヘイト稼ぎの為に攻撃を行った。


 ピストルの残弾は2発。


 再び隠れる。逃げていった方向とは異なる方向に

隠れたから、暫くは大丈夫だろう。


 …破壊音が再度響く。


 ここまでで、合計2分経過した。残りの1分間で

ここの地形をアステリオスに変えて貰わなくては

いけない。


 もふもふは1秒等の感覚で憶える様なものは

しっかり感覚で憶えているため、

ここまでの時間経過は完璧に把握しているはず。


 私は腕時計があるからな。


 3、2、1、0!

「アオーーン!」


 もふもふの遠吠えが響く。

直後、凄まじい破壊音が轟く。


 もふもふは高い柱へと登り、再び吠える。


「ワブっ!」


 若干、馬鹿にした様な吠え方で挑発する。

言葉が通じた気がするので、普通に煽っても

良かったが、どちらでも結果は同じだろう。


 アステリオスは身体をより赤熱させた。

そのまま、雷光を強め、跳躍し、

自身も赤き雷光(アステリオス)と化した。


 それが届く前に、さっさともふもふは柱から

降りて、他の柱や壁を経由して、

アステリオスから遠ざかる。


 アステリオスはもふもふが乗っていた柱を

砕き、その後ろの壁やら何やらも砕いて、

ようやく止まった。


 その後、真逆の方向にいるもふもふへと、

突進する。


 もふもふにただの突進が当たる筈も無く、

ひらりと躱され、反撃で治った脇腹を抉られる。

そこまで力を入れていなさせうだったが、

皮膚を切り裂き、再度出血させた。


 アステリオスは直ぐには止まらず、減速をする。

股関節への負担を減らすためなのだろう。


 アステリオスは脇腹の痛みで顔を歪める。

もふもふは剣を投擲し、能力で操作。


 剣が高速で回転しながら、アステリオスの

全身を奔り舞う。その程度の威力では

アステリオスの皮膚は抜けないが、

前に傷をいれたが既に再生されてしまった部位からは

出血する。


 赤きその身を紅く染め上げる。


 その間で、もふもふは接近している。

その後、回転した状態で剣を回収し、

その回転に合わせて身体も回転させる。

そのまま剣をアステリオスの脳天へと叩きつける。


 アステリオスの硬い皮膚を抜く為には、

斬撃(線攻撃)では火力が足りず、

ダメージは通らなかった。


 しかし、もふもふの狙いはそこではない。

もふもふは剣で切りつけたのではなく、

()()()()()のだ。

だから、歯毀れしないようにと、

叩きつけた際には刃を立ててはいなかった。


 さて、もふもふの狙いの話に戻ろうか。

もふもふは先程の攻撃で刈り取ろうとしたのは、

命ではない。


 アステリオスがぐらりと倒れる。


 …意識だったのだ。

まず、アステリオスはいくら再生していたと

言っても出血していたという事実には変わりは

無いのだから、追加で更に出血させられたと

なれば、意識は朦朧とするのは仕方があるまい。

その状況で強力な殴打を脳天に喰らえば、

流石のギリシア神話の怪物と言えど

気絶は免れない。


 …筈なのだが。アステリオスは地に拳を衝く。

地に亀裂が走り、地割れが生じる。その後、

顔を上げる。


 その目には確かな理性と知性の光が宿っていた。


 アステリオスはゆっくりと口を開く。


「英雄よ。代を重ね、単騎での決戦すらも

恐れる腑抜けとなったか。そなたらの名は知らぬ。

が、そなたらは我を知るのだろう?

知っておるよ。

人とは、己が欲に逆らえぬ。

美を欲すれば、神との契約をも違え、

発情すれば、牛とも交わる。

己が罪を贖う努力を怠り、隠蔽し、

罪を積み続けるばかりで、摘み採ろうとはせず、

挙げ句の果てに、怪物を言い訳に他国を侵略する。

それが更に多くの血を流す事に繋がるというのに。

果てには、傲慢を正義と履き違えた阿呆が

国の奪還ではなく、怪物退治という迂遠で

不確かな手で解放を訴えた。

怪物の存在を確かめもせずにな。

そんな貴様等が己が功績を語らずに

いられるだろうか。否だろう?

嗚呼、やはり、腐敗は治らない。

腐蝕に気付かない。汚染で視えていない。

悪懴(おせん)を覚えていない、

普遍、不変、腐変。

貴様等は未だに

強欲で色欲で貪欲で寡欲で大欲で欲目なのか。

本当に罪深い。度し難い。意味が無い。解らない。

さぁ、新たなる英雄よ。その忌むべき大罪に従い、

(ぎゅう)を討ち、神々の遊戯(ゆうぎ)を人々の義勇(ぎゆう)で持って、

有終(ゆうしゅう)せよ。

では、行くぞ!」


 長い前口上の後、その身から、キラキラと粒子を

放出させ、これまでの力づくでの闘い方とは

打って変わって、その武を示すかの様に様々な

技を、術を、型を、法を、式を、流を、派を、

高速で切り替えて繰り出す。


 さて、後10秒丁度だ。私達の戦い方に

まだ気づいていないのだろうか?

私達は英雄では無い。

賢いアステリオスみたいなキャラは好きです。

もっと正義の鉄槌感出して欲しい!

あ、後の方に出す予定はあります。

こういうのは主人公がやるんじゃない。

渋いオッサンがやるんだよ。敵役でな。

主人公もオッサンだけどな。

あー、早く書きたいです!


ちなみに悪懴は私の造語で、

簡単に言うと後悔とか、反省みたいな意味です。

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