1章2話 目覚め
「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇。」
「〇〇。○○○○○○○○○○。○○、○○○○○○。」
「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇?」
「この子、私に似て、可愛すぎるよね?あなた?」
「ああ、俺に似て可愛すぎる。流石、俺の息子だ。」
「あなたは可愛い顔じゃなくて、かっこいい顔でしょ?」
*上の3行はその上の○の会話文の内容です。
主人公にはこの会話の内容はわかっていません。
あーこいつら何言ってるかわからんけど、幸せそうに会話してるなー。
やっと目が覚めたのに、こんな幸せそうな会話を聞いたら鬱になりそう。
ていうか、2人は俺のことを見てる?よな?
「お前たちは誰だ?」日本語で聞いた。
「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇。」
「○○。〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇。」
「まあ、この子、しゃべったわよ?」
「いや、あーあーーしか言ってないだろ…。しかも、この子、生後1日だぞ?」
*この会話文の内容は主人公にはわかっていません。
表情を見る限り、多分言葉が通じないんだと思う。全く言葉がわからないしな。
うーん。どうしたものか。無意識に手遊びをしていた。
うん?ちょっと待て、俺の手、めっちゃぷにぷにしてね?
あーーーー!!思い出した。
俺、神にあったんだ。
そして、勇者になったんだっけ?で、今、ここは「異世界」ってことか。
うん、理解した。少なくとも、あの神にあった夢は一応本当だったんだ。
”「思考加速」スキルを取得した。”
はい、ここは異世界ってことに決定ですね。
って、ことは、ラノベお馴染みの転生したら赤ちゃんっていう展開ですね。俺、実際に赤ん坊だし。
しかしだな、俺は太陽第三惑星である地球で毎日6時間はラノベを読んでいたんだ!とうとうその知識を生かせるときが来てしまった…
”「中二病」スキルを取得した。”
おい、なんのスキルだよ(笑)
絶対に役に立たない系のスキルだろうな。
さてと、気を取り直して、まず、一番にやることは、俺自身のことを確認することだな。
もしかすると、異世界の定番のスキルの「鑑定」とか使えたりするのかな?
「鑑定」と、頭の中で言った。
<ステータス>
名前:コウ レベル:1
MP:100 HP:100 MP回復速度:10MP/1h HP回復速度:10HP/1h
スキル:思考加速、中二病、鑑定
称号:勇者
うーんと、ステータスを見る限り、MP,HPともに100だけど、これってどのくらい凄いのか全然わからないなー。MP,HP回復速度が10MP,HP/1hだから、1時間につき、10MP,HP回復するってことだろうな。10時間で全回復か。結構長いな。
もしかすると、ここの言葉って分かったりするのか?
”解:思考加速を使うと、10時間でここの言葉の解析が終わり、解析が終了した後は、その言葉を完璧に使うことができます。”
おーー!!視界の端にログが出てきた!流石、異世界だな。
言語を完璧に使うようになれるのに、10時間しかかからないって…
これ、地球で使いたかったな。これが使えたら、英語とか満点とれるじゃん。
ここは、異世界。ってことは思考加速はMPを消費するのか?
”解:「思考加速」は1時間に20MPを消費します。”
俺のMP回復速度が10MPでもともと100MPを持ってるから、丁度言語解析が終わるころにMP切れになるのか。MPが0になるとどうなるんだ?
”解:MPが0になると、MPが10まで回復するまで、殆ど体は動かせず、勿論MPは消費することはできません。”
MP切れになったら、1時間は動けないのか。気を付けないとな。
まあ、でも、今MP切れになっても大丈夫っしょ。これがフラグだったら笑うけどな。
じゃあ、言語解析を実行するとしようか。
”解:了解しました。言語解析を実行します。10時間後に解析完了の予定です。”
うん、これ完全にチートだね。
さてと、10時間後まで寝るとするか。
あ!その前に思考加速ってどんなスキルなんだ?
”解:思考が加速されます。 そして、あなたのレベルが20になると、「思考超加速」という「思考加速」の上位スキルに変化します。”
名前どうりのスキルだね。それ以上に「思考超加速」が中二病感満載で、ダサすぎて引くんですけど。
そうだ、「鑑定:を使ったのにMPを消費しなかったのはなぜだ?
”解:「鑑定」は神から授けられたスキルのため、MPを消費しません。ちなみに、「鑑定」は全ての名前、レベル、能力値、スキル、称号を閲覧することが可能です。
俺、勇者なのに、「鑑定」が神から授けられのか?俺、一応勇者だよな?もっと勇者らしいスキルをもらいたかった、、、
ん?つまりは、「鑑定」は全てのステータスを閲覧可能ってことだよな?それって人じゃないものでも、ステータスを見ることは可能なのか?
”解:可能です。全てのステータスを見ることが可能です。”
うわー、MPを消費せずに、相手のステータスを見ることができるって、もはや、チートじゃん。
やっぱり、神が授けたスキルなだけがあるわ。
よし、これで自分自身の確認は終わったから、異世界での第一回目の睡眠を始めるとするか。