魔法の習得と改造
体内にあるナニかを探すために集中をしている俺。頭の上からつま先まで隅々まで注意深く違和感を探してみると臍のした辺りに力強くて温かいものがある事がわかった。すると今度は頭の中に情報が流れてきた。流れてきた情報は『魔力感知』を習得しました。という事だった。
「さすがチート級のオプションだな。まさか体内にある魔力を見つけただけで魔力感知を覚えるなんて。」
と感心しながら次に書かれてあることを読んでいった。魔力を感じる事が出来たら次の工程です。もし感じられなかった場合はもう一度根気良く探してください。諦めたらそこで試合は終りですよ。もっと熱くなって探せよ!
「なんかこれ書いた人太った先生とテニスプレイヤーが入り混じった多重人格っぽいな。」
と書かれてることに苦笑しながら次の工程に進む事にした。感じる事ができた人はその魔力を動かす練習をしましょう。少しずつ動かして指先から出せるようになるまで練習してください。成功例として指先から白い玉を出す事ができたら成功です。次の工程に進みましょう。
「これを少しずつ動かしてか・・結構大変そうだな。」
と集中して臍の下にあるモノを再び感じてから少し動かそうとピンポン玉ぐらいの大きさを集中しながらイメージをして塊から切り離した。イメージが重要なのかイメージ通りに臍の下にあるものは大きい塊とピンポン玉くらいの塊と2つ感じる事ができた。俺はそのピンポン玉の方を動かそうとイメージを巡らせていく。動かすイメージは血液の流れに乗せて運ぶというイメージを持って動かしていく。臍の下から足を通して上に駆け上がっていき心臓を通して頭にめぐらせて指先という感じに動かしていく。指先に来たところで外に出すイメージを浮かべ人差し指を上に向けて構えそこから出そうとするイメージを強く思い浮かべると指先からスッとナニかが抜けていく感じがしたので見てみると指先から3センチほど上にピンポン玉サイズの白いモノが浮いているのが確認できた。それはすぐに消えて見えなくなった。
「やった!出来た。」
と喜ぶのもほどほどに俺はどんどん練習をする事にした。練習をする事によって短縮する事が出来ると思いやってみる事にした。しばらく練習しているとスムーズに出す事が出来るようになったのと両手から同時に出す事もできるようになっていた。スムーズに出せるようになってからすぐに頭の中に情報が流れた。『魔力操作』を習得しました。という情報が流れ込んできた。
「これで次の工程に進めるのかな?」
と俺は再び本に目を落とす。魔力を外に出す事ができたら次に進みます。出来なかった人は出来るようになるまでひたすら練習をしてください。気合だー!気合だー!
「今度は動物の芸名をプロレスラーか。」
と半ば呆れながら次に進む。次は魔法の属性と発動方法についての項目だ。いよいよ実践って言う事だ。初めて魔法を使うという事で俺は少し気分がハイになりつつあった。逸る心を抑えながら本を読み進めていく。まずは魔法の属性についての項目からだ。ニルバースには現在、火・水・風・土の基本4属性と氷・雷・光・闇・支援・回復の10種類の属性がある。それとは別に魔法陣というものも存在していて魔法陣は転移や召喚等に使われているという事だった。各属性の初級魔法を覚えると後はLVが上がるごとに知識としてその属性の使える魔法が増えていくという事みたいだ。属性についてはそんなに難しい事はなく種類という考え方でいいようだった。次は発動方法についてだ。発動方法は詠唱をして発動させる方法が主流となっているようだった。熟練してくると無詠唱という方法も出来るようになるということだった。
「詠唱ねー・・・恥ずかしい言葉の羅列なんだろうか?そうだったらやだなー。力雄辺りなら喜んで叫びそうだけど・・・。」
等と呟きながら次の工程に移る。いよいよこの本に書いてある肝の部分とも言っていい項目だ。1つの魔法が書かれてあるページだ。何の魔法が書かれてあるか楽しみにしながらページをめくる。そこに書かれてあった魔法は土の初級魔法のロックバレットという石礫を飛ばす魔法だった。そのページには魔法発動の詠唱呪文が書かれてあり次のページには発動が成功するとどういう風になるかという絵のようなものが書かれてあった。解説によると詠唱しながら魔力を放出すると成功しやすいです。出来なかったら自分なりの方法を探すのもありです。とかかれてあった。
「なるほどね。とりあえずやってみようか。えっとなになに・・・大地の力よ我が魔力の呼びかけに応えよ!ロックバレット」
と詠唱を終えるとスッと何かが抜けるような感覚とともに目の前に3つ先の尖った石が現れてそのまま1直線に飛んでいった。スピードは投石くらいのスピードだった。魔法発動が終わったと同時に頭の中に『土魔法』を習得しました。という情報が流れ込んできた。
「とりあえず成功って事でいいみたいだな。でもこの魔法はけん制程度にしか使えないよなー。しかもバレットって名前ついているのに投石LVっていうのも納得いかないよなー。改良できないもんだろうか?」
等と考えてメディから貰ったパンフレットには魔法はイメージという事が書かれてあったことを思い出しロックバレットを改良できないか試して見ることにした。イメージは某怪盗3世のお仲間のバーボン大好きダンディの持っている拳銃をイメージする。イメージしやすいように指を鉄砲の形にしてからもう一度詠唱を始める。
「大地の力よ我が魔力の呼びかけに応えよ!ロックバレット」
というとさっきより魔力が多く抜ける感覚を覚えてから「ダァン」という音とともに目に見えない速さで何かが飛んで行った。俺はその反動でしりもちをついてしまった。とその直後に『土魔法』のLVが上がりました。新たにアースニードルの魔法とLV1の魔法のボーリングを使えるようになりました。魔法に『イメージ具現化可能』を付与しまました。という情報が流れてきた。
「ああ~びっくりした!魔法でも反動はあるのか。イメージが44マグナムだから反動も凄かったな。まあこれで遠距離も何とかなりそうだ。LV1の魔法はも一個あったんだな。まあ新しい魔法も増えた事だしよしとしようか。」
と辺りを見渡すと夕方になりかけていた。
「ずいぶん時間がたったんだな。今日はもう休んで明日ギルドに行って依頼でもこなしてみようか。」
と俺は昨日泊まった宿に行き明日に備えて早めの就寝についた。
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