シラバス
勢いだけで書いてるのでいつ停滞するかわからない恐怖がございます(汗
最近の小説や漫画に登場する主人公属性を有する少年達は、やたらと普通です平均的ですと作者に言われがちである。
成績は平均。スポーツは人並み未満。可もなく不可もなくの顔。ジーパンTシャツ標準装備。乙女に対する免疫不全。
そんなにまで普遍性を強調されては、逆に説得力に欠ける、という意見は説得力に欠けるだろうか。
いや、普遍性云々についての講釈を垂れたいのではない。そんなもんに一蹴程度の価値もないのだ。
だがしかしちょっと考えてみてほしい。
小説だ漫画だに登場する少年少女から見て神に等しい作家から、お前は普通だ平均だなんの取り柄もないのっぺらだ、と揶揄されて泣きたくならないやつがいるだろうか? いや、いるはずがない。
少なくとも私はそうである。突然現れた神を名乗るおっさんに、「きさんはつまらん人間よのう」とでも言われた日にゃあそいつを泣きながら張り倒すこと必至だ。それが図星ならなおさらで、「普通が一番しあわせなんだ」と、もはや使い古されて面白みの欠片もない台詞を吐いてやってもいい。
それこそ説得力に欠けると言うものだが。
とにもかくにもなんだかんだ言ってやはりどうにも悔しいが、普遍性を孕んだ人生というものへの憧憬の火は、山火事までとは言わずとも、キャンプファイア程度には私の心に燃えていた。
だからどうというわけでもないのだが、いわゆる王道では、この辺りでボーイミーツガール的な要素が発生して、女の子が空から降ってきたり、箒で飛んできたり、転校してきたりするもんだが、しかしてそんなもんは無い。断言する。無い。
女の子が空から落ちてきたら事件だし、女の子が箒で浮遊してたら異常だし、そもそも大学で女の子が転校だか編入だかしてきても、エンカウントできる確率はメタルスライムすら凌駕する。
つまるところ、愚痴ってないでさっさと自分で行動せよということだ。
…当然である。
人生は映画みたいに甘くないのだ。
さて、読者諸氏はすでにお気づきのことと思うが、私に彼女はいない。
彼女がいるのにも関わらず前述のような妄想を繰り広げるようなやつがいたら、そやつには天誅が必要である。
いや天の名を借りて私が一撃をカマしてもよい。
いや、とにかく。
大切なのは、こんなんでいいのかということである。
御年20の私は、独り身歴が年齢とともに経験値を増やしていく中、日々マンネリ化していく日常に終止符を打てずにいる。
浪人を経て大学へと進学したものの、年の差の壁は私にとっては万里の長城よりも高くて長い。 そして一年目も終了というこの時期に、未だ携帯電話の友人欄は、高卒以来増えていない。
薔薇色とまではいかずとも、もうちょい黄色い大学生活を夢見ていたわけであるのだが、今はそう、灰色である。
このままではダメだ。彼女どころか友人の一人もいないのでは、講義の代筆も頼めない。
さて、どうするべきか。
考えるまでもなく、結論は以外と早く出た。
何かしらのコミュニティに参入すればよいのだ。
先輩もでき、後輩もでき、友人もでき、あわよくば彼女もできる。
ふむふむ、我ながらナイスなアイデアではないか。
こいつはイケる。