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幼なじみ  作者: 柴犬
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第二話 俺のモノがない

石段から転げ落ちた二人は気を失ったままだった。

しばらくして男の子が起き上がり女の子の顔を見て、何もなかった様に石段を上がって行った。女の子のほうはまだ気を失っていた。「うーんううっ」

女の子つまり小川千鶴が起き上がった。髪の長い頭を振りながら

(痛ててて、頭が痛いな)

石段の踊り場、鳥居の所に黒のランドセルや千鶴の花柄の手提げバッグが散乱し千鶴は黒のランドセルを背負って花柄の手提げバッグを持って、家いや一夫の団地へと帰って行った。

一夫は、まだ千鶴の体に入れ替わった事に気が付いていない。団地の敷地に入り商店街を歩いていると女の子が黒のランドセルを背負っているのに珍しいのか。人びとが千鶴になった一夫をじろじろ見ている。

(俺をじろじろ見やがる、顔に何かついているのかな)

7棟の前に着くと階段を上がり四階の一夫の家の扉の前、「405 斉藤」の表札、父と母に一夫の三人暮らし

錆かかった鉄製の扉を開けて

「ただいま!」

何か声が高い気がする。

「ただいま!」

誰もいない

(お袋、買い物かな?)

気にも止めず、家へ上がった。急に小便がしたくなりジーンズの前を押さえ便所へ

便器の前に立ち、ジーンズのチャックを開けホースを出そうとしたら

(あれ!? ブリーフの前の穴がない!)

ボタンを外し、ジーンズを膝まで下ろし下半身の前を見るとなんと花柄パンツを穿いていたのだ。

(なななんで、おおおれが女モノのパンツ穿いてるんだよ、まままさか…)

花柄パンツを恐る恐るずり下げ、下ろした下半身を見たら

「おっ! おっ! ななない! なくなってる!?」

男の大事なモノがなくワレメちゃんになっている。

慌てジーンズと花柄パンツを上げ便所を飛び出し、自分の部屋へ、自分の服に着替えようとピンクのキャラプリントのトレーナーを脱ごうと胸まで捲り上げたら胸に白のブラジャーがしてあった。俺はブラジャーから未熟な小さな二つのおっぱいを揉んだら

「痛てててつぅ!」

(俺! 女になってるう!?)

自分の鏡をふと見たら、

「千鶴になってるじゃん!」

そう、今になって気が付いたのだ。

(まさか、千鶴も…)

俺は団地を飛び出し、自分の自転車で千鶴の家へ向かった。

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