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『「安物には裏がある」と婚約破棄された公爵令嬢、その審美眼で辺境の街を最高級ブランドへと変える』  作者: ゆっきー
第4章:至高の真価、不変の美

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第5話:世界がひれ伏す美の女王

いつもご愛読ありがとうございます!

ついに、スカーレットが作り上げた究極のドレスが世界にお披露目される時が来ました。

かつて彼女を追放した王国の者たちだけでなく、隣国の王族までもが固唾を呑んで見守る中、スカーレットが「真の価値」を証明します。

美の歴史が塗り替わる瞬間を、どうぞご覧ください!

 辺境の街ルミナリエの中心に建つ、白亜の迎賓館。

 そこには今、大陸中の権力者と、審美眼に自信を持つ貴族たちが集まっていた。

 王都の博覧会で起きた「奇跡」の噂を聞きつけ、彼らは自分の目で「本物」を確かめるべく、この辺境の地まで足を運んだのだ。


 会場の最奥、一段高い席には王都審美界の頂点、カトリーヌ大公妃が座っている。彼女の鋭い視線が、重厚な扉へと向けられた。


「……さあ、スカーレット。私に見せてちょうだい。貴女がたどり着いた、美の極致を」


 ファンファーレが鳴り響き、ゆっくりと扉が開く。

 そこに現れたスカーレット・ヴァランティーヌの姿に、会場中の呼吸が止まった。


 スカーレットが纏っているのは、色彩という概念を超越した、光の衣。

 それは見る者の心が清らかならば、清流のような透明感を放ち、野心に満ちた者が見れば、鋭い剣のような白銀に輝く。

 纏う者の魂、そして見る者の本質を映し出す「真理のドレス」である。


 スカーレットは、隣に控える銀髪のレオンの手を借り、堂々と中央の壇上へと進み出た。


「皆様、ようこそルミナリエへ。私はスカーレット・ヴァランティーヌ。本日、私は皆様に『真実』を提示いたします」


 その声は鈴の音のように澄んでいながら、聴く者の魂を震わせる力強さに満ちていた。

 会場の貴族たちがざわめき始める。彼らが身に付けている自慢の高級衣類が、スカーレットのドレスが放つ光に当てられ、まるで見窄らしいボロ布のようにくすんで見え始めたからだ。


「な、なんだこの輝きは……! 私の最高級の絹が、まるで泥にまみれているように見える……!」


「彼女が歩くたびに、空気そのものの価値が変わっていくようだ……」


 スカーレットは冷徹なまでに美しい微笑を浮かべ、会場を見渡した。


「価値とは、誰かが決めた価格にあるのではありません。その物が持つ本質を愛し、磨き抜いた魂に宿るものです。私はかつて『安物好き』と罵られました。ええ、認めましょう。私が愛したのは、価格という嘘を剥ぎ取った先にある、むき出しの真実でしたから」


 スカーレットがレオンを見上げると、彼は誇らしげに深くこうべを垂れた。


「……お嬢様。今、世界が貴女の審美眼を、唯一無二の法として認めました」


 カトリーヌ大公妃が立ち上がり、ゆっくりと拍手を送った。それに呼応するように、会場中に地鳴りのような喝采が巻き起こる。


「素晴らしいわ、スカーレット! 貴女のブランド『ヴァランティーヌ』こそが、これからの世界の『基準』です。この輝きの前では、どんな権威も、どんな偽物も、ただの安物に過ぎないわ!」


 この日、ルミナリエは正式に「世界の美の聖地」として認定された。

 スカーレットを追放したエドワード公爵家という「価値ゼロ」の過去は、もはや誰も口にすることはない。

 あるのは、真実を視る女王と、彼女を支える銀の番人が創り上げる、輝かしい未来だけだった。

第5話をお読みいただきありがとうございました!

ついにスカーレットが、名実ともに世界の美の頂点へと上り詰めました。

かつて彼女を馬鹿にした者たちの価値観が、ドレスの光によって完全に否定されるシーンは、書いていても非常にスッキリいたしました。


さて、いよいよ次回は最終回。

「瞳に映る、たった一つの宝物」

ブランドを不動のものにしたスカーレットが、隣に立つレオンとどのような結末を迎えるのか。

二人の旅路の終着点を、ぜひ最後まで見届けてください!

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