表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『「安物には裏がある」と婚約破棄された公爵令嬢、その審美眼で辺境の街を最高級ブランドへと変える』  作者: ゆっきー
第3章:境界を越える審美眼と失われた遺産

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/40

第18話:価値の再定義と、ヴァランティーヌの凱旋(第3章完結)

いつもお読みいただきありがとうございます! 第3章、いよいよ佳境。 地下に潜伏したスカーレットたちは、第一王子ユリウスを追い詰めるための「究極の策」を講じます。 「安物」と罵られた令嬢が、王都全ての価値をひっくり返す。 痛快な逆転劇、どうぞご覧ください!

 数日後。王都は、ユリウス王子の立太子を祝う式典の準備で沸き立っていた。 ユリウスは、スカーレットたちの捜索を続けながらも、自らの権威を見せつけるために、世界中から集めた「至宝」を披露しようとしていた。


「 ……準備はいい、お嬢様?」


 レオンが、私に一着のドレスを差し出した。 ハンスが地下の設備で、命を削るようにして織り上げた「真・月光の衣」。 それは、光を反射するだけでなく、見る者の「心の裏」を暴き出す魔力を秘めていた。


「 ええ。……私の目には、この王都に蔓延る『偽物の栄華』がはっきりと見えていますわ」


 私はドレスを纏い、カトリーヌ大公妃が用意した秘密の通路を通って、式典の会場へと向かった。


 ユリウス王子が壇上で、自慢の「聖なる剣」を掲げようとしたその瞬間。 会場全体の照明が消え、一点の銀色の光が中央に降り注いだ。


「 ――その剣の輝き、随分とくすんでいますわね、ユリウス殿下」


 凛とした声と共に、私が現れた。 私が一歩踏み出すたびに、私のドレスから放たれる光が、会場に並べられた「至宝」たちの正体を暴いていく。


 王子の掲げる「聖なる剣」は、ただの錆びた鉄に幻影魔法をかけただけの代物。 並べられた名画は、数年で色褪せる粗悪な模造品。


「 な……っ、スカーレット! 貴様、どこから入った!」


「 殿下。貴方の用意したこの式典こそが、この国最大の『安物』です。……中身のない虚栄に、民はもう騙されませんわ」


 私の「審美眼」に呼応するように、会場にいた人々がざわめき始める。 カトリーヌ大公妃に同調していた貴族たちが、一斉に立ち上がった。


「 ……鑑定結果を申し上げます。ユリウス殿下、貴方の『王としての価値』は、ゼロですわ」


 その宣言と共に、王子の背後にいた騎士たちが、次々と彼に背を向けた。 偽物の光を暴かれた王子は、ただの惨めな男として、その場に崩れ落ちた。


 会場に、かつてないほどの歓喜の渦が巻き起こる。 私はレオンの手を取り、朝日が差し込む会場を後にした。


「 ……これで終わりかな、お嬢様?」


「 いいえ。これからですわ。世界中にある『偽物』が、私の鑑定を待っていますもの」


 辺境の令嬢スカーレット・ヴァランティーヌ。 彼女の物語は、ここから世界最高のブランドとして、新たな歴史を刻み始める。


【第3章・完】

第3章『境界を越える審美眼と失われた遺産』、最後までお読みいただきありがとうございました! 第一王子との決戦、いかがでしたでしょうか。 「安物には裏がある」――この言葉が、ついに一国の王子をも裁くこととなりました。 物語は第4章へ。次なる舞台は……? 引き続き、スカーレット様の活躍を応援よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ