私はしみじみ隣に居る彼の事が好きなんだと再確認したわ!
“私はしみじみ隣に居る彼の事が好きなんだと再確認したわ!”
いつも頼りない彼だけど? 肝心なところは頼れる彼で、
この前も、変な男に私が絡まれて意味が分からずただ怯えていたら?
彼が何処からともなく現れて、私を助けてくれたの!
後で彼に聞いたら? なんか私に嫌な予感がしたらしい。
案の定! 彼が私を探していた先に、変な男に私が絡まれていたという訳!
普段の彼は? いつも眠そうで髪の毛も寝ぐせもそのまま、汚いT-シャツに
穴の開いた短パン、年中無休のビーチサンダル。
見た目を一切気にしない彼。
私が何回か彼を? オシャレに変身させようと頑張ってみてはみたものの!
全く、本人がオシャレに目覚めない以上! 私が何をやっても無駄みたい!
でも? “私がピンチな時に必ず駆けつけてくれる彼が私は好き!”
『もぉ~T-シャツをズボンにインしないでよ~』
『あぁ!? 何が? なに?』
『カッコ悪いとかどうでもいい訳?』
『“見た目は俺はどうでもいいよ!”』
『“彼女が居るのに、、、?”』
『俺の中身が好きなんでしょ!』
『・・・まあ、そうだけど。』
『俺は寝ぐせがついてても気にしない男だよ!』
『なに? 自慢気に言ってんのよ!』
『だから俺の見た目に期待すんなって話だよ!』
『・・・あぁ、そう言う事か。でもさ? 顔はカッコいいと思うんだけどな。』
『えぇ!? 俺?』
『そう、眼鏡外して、前髪をこう、こんな風にしたら? ほら、カッコイイ!』
『“彼氏自慢みたいなやつ?”』
『自覚ないんでしょ! 本当にヒロム、カッコいいって!』
『はいはい、俺はそういうの関係ない人だから!』
『・・・まあ、他の女の子にヒロムを取られないんだったらそれでいいけど!』
『誰が俺みたいな奴、取るねん!』
『“ひょっとして、ヒロム? まだモテ期来てないの?”』
『はぁ? モテ期?』
『やっぱり~気にしなんだもんね! でもモテ期が来ても絶対に浮気と
かしないでよ! 私だけを見ててよね!』
『あぁ、分かってる。』
『それならいいんだけどな~』
『“本当に大丈夫だって、、、!”』
『・・・ううん、』
*
・・・そんな事を言っていた日から、3ヶ月後!
まさか? “彼氏にモテ期到来!”
本当に私、どうしよう?
『ヒロムさん、ワタシと付き合いませんか?』
『ダメよ! わたしの方が、ヒロム君の事先に好きだったんだから!』
『“いやいや? 俺、彼女居るし!”』
『別れたらいいじゃん!』
『そうよ、ヒロム君にはもっとステキな女性がお似合いよ!』
『俺の彼女バカにすんなよ!』
『ワタシだったら? 絶対にヒロムさんを幸せに出来る自信があるわ!』
『わたしもわたしも!』
『・・・・・・』
なんだか? 自分が付き合っている彼氏がモテるのも変な感じ!
“嬉しいような、少し寂しいような、複雑な感情が私を襲ってきたわ。”
でも? 相変わらず、彼氏のヒロムは何も変わってないというか?
寝ぐせも気にしないぐらいだから、こういう事も気にならないというか?
それが私は嬉しかったのだけど、、、。
彼は本当に浮気をしないのか? やっぱりそれが心配で......。
『今日は何処行く?』
『えぇ!?』
『先ずはコンビニに行こうぜー!』
『うん。』
『欲しいモノがあるなら、何でも買っていいからな!』
『・・・ううん。』
『じゃあ、いつもの公園に行こうか!』
『うん!』
何よ! いつものデートコースじゃない!
でもそれが私は嬉しかったんだな。
『“モテ期はどう?”』
『はぁ? 俺モテてる?』
『モテてるよ! 完全にモテ期到来じゃん!』
『“でも俺はいつものこの時間が一番好きだけどね!”』
『・・・ううん、私も!』
『俺はモテなくてもいいよ! 夏稀さえ俺の傍に居てくれさえすれば。』
『・・・ヒ、ヒロム!』
『俺にはやっぱり夏稀しか居ないから!』
『うん。』
私はしみじみ隣に居る彼の事が好きなんだと再確認したわ!
何にも変わらない彼が私は大好き!
寝ぐせがついてても、服がボロボロでも、私は彼がいい!
今日はそんな風に想えた一日だったの。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。






