第八九話 震王復活
《三人称》
ドドーン!!、と大きな音が響いたかと思うとあたりは瞬く間に崩れ落ちていった。1秒2秒と経つ間に、山が崩れ落ち地面にヒビが入る。
そう、地震である。
付近の村は、阿鼻叫喚であった。揺れのあまり立ち上がることもできずに辺りの屋根が崩れ始める。
だがしかしそれは突然、ピタッと止まった。
「怪我人の救助を!」
「はい!」×多
そう。騎士団が到着したのである。
ここは、クルトが生まれ育った村である。付近の空間の歪みをナビさんが探知し、続いてS波を近くに置いておいた使い魔が観測。
事前にヨーガン経由で準備させておいた騎士団を丸ごとクルトが空間の中に突っ込み、村へと送り届けたのである。
なお、ここでクルトが使っているのは空間をこじ開ける方法であり、いわゆるワープなどの空間魔法とは難易度が桁違いである。クルトは、そのステータスとナビさんの力でゴリ押ししているだけにすぎない。
到着したクルトは即座に村を周囲から切り離し、浮かばせた。地中内部にヘリウムを充填させているのだ。
それでいて、飛んで行かないようにするために微妙にガスの量を調整している。ナビさんが。
だがそこに、姿を現した存在がいた。震王・シェイクキングである。
その姿は……
……すらいむだった。
〜〜〜
《クルト》
やばいやばい。震王、復活したってよ!慌てて仕組んだ通りに動いたからなんとかなったけど……って震王ご本人がやってきたよ!
というかどんな感じなんだろう。伝承には『巨大な山のような姿』とか言われてるけどボス感あるしやっぱりドラゴンなのかな?
……すらいむだった。
目をゴシゴシ。
もういっかいみてみよう。
……すらいむだった。
え?なんでスライム?ちょっとまって、いわゆるあの葛餅状の体に目と口がついてただ単にでっかくなっただけなんですけど。ゆるキャラやん。
これが震王なの?
《え?ナビさん?ホント?》
ナビ:解答。本当です。シェイクキングはスライムの異端進化の頂点に君臨する魔獣です。
ア、ソウナンダ……。
まあでもこれが脅威なのには変わらない。でもだから春休みにあの洞窟に行った時(第四〇話参照)はあんなにスライムがいたんだね。分身体みたいなものだったのかなぁ?
てかちょっとまって。これ倒すの?無理だろ。デカすぎだよ?
「騎士団長さん?どうするんですかこれ?」
「……ああ、本来ならこの事態に備えて封印術師がいるんだが、あの学園防衛戦以来連絡がつかないんだ。」
だめやないかい。
「代わりの人はいないんですか?」
「このような事態に対応できるのはあの方しかおらぬ……」
おいおい。1人いなくなっただけで破綻する組織とか頭おかしいんじゃないの?
僕の非難の眼差しを感じ取ったのか、騎士団長さんは慌てて弁解を始めた。
「このような巨体を封じるのはとても大変であのものしかできなかったのだ。そんな目で見るな。
いつか破綻するかもしれないとは私も常々思っていたのだが……破綻しなければわからないような奴もいる。そしてそういう奴が金を握っている。
私など前線で使い潰されるだけさ……」
王子お抱えの騎士団にしては扱いが酷いな。軍部腐ってんのか?
いや、でもこれ本当に、どうしよう……
時期的には日本時間で11月末くらいです。そろそろクライマックスですよ!(←そう言っときながらなかなか来ないパターン)
???:なんだ、いつものパターンか。
【次回予告】
さあ、始めようか。
次回 震王戦①
【〜おわりに〜】
今日も「キョウ運」をお読みいただきましてありがとうございます。
下にスクロールしたところにある⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎をタップしたり、右下にあるいいねボタンを押したりしてくれると作者のやる気が上がります。
また、ご意見、ご感想、誤字脱字報告など受け付けておりますのでなんでもお気軽に書いてください。
なお、感想はログインしていない方も受け付けておりますので、是非是非お気軽に〜。
次回更新は9月13日金曜日です。




