第八五話 学園戦
公国軍は、ほとんど損害のないまま王都へと攻め上った。だが、そこで思い知ることになる。王都にいるクルトを。
〜〜〜
《クルト視点》
やばいよ〜。本当に敵が来ちゃったよ〜。帰って欲しいんですけど。いや本当に。
僕ら子供は学園の奥に閉じ込められている。まだ戦えるような教育はほとんど受けていないからだ。
まあ素人がいても足手まといにしかならないからねぇ。
でも、どうやらあの蜘蛛の巣トラップかなり有効らしい。何人もの敵兵が引っかかって右往左往しているんだとか。
ふふふ。蜘蛛の巣ですよ?それを僕(※ナビさん)が特製ブレンドしたんですよ?そう簡単に破られるわけがない。
さあ公国軍。来るなら来い!
……できることなら来ないほうが嬉しいけども。
〜〜〜
《公国軍》
周りを見渡せば、そこはほぼ無傷の公国軍である。もはや全軍を出している王国など敵ではない。
最上の士気で攻め上った公国軍は、しかし、学園という最終防衛線で足止めを喰らっていた。
「うぎゃーっ!!」
また一人やられた。歩くと気づかないままに空中に飛ばされる。しかも魔法を発動した形跡がない。一体どうなっているんだ。
今となっては公国の士気はダダ下がりであった。だが、なんとかヘリウム地雷ゾーンを突破した兵も出始めた。
「ひゃっはー!オレ様が一番乗りだぜえ!」
気炎をあげてそう突っ込んで行った公国兵はしかし、直ぐに動きを止めた。
「な、なんだ?体が動かねえ!」
あちこちで兵士の動きが止まる。最前列でそれを見ている兵士は慌ててその場にとどまろうとするものの、何も知らない後ろの兵士たちが地雷ゾーンから逃れようと後ろから押してくる。
よって、次々と蜘蛛の巣に嵌っていく。
蜘蛛の巣とは、罠である。そこに獲物がかかるのを待つ設置型の罠である。故に、相手が来なければ話にはならない。
しかし、いざ嵌ると、しかも相手がその存在を把握していなければ、強大な罠へと姿を変えるのだ。
〜〜〜
《テム》
あーしは戦慄していた。なんだこれは。まさかあの新人が考えた罠がこんな効果を出すなんて。
特に蜘蛛の巣だ。あーしらあんな小さな虫がやることなんて気にも留めなかったケド、恐ろしいまでの効果を発揮しているのだ。
あの子、風紀委員会に取られないようにしなくちゃいけない。会長に連絡しておくっしょ。
〜〜〜
王都に攻め上った公国軍は、結局6割もの損害を出してようやく退いた。
それもこれも、蜘蛛の巣ゾーンの狭さにある。蜘蛛の巣は意外と少ない。まあクルトが作っている最中に攻め込まれたというのが真相なのだが、あと少しで辿り着くと敵に思わせることで退却の決断をさせずにいた。
結果としては、大勝利といったところであろう。だがまだ問題がある。公国軍を待ち受けていた王国軍との連絡が、取れなくなっていたのだ。
【お知らせ】
どうもです!この度は本作品の予約が切れそうなので、前から貯めていた別作品に更新を切り替えるという手段を取ることにしました。
どっちも実はあんま書き貯まっていないという事実……!
執筆にかけられる時間もそんな多くないのでひょっとしたら更新止まるかも……?
少なくとも3作品同時連載は更新頻度を落とさないと無理ですね。
ではではどうぞ↓↓
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『異世界を往く黒い猫〜目指せ猫カフェ開業!〜』
【次回予告】
胎動が、始まる
次回 各地で
【〜おわりに〜】
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次回更新は9月4日水曜日です。




