第六一話 狩猟
さて、もらってきた「ぎんなん」を発芽させてみた。
結論から言おう。すぐに芽が生えてきた。植えただけなのに。スキルは何も発動していないのに。
そして、芽が出たところで一度止まった。なので、植木鉢に入れてナビさん謹製の肥料を入れておいた。
アイテムボックスに入れると時間が止まっちゃうから持っていけないんだよなぁ。
今日は、狩りである。こちとら村で散々獲物を狩ってたんだ。大抵の獲物は狩れるぞ。
そう思っていた時期が私にもありました。
なんなんだよこの島!固有種多すぎだろ!
ただのホワイトディアかと思いきやレッドディアの擬態だったりオークジェネラルが魔法を使ってきたりするんだけど。ねぇ、それどうなのよ。
全く合宿がここである意味がよくわかった。変則的な相手に対する対策を立てよ的なやつだな。
ポーパノイド島は環境が特殊で日々新たな種が生まれている。だからポーパノイド島だけに住んでいる種をまとめてポーパノイド亜種としているらしいが、それもよくわかる。
なんせ毒を出すゴブリンがいれば核を持たないスライムもいるのだ。次々と生まれるためナビさんでも集計が追いつかず、「びっくり箱種」として処理しているという恐ろしさである。
聞くには、この山が特殊な生態系を生み出しているのだとか。すごいもんだよ。
他のみんなも苦戦している。サラは戦っていたアークゴブリンが急にメイスのようなものを振り回し始め、間合いが掴めずにいた。
ヨーガンは柔らかい鱗を持つリザードマンに自身の槍が突き刺さってうまく動かせていない。逆に突き刺されることで攻撃をいなすってか。エグいな。
エリンは魔法攻撃無効のラージスライムが相手である。前洞窟にいたやつと似ているが、こっちの方がより強い。その分攻撃手段は体当たり以外にないので倒される心配はないが。
ロックは地中に潜るオーガを相手に立ち回りがうまくいかず、地下から奇襲が来ると思っていたところを上空からこられて投げ飛ばされていた。
皆苦戦していた。僕はちょっと手強いな〜くらいの感覚だったのだが。
だが、みんなも次第に慣れてきたようだった。
サラはメイスを振った後の引き戻しのタイミングで攻撃を仕掛けることで倒していた。サラは回避系だからな。
ヨーガンは槍の持ち方を変えてより深く指すことで柔らかい緩衝部分を突き抜けて倒していた。
エリンは魔法で周囲の空気に干渉し魔力の吸収を行なった。スライムは核以外は純魔力で構成されているので、溶けるように消えていった。
ロックはサラが戦っていたアークゴブリンが使っていたメイスを参考にアルテミスを槌のようなものに変えて広範囲攻撃を行うことで地中に隠れていたオーガを叩きのめした。
そうして、苦戦しながらも全員なんとか勝てたのであった。
「ほっほっほ。よーくわかったかの?このように魔物は少し変化すると対処が難しくなる。初見の相手にどのような攻撃が通じるかを見極めるのじゃ。そして、その対策を実行できるだけの手数を持っておくことが大切じゃて。」
ボルグ先生が最後にそう締めくくって今日は終わった。
【次回予告】
宿に戻ってみると……あれれ?ない?
次回 木妖精
【〜おわりに〜】
今日も「キョウ運」をお読みいただきましてありがとうございます。
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次回更新は6月2日日曜日です。




