第五一話 メルボーン侯爵失墜計画
【お知らせ】
さてみなさん。気づいたでしょうか?
なんのことかピンと来た人、さすがです。しっかり読んでくださっていますね。ありがとうございます。
ちなみに私は改稿時にこの文章を読んで「ん?」となりました。
なんのことかわからなかった人は一つ前の話を見てください。
大きな問題は、メルボーン侯爵だ。その血筋のせいで迂闊に手が出せない。だが、彼が物資や金をテミス商会へと流しているのが確認されている。
何とかしなければならない。
「侯爵は汚職の揉み消しなどをしていることが確認されていますが、やはり告発しても握りつぶされてしまいそうです。」
「揉み消せないような汚職を探すっていうのはだめなのかい?」
「そうですね……メルボーン侯爵と関係している場所での事件を無理やりつなげることはできますがやはり王家への伝がヨーガン王子だけというのは厳しいかと……」
部下の声に調子がない。本人が言うには僕の役に立たないことを不甲斐なく思っているらしい。
気持ちは嬉しいんだけども、ちょっと重いよ。
たしか書類選考した後面接して人を決めて、ナビさんに教育してもらってたはずなんだけど……
僕はその間暇だからスキルのレベル上げしてたんだよね。その間に何かあったのかな?知るのが怖い。
「困ったなぁ。」
僕としては手を引いてくれるという条件で終わってもいいと思うのだが、それだと舐められるらしい。舐められたら終わりなのはどの世界でも一緒のようだ。敵は潰すくらいの心意気が大切らしい。
「クルト様、エーン殿。新しい情報が手に入りました。メルボーン侯爵の領内で魔獣が出現し、香辛料の生産地を襲撃しているとのことです。」
ほほう。そんなことが起きたのか。
「報告を続けます。出現した魔獣は香辛料の産地で暴れ回っており、すでに各領にいる騎士が対応していますが、どうも防御力が異常に高い個体らしく苦戦しているとのことです。」
《ナビさん、どんな魔獣だと思う?》
ナビ:解答。鱗系魔獣だと考えられます。出現地と被害状況から各可能性を計算……スケイルキング2%、スケイルロード20%、スケイルジェネラル20%、プロテクトリザード15%、バリアリザード10%、変異個体33%です。
うーむ。鱗系魔獣の中でスケイル種は最弱である。しかし、ロードやキングになると無視できない。ゴブリンでさえあの強さになるのだ。
鱗系魔獣はその防御力の高さを生かした長期戦を得意とする。攻撃力はあまり高くないのだが……一般人には十分脅威になる。それに倒せないというだけで厄介だ。
でも、この魔獣がいるということは指揮を取るためにメルボーン侯爵は領地に戻らなければならない。これが、兼任貴族の大変なところで領地と王都を何回もいったりきたりしないといけないのだ。
「今ならきっともみ消す暇もないはずだ。決定的な証拠を掴むぞ!」
「お任せください!」
その顔は僕の役に立てることで喜びに満ちていた。うん。もう放置でいいか。
大商会の、失墜が、始まる。
【次回予告】
そして、メルボーン侯爵はやってはいけないことをした。すなわち、完全にクルト達を敵に回したのである。
次回 ウィンクル商会暗殺計画
【〜おわりに〜】
今日も「キョウ運」をお読みいただきましてありがとうございます。
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次回更新は5月7日日曜日です。




