第一九話 デボン
彼は魔神デボンという。はっきり言って魔王より強い。ところが、偵察任務に入っていた人間の国で上司の魔神王ダーガを圧倒する力を持つものを見つけてしまったのだ。
デボンは焦っていた。なんとかして彼をこちら側に引き入れなければならないと。しかし、もし邪神どもとすでに接触しているならば危険である。だからこそ、どうすればいいのかわからなかったのだ。
〜〜〜〜
ついさっき気がついたのだが……今僕つけられてね?
《ナビさーん。どういうこと?》
ナビ:説明。魔神の一柱です。偵察のためにこの国の中に潜り込んでいたようだと思われます。起源能力「超神眼」の持ち主であるようです。これは、万物の正体を見通します。たとえ主神であっても対抗がなければあっさり見通されてしまいます。
まじかよ。おっそろしー。そんなのがあるんだ。
ナビ:提案。詳しい情報を開示しますか?
《頼む》
ナビ:説明。個体名魔神デボン。暗黒神の部下である魔神王の直属の部下で隠密行動を担当しています。この国でたまたまマスターを見つけ、たまたま起源能力超神眼を発動したためマスターの危険度を把握。しかし接触のきっかけがわからずあのような状況になっているということです。
なるほど。暗黒神ってなんだろ。
《暗黒神とは?》
ナビ:説明。この世界の片方を支配する神です。人間たちからは「邪神」と呼ばれています。
《へー。って邪神!?やばくないの?》
ナビ:説明。この世界は昔、女神と暗黒神の二神によって作られました。当時は仲が良く、領土を分けて開発を始めましたが次第に関係が悪化し張り合うようになったのです。
そしてことあるごとに「啓示」という形で自分の世界に指示を出し相手の世界を滅ぼそうと考えます。現在は女神側がやや有利で、暗黒神側の有力な神を何柱か封印することに成功しています。
なお、生物にもそれぞれ対となるものがいます。人間と魔族、エルフとダークエルフ、ドワーフとダワーフ、獣人と魔人、動物と魔物などです。
できることなら和平して欲しいのですが、そう上手くはいかないのが現状です。
ほほう。ということはどちらが悪いというわけでもないと。
とりあえず話だけでも聞いてみるか。
そう思って俺はその魔神がいるところに近づいていくのだった。
ーー後で気づくことになるが、やはり僕は気を取られるとうっかりスルーしてしまう癖がある。
治さなければと思いながら治らなかった癖だ。それがまさか……
【次回予告】
デボンと出会ったクルト。話を聞くうちに彼の目的が明らかになりー?
次回 魔神との邂逅
【〜おわりに〜】
今日も「キョウ運」をお読みいただきましてありがとうございます。
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次回更新は1月21日日曜日です。




