第21話 処刑と伝達
『あんた、孤高の王女だったんだな!!?......なんでルチアがあーなるんだ!!!』
思わぬ事態に発展してしまった。要塞国の庶民の子が孤高の王女つまりは、カインと間違えられてしまって処刑されようとしていた......。そのルチアの兄であるロペは、カインを言葉で攻めようとしたが、マヒロは、担架を切って説明した。『あの子が姉さまのものを取ったからこうなったんでしょう!?』たしかにそうだ。
しかし、生き延びたくてそうしてしまったものではないのか?そう2人は、ふと思った。そこでカインが応える。『あれは、生きることの望んでいない私だけの罠......。もう、仕方がないことなの............。』『それじゃあ、私たちは...』『ここでしねていうのか!!?テメェ!!』ロペは、マヒロの方を壊したがるようにぐっと握りしめた。しかし、それがだんだんと力が弱くなっていく......。そして、話しかけてきた。さっきとは違って悩んでいるように。いいさ、どうせ俺たちは奴らに逆らうことなんかできないんだ......。』
ルチアは、兵隊につかまって口を布で縛られていた......。悲鳴が聞こえる......。そう、罪悪感の悲鳴だ。そこでユカタとカインが頷いてカインがルチアのいるところへ向かうため木造の階段を歩いて上がっていく。そして、孤高の王女である彼女は、こう答えた。『サイカのものよ!其の物を放しなさい!!!私が...孤高の王女...カインです!!』その声は、あっという間に周りに響いてしまった。これで良かったのかいまだに分からない。そして、敵国に本当の事実をカインが伝える。『その者は、私達の万国の者ではありません!!関わりなきものを...どうしようというのですか!?もし、あなた達の国があなた達の庶民に危害を加えてしまったら...世界中がサイカを笑いものにされて...いつかは滅びてしまうでしょう!!!』確かにカインの言う通りだ。それに過ぎないことが今、起きようとしているのだから。その瞬間、ルチアの口を覆っていた布と拘束が解けた。怖くなってルチアは、逃げ出した。『おれ、ルチアをむかえに行ってくる!』『助けてもらってわるいが、ヘリオス兵団には勝てないぜ?ヴォルテーヌでさえ..』『ヴォルテーヌ?』ユカタが改めて、疑問に考えたヴォルテーヌについて聞き出した。しかし、ロペの話では、省略されてしまう。『あぁ...あの剣技で勝てる奴はいないぞ?何しろ...果ての大陸に伝わる剣術を使っているみたいだ...。
『......。』そういえば、果ての大陸って............。
TO BE CONTINUED
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