第15話 決死の救出作戦
『どうやって破海を抜けて艦隊に辿り着くの?』
『防護マスクをつけている時だけ見えるんだよ。破海の下に果てしなくどこでも広がる遺跡の跡があってね。』
ヒロが複雑にユカタに改めて言い出した。
『分かるけど...どうして私達にいつも構ってくれるの?私達は、アステリアが平和主義でもいつもアステリアの漠然な世界を奪ってきた。』
実は、その昔アステリアとシリウスは、一族の領主にとっては敵国と言われて、サイカとシリウスは、昔は...貿易国とも言われていた。アステリアは、アステリアの人しか知らない連合軍によって守られている軍事国家だった。そのアステリアとシリウスの関係をひっくり返したのが私たちの国の英雄にして私の憧れ..."クロス"さんだった。
早速、そういう話をしていたら破海の入口にまで来た。大切だから、カインを助けたい。両者そう思っているはずだろう。
『ここなら、誰にも見つからないで抜けていけるさ!』
着いた先は、白い井戸。ユカタとマヒロは、改めて決死の救出作戦を実行することにした。
---途中海の中に入ると透き通ってて綺麗だと2人は感じた。そう思って歩いてたらヒロがつまづいて奈落に落ちてしまいそうなところをユカタが左手でとっさに落ちないように引っ張った。
『大丈夫?』
『うん...』
『私の先代の人もカインの先代の人も昔敵同士なのに手を組んでいつの間にか仲のいい仲間に変わったんだって...』
『そうなの?アルタイルとシャトルが?』
『うん...上界にも人が沢山いるよ。』
歩いていると遺跡の壁の分厚いタイルが破海に詰められていた。そこは水かさがなく息ができる。こんな場所もあるんだ。周りのタイルの内側は緑と蒼く変色したコケで美麗になっていた。なんて、綺麗なんだろう。私は、普通の地上の水はみたことがない。私の住む上界の水は、海の惑星から取り入れてそれを機械で真水にしたものだ。もしかしたら......破海の下ってどこかに繋がっているのでは?しかし、破海の底はとてもくらいから何も言えないや...そう思った。マヒロに聞いてみたところここは石だまりという空間みたいだ。マヒロはとても息切れしていた......。大丈夫なのか?
『大丈夫?』
ユカタがそう言うとマヒロが答えた。
『いや、まだまだ...』
『一緒』
『え?』
マヒロがささいに思う。
『そこだよ。カインと似ているところ。カインも最初は、休もうとしなかったんだよ。でも、後半はゆっくりと合間合間に休むことにしてくれたんだ。』
『そうなんだ...』
はずかしい顔でマヒロは言った。
『石油よりもこっちの世界ではわずらわしくて本当は水を求める人がある海の巫女様によって反乱を昔は起こしたんだ......。』
つらいのはアステリアだけじゃあ無かったんだ。しかし、クロスさんやその仲間さんたちはこんな世界を求めているわけなんかない。なんとしてもカインを救出しないと...。そして、その岩溜まりの先に出口があった。ようやく地上に戻ってきて腕を伸ばしてリラックスするマヒロだが、ここでユカタは違和感を感じてしまう。まずは、破海を破海車と駆ける一人のシリウスの兵隊が横のもう向こうの遠い木造の建物と星巌樹に向かって進んでいた。
『まさか...私達』
『間違えた............??』
TOBE CONTINUED
アドバンテイルユナイト
第15話 決死の救出作戦いかがでしたか?
暖かくなる季節ですね......。
カイン救出に向かうユカタとマヒロ。
交渉の場所から外れてしまった2人は思わぬ行動へ!!?
次回
第16話 伊達