第14話 シャトルシティ
目が覚めた!......どうやら生きていたみたいだ。宝石を外されて海がものすごく冷たかったのになんでだろう?周りをみると小さな大木の根本にいた。となりには...なんなんだろう明るい光が...やっと目が改めて開いた時には小さな天使の女の子が血だらけで倒れていた---。そして、もう一人、どっかの兵士のような中年の男がこちらに来た--。
『君が少女か...カイン様がお世話になったものだな...』
『そうだよ、あなたは?』
『申し遅れました、私はシュバルツ。カイン様の従者でシリウスの兵士です。どこから来たんだ君は?』
ユカタは、どこから来た?と言われると『アステリア』と答えた。そうすると青い髪ウルフカットのシュバルツはユカタと行き倒れになりかけている少女に『ついてこい』と言いかけた。不安な気持ちでカイン救出を失敗するもシリウスを残った3人は、白いふわふわとした"破海車"という生き物で目指すのだった。
3時間後、夕焼けが町を包み込んだ。辺りはもうきらきらとしていた。まだ、雪は降っていないみたいだ。カインが言っていた...『シリウスでは、必ず夜になると猛吹雪が毎日降ってきます。しかし、なぜか積もらないのです。触ると冷たいは冷たいのですが、その雪は普通の雪でないからなのです。』と言っていたことを覚えている。ついにカインの育ちの町が姿を現した。
『我らの国、シリウスのシャトルシティだ...』
『これが、カインの国......!!』
ユカタとその翼を持った女の子は一つの小さなベッドと窓のある部屋で王宮に泊めてもらうこととした。早くカインを助けなければ...そう思っていた。そこで、ベッドで眠っていたはずの天使の翼を持った女の子が起きだした...。
『ふあぁ...ここは?』
『起きだしたんだね!毒も王家の人が取ってくれたってー......君血だらけだったんだよ?』
『ごめん、私今......』
とてもその天使の少女は動けそうになかった。彼女は、ペニーというそうだ。天使の国からはるばる勇者を探して下界に来たという......。しかし------
『勇者を求めてここに?』
『でも、探す間に黒い兵隊さん達が......。』
『ヘリオス......!!よし、カインを助けに行こう!!』
『どうやって?破海が星巌樹を支えているんだよ?』
確かにそうだ......。でも、どうすれば...。
その時、だった。寒色色の髪の毛に白い綿の服をきた少女がぐたりとしながら扉にしがみついた...。
『助けて...』そう聞こえたから二人で部屋にその少女を引っ張った。マヒロだ。しかし、なぜこんなところに?
『助かったよ。改めて、私は、マヒロ。カインの弟さ!!』
『カインの弟?』
『ユカタ、カインを助けたいんでしょ?やめときな無理だよ。』
ところでなんでこうなったの?どうして、シリウスとサイカは戦争を起こそうとするの?ユカタは、
マヒロに詳しいことを聞いた。
『サイカは石炭を奪いにわざわざこの町を無傷でいさせたいんだ。この町の大噴水には数百万個の石炭が備わった居るんだよ。』
『そうなんだ...でも、カインが犠牲にって......』
『そう、国の人柱になるつもりなんだよ。姉さんは』
ユカタが強く応える......。
『そんなこと......最低だよ!!!!!!』
マヒロが答える。
『明日、サイカとシリウスの交渉があるんだ。どうせ、助けには行け...』
『る!!!絶対助ける!!!!』
『助ける?破海があるのに?』
そこで、ユカタがバッグから黒い防護マスクを取り出した...。
『大丈夫だよ。これがあれば真空でも息ができるつまりは?』
『それならさ...ボクも一緒に行くよ!僕だって姉さんを助けたい。君だけとは限らないんだ...。』
長話をしている間にペニーは眠ってしまったようだ......。
兵の監視も薄くなった夜...ユカタとヒロは、『カイン救出作戦』を指導させた。
------次回、決死の救出作戦