81話
「最近お祖父様が朝早くから楽しそうに出かけて行ってたのは、つばめ様の送り迎えをしてたからなんですね。教えて下さいよ」
「すまん、すまん驚く顔が見たくてな。」
「まさか2人がご家族だったなんて……」
ロジャーさんは小さい頃にの時に鈴木家に来たそうだ。現在20代にして果物を初めて丸齧りしたと喜ぶ年下上司。
「そう言えばお父様は呼ばなくていいんですか?」
「彼奴はいい。」
「ロジャーさんのお父さんですか?」
ロジャーさんのお父さんで、鈴木さんの娘さんと結婚した旦那さん。普段は人族の国で暮らしているが何でも用事があってカイザス国の鈴木家に滞在中らしい。
「でも、お父様実家の絵の鑑定凄く気にしてましたよ?」
「彼奴はいい。」
絵の鑑定って『聖書のレプリカ』かな…ロジャーさん「実家の絵」って言った?…………なるほど箱入り息子か。だから「家の方針で」肉や魚も食べれなかったのか。
「もしかしてロジャーさんのご実家は宗教関係ですか?」
「私の実家は人族の国教の神殿ですね。本家は『聖女の家系』になりますが、私は分家の『巫女の家系』になります」
聖女は知ってるけど…巫女って何?と思ったら簡単に言うと治癒力が強い家系らしい。
初代の巫女は自分の治癒力は勿論、人の怪我まで治せる人だったと語り継がれているみたいだ。
「まぁ、今は小さな切り傷がすぐ治る位の些細な物なんですけどね」
「へー。それでも便利ですね」
指に出来た小さな傷とかだと料理する時地味に痛いよね。
食事は食べ終わったので、また部屋を移動して食後の紅茶をいただいている。
ちなみにロジャーさんのご実家の聖書のレプリカは多分本物の方だったので、後でお父さんに教えて下さいとお伝えしといた。
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人族の国最古の聖書レプリカ
つばめ「こんな感じの特徴だったと思うんですけど、ロジャーさんのご実家の方にありましたか?」
ロジャー「あー!実家に仕舞ってあったあの絵ですね。よく綺麗だなーって見てたんで覚えてますよ。よかったーお父様『本物じゃ無かったら首を括るしか無い』って言ってたのでこれで安心です」
つばめ(もう一枚の聖書レプリカ暫定偽物の家の方は大丈夫かな………心配)
鈴木(つばめ様が今書いたヤツの値段が計り知れないので後で燃やしておこう。)