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つばめと学ぶ異世界生活事情  作者: とりあえずごはん(・ω・)
第一章 王都一人暮らし編
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77話


「ロジャーは休みだ」


 なんでも、ロジャーさん1ヶ月近くろくに休み無しで朝から晩まで働いていたみたい。ブラックだ。労働環境真っ黒だよ。

 なので今日(金曜日)休みで、明日出勤してくるらしい。


 先にロジャーさんを休ませる代わりに私は土日連休をもらった。全然構いません。



「ユリエル長官のお休みは?」



「…………」



「いつから休んで無いんですか?」



「………忘れた」



 ブラック通り越してカオス。身体大丈夫かな???身体は大丈夫らしい。よかった。



 しーん



 ユリエルさんと2人だと静かだな。なんだか出会いたての頃を思い出すよ………。



 急ぎの仕事は無いらしいがさっきから視界の隅にヤバそうな物が写っている。

 何やらガラスケース…じゃ無いんだろうな…透明な魔道具だ。



「ユリエルさんあの…ロジャーさんの机の上にある物ってまさか……」



「司書長からつばめ宛だ」



 あ、察した。第7長官室の仕事終わって時間あったら翻訳しろって事ね。

 急いで自分の机の上の仕事を終わらせる。 







 さて、仕事は全て終わったので、ロジャーさんの机の上にある物に取り掛かる。


 透明な魔道具の箱は2つ……小さい紙の方だな。多分場所は移せないのでこのままロジャーさんの机を借りる。


 透明な箱型の魔道具横に置いてあった白い手袋をはめ、魔道具に手を突っ込もうとしたらユリエルさんが近づいてきた。多分見学かな?


 私は透明な魔道具に手をいれて中に入っている紙をそーーーっとひっくり返した。そして一旦魔道具から手を離す。



「ふー………」



「それは?」



「人族の国の聖書のレプリカですよ。人族の国の神殿で使っている何代か前の言葉らしいです」



「…………」



 ユリエルさんは席に戻って行った。これがあまり関わりたく無い物だと気がついたらしい。


 さて、それでは翻訳作業に取り掛かる。


 文字数自体はそんなに多くは無いが、一文字一文慎重に……見直しを念のため5回して…よし、問題無し。

 模写と翻訳が終わったので魔道具に手を入れて紙を慎重にひっくり返して元通りにする。


 この紙をひっくり返すの1番嫌いな作業だ。はい、終わり。

 表を翻訳、模写して念のため書いた内容を5回確認して終了。




 この紙、レプリカと言えど価値は計り知れないので、今の世の中じゃ値段がつけられない物らしい………ちなみに原本は人族の国に無いので、この透明な魔道具に入っている物が人族の国の最古の聖書になるらしいよ。


 貴重過ぎて数年に1回の透明な魔道具の検査時しか紙に触れちゃいけない物なんだって。

 そんな物に手袋越しとは言え触れなきゃいけないの、物凄く緊張するよね。



 お昼の鐘が鳴ったのでお弁当食べよう。




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