56話
「つばめ様、御夕飯はもう作られていらっしゃいますか?」
「いえ、帰ってから作る予定です」
「折角なので、私めと外食などいかがでしょうか?近くに甘味屋が御座いまして、この時間は軽食と種類は少ないですがお酒も提供している店が御座います。」
「鈴木さんが良ければお願いします」
「では、参りましょう。」
甘味屋さんは本当に歩いてすぐの所にあって、一見カフェみたいな店構えだった。
「いらっしゃいませ、只今の時間はお酒の提供もございますので年齢制限をさせていただいております。身分証をご提示下さい。」
店員さんはそう言って、赤い箱の魔道具を差し出した。
鈴木さんは指輪を箱にかざす。
「つばめ様、ペンダントを此方にお願い致します。」
私はペンダントを赤い箱にかざした。
すると箱表面に文字が浮かび上がってきた。
ー
入店を許可します
ー
もしかして、王宮の通行許可証みたいなものかな?
鈴木さんと私は店員さんの先導で店の奥の方にある個室に案内された。
「お呼びの際はベルでお知らせ下さい。」
席に着席してメニューを手渡されると店員さんは退室して行った。
メニューを見て見ると…
「パンケーキのお店なんですね!わぁ〜どれにしよう…」
「こちらのパンケーキは季節のフルーツなどを使っていて大変人気で御座いますよ。」
他にもパスタやサラダ、スープもあった…ドリンクメニューには紅茶と果実水にお酒少々………
「鈴木さん、お店で注文する際に決まりとかはありますか?」
「そうですね…今日の店は特に決まりは御座いませんので、お好きな物を召し上がって下さいませ。ちなみに何を頼まれますか?」
つばめ夕ごはん (仮)
鶏肉とキノコのクリームパスタ大盛り
シーザーサラダ3人前
オニオンスープ
フルーツミックスパンケーキ
紅茶
他にも気になる物はあったが、今日は冒険しないで無難な物にしてみた。
何たって異世界初外食だからね!『今が旬お化けカボチャのパンプキンスープ』とか凄く気になったけどね。『飲むパンケーキデラックスベリーヴァージョン3』とかもっと気になったけどね。
注文は鈴木さんがしてくれた。ありがとうございます。料理が運ばれて来るまで楽しく雑談した。
ー
鈴木夕ごはん
トマトとナスのミートパスタ
グリーンサラダ
オレンジ盛り合わせ
レモンの炭酸水
紅茶