194話
コンスタンティン 夕ごはん
ご飯
豚肉の生姜焼き
海老と野菜の炒め物
里芋とスルメの煮物
セロリの浅漬け
かきたま汁
スコーン
紅茶
赤ワイン
コンスタンティンさん、ユリエルさん、私の3人で夕飯。マシロさんを夕飯に誘いに行ったが、いらないと首を振られた。後で甘いスコーンでもあげよう…マシロさん、結局女子会以降は食べる量とかも前の様に戻ってしまった。ユリエルさんは生姜焼きじゃ無くてサーモンのアルミホイル蒸し焼き。
「あー…煮物うめぇ…炊き込みご飯に期待」
「コンスタンティンさんもしかして醤油味好きなんですか?」
「んー…炭水化物に醤油が好きなのかな?あんまり考えた事無かったけど。もぐもぐ…生姜焼きもだけど、牛丼とかも割と嫌いじゃ無いな?後は芋類入ってる煮物もいいよね。もぐもぐ」
コンスタンティンさんが来るとは知らずに鍋で白米を炊いてしまったので、そのまま出したけど、生姜焼きもお気に召した様で何よりです。
ワカメは乾物屋さんで見つけたので、味噌と豆腐早く探そうっと。味噌は目星ついてるけど、他が謎だなぁ…最悪、梅酒は梅の実見つけてから自作の模様。
「美味いな…米はお祝い事の時しか食えなかったからご馳走だ。神聖帝国でも食べたが…」
「ユリエルさんの故郷ってお米の生産してるんですね」
「いや、カミュが隠し持っていてな…」
「なるほど」
転生者のサミュエル・カミュさん米好きだったのね。
ユリエルさんに聞いたら、世界樹の国では主に魔道具開発や鍛治に力を入れていたので、食品関係はあんまり手を出していなかった様だ。ただ、たまに気が向いた時に変わった料理を作っては食べさせてくれていたそうだ。
「魔道具や武器関係は姉に当たる『ミカエル』が才能があってな…俺も少しは出来るが、メンテナンスや使う方中心だった。おかわりあるか?」
「はい、どれくらいよそいます?」
「大盛りで頼む」
ごはん足りるかな?残り明日食べようと思ったけど、諦めよう。
メイン以外のおかずは大皿で各自取るスタイルにしたが、こちらも減りが凄い早い。
コンスタンティンさんがこんなにモリモリ料理食べるの初めて見たかも。
「あ、無くなっても追加は考えなくていいよ?本当は長期間食べ無くても生きてる行けるから。ユリエルも1年位食べ無くても平気でしょ?気遣い出来なくてごめんね。つばめが先に食べる分取ってくれるかな?」
「…バラすな。催促し辛くなるだろ。美味しい物は沢山食いたい」
「え?そうだったんですか???」
「高魔力保持者や獣人族は燃費悪いから結構な量を食事摂取しないとダメだけど、エルフ族は基本燃費いいの多いからね」
「コンスタンティンさんもエルフ族なんですか?」
「親は両方エルフ族だったみたいだけど、生まれた私がエルフ族かは謎だね?まぁ、異世界人のつばめと一緒で分類は人族って事にしといて」
コンスタンティンさんのご両親ってエルフ族だったんだ…ユリエルさんの箸が止まったのでユリエルさんも知らなかったんだろうな。
「里芋の煮物まだありますけど、食べます?」
「甘やかしてくれるの?調子乗るよ?聞かれたら食べるとしか言わないからね」
鍋ごと出したらめっちゃ喜んだ…そんなに気に入ってたのか。ユリエルさんにはスコーンを出そう。
予定ではジャムだけだったけど、生クリーム泡立てたよね…ユリエルさんが。ボールに生クリーム。グラニュー糖を手渡し、氷水を張ったボールの上で泡立てて貰った。
その間に私はコンスタンティンさんが抱えて食べている鍋以外をお片づけ。食洗機さん、今日も宜しく頼むよ。
紅茶と先程大量に作ったスコーンとジャム各種に何ならお酒を追加で置いて準備オッケー。
「ユリエルさん、もう大丈夫そうです。ありがとうございます」
「いや、ほぼほぼ食べるの俺だろうからな」
生クリームを器に少量取って、残りを苺ジャムと混ぜるとほんのりピンク色の生クリームが完成。
「流石に甘やかし過ぎじゃ無い?」
「その里芋入った鍋を置いてから言え」
そう言うユリエルさんは私の家で1番デカイボールを抱えて持って、苺ジャムの入ったピンク色の生クリームにドライフルーツ入りのスコーンにこれでもかと付けながら食べていた。
「食べたかったら我慢せずに食べて下さい。お腹壊さない程度にですけど…今更ですけど、太るとか大丈夫ですか?コレステロールとか血糖値とか……」
「問題無いよ?私やユリエルの場合は摂取過剰分は大体は魔力になるからね…この世界でいっぱい食べれるって事は身体が丈夫で、元気な証拠なんだよ。まぁ、私達以外の他の人も流石にお腹壊すまで食べないからだろうから安心して。普通はお腹いっぱいだと思ったら食べるの辞めるよ」
「俺は腹いっぱいだと感じた事はそんなに無いが、コンスタンティンはあるか?」
「無いかな?だから、甘やかすのは程々にでいいよつばめ」
「わかりました。次作る時は程々にしときます」
今度作る時は今日の倍は作ろうかな。と、バナナキャラメルナッツのスコーン片手に紅茶を飲みながら考える私であった。
「チーズのスコーンか?ワインと合うね。胡椒が効いてて最高」
「この家でメシを食ってると他で食えなくなりそうだな」
「クマさんもそんな事言ってましたね…何か寮のご飯食べれなくなりそうだから、たまに食べる分は構わないけど、毎回は遠慮したいって」
「俺もそうしてくれると助かる。上に居る時はキッチンの使い勝手を確認しなきゃならんからな…………つばめ、苺ジャムの作り方は教えてくれ。パンと野菜と果物は買えるしな」
「わかりました。女子会で使ったソースの作り方と一緒に渡しますね」
レシピと一緒に、私が買い物しているこの近辺の店とかもついでに口頭で教えておく。
それから、コンスタンティンさんに布団と圧縮袋の手配もお願いしといた。布団の既製品は無いらしい…そうなんだ。
欲しい時はコンスタンティンさんに言ってくれれば用意してくれるみたい。
コンスタンティンさんはオーブンの仕上げと炊飯器作ると言って、帰って行ったね。
「ユリエルさん、まだ途中ですけどマシロさん迎えに行って布団だけ先に敷に行きませんか?」
「そうだな」
マシロさんを迎えに行ったら、ユリエルさんが使う下の部屋は掃除が終わったらしく、ハルさんが使う予定の部屋に居た。
「マシロさん、お掃除お疲れ様。スコーン一緒に食べましょう」
こくり
スコーンを食べ終わり、ユリエルさんにタオル類や予備の歯ブラシ等と折り畳みのテーブルを手渡して、おやすみなさいした。
私は片付けと入浴などを済ませて、オール明けの1日は無事に終わりを告げた。
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ユリエルの就寝スタイル
つばめ「ユリエルさんパジャマどれ使います?」
ユリエル「何も着ずに寝るから大丈夫だ。普段からだから気にするな」
つばめ「風邪引かないで下さいね」
(ユリエルさんは寝る時マッパ派なのね)




