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168話



 コンスタンティンさんはカールさんが運んでくれて、現在寝室のベッドで寝ている。前に私が借りたベッドだね。




「主は恐らく寝てるだけでしょう。念のためにご自分の魔力を込めた魔石を持たせて寝かせてるので、直ぐに起きると思います。心配しないで下さい」




「はい…ありがとうございます」




 現在はリビングに戻り、カールさんが入れてくれた温かい紅茶を飲んでいる。

 あー…カールさんで思い出した。コンスタンティンさんとカールさんに渡そうと思っていたジャムを先程の縁側に置いて来てしまった。

 靴紐結ぶのに保冷袋置いて、そのままもふもふに釣られた私です。




「バナナのジャム、さっきの場所に忘れて来ちゃいましたカールさん。…また作りますね」




「私のジャムが…………主が凄い形相で急に飛び出して行きましたが、何があったのですか?」




「実は…」




 私の自宅転移装置から見知らぬ庭に行った事。白い超絶美女が居たこと。

 美女の変身能力に特大うさぎをモフッて、凄い音がしたと思ったらコンスタンティンさんが迎えに来てくれたこと。




「そう言えば、ユリエルさん似の人に変身してました。ユリエルさんより目が若干垂れ目で…お知り合いですかね?」




「ユリエル似の垂れ目……もしかして短髪じゃなかったですか?目元にホクロは?」




「短髪でした!…ホクロもありましたね」




「サミュエルですね。本人では無いと思いますが、知り合いかもしれません」




 おぉ…アレがサミュエル・カミュさんの見た目なのか。ユリエルさんとソックリだったので姉妹とか兄弟かと思ったけど、お祖父さんだったのか。




「カ〜ル〜…おかわりもって来てー?」




「はい。少々お待ち下さい」




 何処からかコンスタンティンさんの声がして、カールさんは席を立つ。

 しばらくすると戻って来てコンスタンティンさんが呼んでいるので、寝室に一緒に来てくれと言われた。




「つばめ、おはよう」




「おはようございます。体調大丈夫ですか?」




「ちょっと眠いのと、魔力使いすぎただけだから安心して?つばめこそアレに何か変なことされなかった?」




 変な事…今思うと私の方が変な事したかもしれない。特大うさぎを欲望に任せて撫でくりまわしました。

 とりあえず、カールさんに話した内容をそのままコンスタンティンさんにもお伝え。




「つばめ、今度から知らないモフモフした奴に『撫でさせてあげる』って言われてもついてっちゃダメだよ?」




 ニュアンス的には「飴あげるって言われても知らない人に着いて行っちゃダメ」と一緒だよね。


 でも、実際モフッた私は素直に頷いておいたよ。気をつけます。あの素晴らしいもふもふ最高でしたって口滑らせなくてよかった。




「ところで、あの場所何処だったんでしょう?」




「魔王城だよ。つばめ、魔王は他に居るって言ったのに、私のイメージに魔王を使ったでしょう?まさか本人の所に行くとは思わなくて、私も慌てたよ。今度遊びに行く時は頼むから事前に言ってね?」




「…………あの人が魔王ですか?」




「そうだよ?種族分類は『龍神』にしてるね。本人は『ただのヘビ』にしてくれって言ってたけど断ったんだ。職業が魔王だよ」




 あれか、ドラゴンじゃなくて胴体が細長い龍の方か。

 ん〜?…もしかして王宮の客間のお風呂で、口からお湯出てたのが龍神なのかな?そして、魔王って職業なんだ。

 魔王とサミュエル・カミュさんは会った事あるみたいで、多分顔真似したんだろうと言われた。




「でも、何で私に好みの顔付きなんて聞いて来たんでしょう???」





「それはつばめが龍神の『番』になれるかもだからかな?城壁結界をすり抜けたのもそのせいだよ。いやー…私も久しぶりに焦った。危うく番にされる所だった。それでね、明日なんだけど…」




「話しの途中で申し訳無いんですけど、大事なセリフ流さないで下さい!!」




 どうやら異世界人、魔力の高い種族に狙われるらしい。

 世界に1人はいると言う『番』とはまた別に番になれる存在なので、大昔は頻繁に異世界(地球)から人が拐われる事件が多発。今は異世界召喚も世界条約で禁止されてるとか。怖っ!!!?





「今は穴も塞いだから、新たな異世界召喚は心配しないで?そのせいで、神経由で来たつばめが帰れなくなっちゃって申し訳無いけど。帰してあげられなくてごめんね?カール、お茶入れて来てくれるかな」




「かしこまりました」




 カールさんが暫くしたらお茶を持って来て、コンスタンティンさんが数口飲んで、飲みかけの紅茶をサイドテーブルに置いた。




「カール、つばめにベッド貸してあげて。私は寝る」




「………主、私は何処で寝ればいいのでしょうか?」




「たまには家に帰りな。ついでに、ユリエルにつばめは明日休みだって伝えてくれる?」




「かしこまりました、ユリエルに伝えておきます。軽い食事を用意しますので、朝食時にお召し上がり下さい。明日の午前中には此方に戻ります」




「まだ作って無いなら、つばめに朝ごはん作ってもらうからいいよ。物品の場所だけ教えてあげて?」




 コンスタンティンさんにおやすみなさいの挨拶をして、カールさんにキッチンの物品…と言っても、何回かここで調理してるので冷蔵庫と常温で置いてある食材は好きに使っていいと言う位の了承を得た位。




「私の部屋はこちらになります」




 キッチン横のドアを潜るとカールさんの部屋だった。部屋と言うか寝室かな?ベッドとタンスしか無い…シンプル過ぎて、あんまり生活感の無い部屋の印象だ。




「それでは、おやすみなさいませ」




「ベッドお借りします。ありがとうございます。おやすみなさい」




 保冷袋に入れていたジャムは魔王の所に置いて来てしまったが、幸い鞄は肩にかけていたので中に入っている寝巻きにしているワンピースに着替える。次に洋服見に行く時はパジャマも買おうかな。

 カボチャパンツじゃなくなったので、お腹とか冷えそう。それとも寝る時だけまた履く………いや、パジャマだな。



 寝れるか心配だったけど、ベッドに入るとおやすみ3秒。自分が思っているよりも、私は疲れていたみたいだ。




 

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