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165話




 ピピピ…パチンッ








「ふぁ〜………」




 目覚まし時計を止めて起床の時間だ。まだ眠いけど、今日は月曜日で第7長官室で仕事の日だ。昨日の買い物楽しかったな。


 朝の支度を済ませて、朝食を温めていただきます。







 つばめ朝ごはん


 トースト

 具沢山ポトフ

 ヨーグルト+キウイジャム

 オレンジのマーマレード

 紅茶



 昨日の夜の内にお昼のサンドイッチやサラダを作るついでにポトフも作っておいたんだ。


 スープはコンソメ。具はネギ、キャベツ、人参、しめじ、じゃがいも、ベーコン。味見をした時にベーコンから旨味と共に塩気も出ている様だったので、塩は足さなかった。

 やっぱりこのベーコンはスープに合うね。



 フランスパンは予めスライスしておいたので、トーストして前日作ったオレンジのマーマレードジャムを乗せて食べた。


 昨日より馴染んで固まってジャムっぽくなってて、オレンジの皮の苦味がちょっとあるジャムは美味しく出来たと思う。キウイのジャムもヨーグルトに合ってるね。自画自賛。ごちそうさまでした。

  



 カールさんが好きだと言うバナナだけまだジャムにして無いが、今日出勤した時にいつ届けられるかを手紙でお伺いをたててから作ろうと思う。



 出かける支度をして、プレゼント用のジャムを保冷袋に入れて手に持ち、マシロさんに行って来ますしてから出勤。











「つばめ様。おはよう御座います。」




「おはようございます、鈴木さん」




 馬車で迎えに来てくれた鈴木さんに早速オレンジのマーマレードを手渡す。

 賞味期限や保存方法、そのままパンに付けても美味しいが、マーマレードなので肉料理にも合うと説明すると、質問された。




「『オレンジのマーマレードジャム』?肉料理に合うとは、どの様に食すので御座いますか?」




「豚肉のステーキとかのソースにすると美味しいと思います」




「有り難う御座います。家に帰りましたら、早速料理人に確認致します。」





 鈴木さんにジャムも無事に手渡せたので、馬車に乗り込み仕事場の王宮に向かった。









 馬車乗り場に到着すると、いつもの様に手をお借りしながら馬車を降りたよ。

 お礼を言ってから鈴木さんとはここで分かれし、待機していたウルスラさんに挨拶をする。




「おはようございますウルスラさん。昨日はありがとうございました」




「つばめ様、おはようございます。こちらこそありがとございました。ジャムも早速今朝いただきましたが、大変美味しかったです。子ども達にも大人気でした」




「それはよかったです」




 よかったー。お子さんの口に合うかちょっと不安だったんだ。

 雑談しながら歩いていたが、息子さんはりんごのジャムを、娘さんはキウイのジャムを気に入った様だった。



 王宮入り口に到着。扉を開けて中に入り、受付で保冷剤の極小魔石の魔道具を調べてもらう。問題無かったのでゲートを潜って仕事場に向かった。






 第7長官室前に熊型のクマさんが立っていた。仕事中は服を着る様にと罰を下したので、ちゃんと守っているみたい。

 オーバーオールなのかな?留め具が片側しか無い作りみたいで、肩紐が斜めがけみたいになってる。後は半袖のシャツを着用していた。

 そして、何故か走って近づいてくる。




「お姉ちゃんお姉ちゃんあのジャム何なの!!美味しすぎて幸せすぎて気がついたら無くなってたよおぉおぉぉぉぉっっっ!!?」




「ウェルエル、あいさつしろ」




「あ!ごめんなさい。隊長おはようございます…………お姉ちゃんおはよう」




「……オハヨウゴザイマス」




 突撃されたと思ったらそのままハグをされて頭同士をグリグリグリグリされながら話されて私は硬直。


 いや、クマさんだってわかってはいるんだけど…「グリズリーに食われそう」って思っちゃうんだよね。

 至近距離の熊は心臓に悪い。本能は全力で逃げろと言っている。

 普通に話す位なら慣れたけど、こうも近いと言うかゼロ距離だとビビる。




 朝の挨拶はそのまま互いの頬を合わせて来たので、ビクッてなった。クマさんの毛ってちょっとだけ硬めなのね。おぉー…これはちょっと感動。ガクブル…もふもふ。




 動物園の触れ合いコーナーとか好きで、ヒヨコとかネズミ、モルモット、ウサギ、ヤギとか位なら触った事あるけど熊は流石に触れた事無いわ。

 ウマとラクダは乗った。私の記憶、動物に対しては他の記憶より機能してるんだけど比重おかしくない?



 牧場で羊モフッた後にジギスカン食べれる女です。

 水族館でペンギン触った事あるけど、興奮し過ぎて手触り忘れたよ。夕飯に食べたお寿司が美味しかったのは何故か覚えてます。

 うん、動物もだけどご飯も割と覚えてるね!




 弟よ、お姉ちゃんの本能が麻痺したらちょっとモフりたいからよろしく。




「ウェルエル、その挨拶の仕方はダメだ。職場ではするな」




「失礼しました!訓練に戻りマス。お姉ちゃんまたね…」




「う…うん」




 クマさんは早足で何処かに行った……嵐の様だったね。私は髪の毛を手櫛で直したよ。



 第7長官室のドアをノックすると、ロジャーさんの返事が返って来たので挨拶しながら入室した。



 

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