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160話



 クマさんとカンジさんは前に会った事があるそうだ。

 今日の調味料や洋服店の案内のお礼にとキウイとりんごのジャムをウルスラさんに手渡して賞味期限や保存方法を説明すると、クマさん同様大変喜ばれた。甘い物は家族全員好きらしい。




「子ども達も喜ぶと思います。ありがとうございます」




 お子さん達は、週末と言うことで王都クリスタにある祖父母宅でお世話になっているみたい。

 ちなみに、ウルスラさん宅は医療都市にあって、ウルスラさんも普段はそちらから王宮に出勤してるんだって。




「出勤する時遠くて大変じゃないですか?」




「走り込みの訓練には丁度いいですよ。王宮の寮にも部屋を借り受けているので、前は仕事が遅くになったり夜勤の時はそちらに寝泊まりしていました」




 私の護衛になってからは勤務体制も変わり、残業も夜勤も無くなったので子ども達と遊ぶ時間が増えて助かると言われた。そうだったんだ。







 話し合いの結果、先に洋服店に向かう事になった。西大通り地下の調味料を売っている西地下街は調味料以外にも食品の加工品など色々売っているらしいよ。ワクワク。



 話しながら歩くこと暫く。西大通りの道路を挟んだ南側に1本入った道にチラホラ洋服店などが見えはじめた。更に進むと『大きめサイズ』と書かれた看板。





 幾つか通り過ぎてウルスラさんオススメの獣人族の洋服店に到着。



 どちらかと言うとパンツやシャツなどの作りが男性寄りだ。上着などの生地もジャケットが多く並んでいて、カッチリした物が多い。


 もう1〜2件行くが、この店ではクマさん(人型)と私の仕事着にも出来そうなデザインと言う事で選んで下さったそうだ。






 男女で分かれて店内を物色。大体目星を付けてから次の店に向かった。


 お次は先程よりお値段もお手頃でカジュアルな感じだ。

 こちらは旦那さんオススメのドワーフ族のお店。こちらでクマさんの普段着(熊型)と私の仕事着や普段着。




「これ1番大きいサイズだけど僕に入るかな?」




「試着してこい。その手に持ってるTシャツもついでに…カンジ、ウェルエルを任せてもいいか?」




「わかった」




 クマさんが試着している間に私はウルスラさんと一緒に見て回る。

 あ、このペプラム付いた上下セット可愛い。ウルスラさんが履いてる様なスキニーパンツもいいかも。

 いや、こっちの濃い色の方が着回し出来るかな?このフワモコの羊みたいなセーターも温かそう。無地のシャツは袖の長さ足りるかな?




「……迷いますね」




「つばめ様も全部持って試着室に行きましょう。とりあえず着てみるのが1番です」




 試着室に向かうと、丁度クマさんが出てきたね。




「凄く似合ってるよクマさん!」




「本当?じゃあ、僕コレこのまま着て行く。楽だねこのお洋服」




 クマさんが着ているのはサロペットに半袖のTシャツ。サロペットは肩紐でサイズ調整出来るので楽だそうだ。寒く無いのかな?と思ったら獣化してる時は毛があるので、そんなに寒さを感じないらしい。


 同じ物をもう一揃え買おうとしていたら、1番大きい服は今クマさんが着ている物しか無いらしく、別のお店を紹介されていた。なので、二手に分かれてお買い物する事になった。



 待ち合わせは、1軒目のお店の前に1時間後…時間足りるかな?





 お会計を済ませたクマさんとカンジさんをその場合で見送った後に、私は大きな姿見のある試着室に入った。



 ローブを壁のフックにかけて、服を脱いで備え付けのカゴに入れ、とりあえずスキニーパンツと無地のシャツを着てみる。

 うん、スキニの1本目は若干丈が足りない。一応手に取った時に脚に当ててみたんだけどな?ギリギリ駄目だったかー。私が試着してるとフードからマシロさんがこんにちはしてた。




「マシロさんも一緒に選んでくれるかな?」




 こくり




 案の定、フワモコのセーターをお気に召した様だ。コレは買うね。私も気に入った。


 後は厚手のスキニーパンツや無地のシャツ、色違いとか若干デザイン違いを数点。

 普段着と言うより、今日は仕事でも着れそうなのメインで買いたいと思います。

 普段着はフワモコセーターとペプラム付き上下で今日はとりあえず我慢。また休みの日に来よう。



 後は靴下を何本か。

 シャツの下に着る用で、首回りや袖口に刺繍が入っているロングTシャツみたいなの。暖かくなってきたらコレ1枚でも行けそうだね。



 キャミソールを手にしたらウルスラさんに耳打ちされる。




「今の内に下着専門店を見に行きましょう。そちらの方がデザインが沢山あります」




 手に取ったキャミソールを棚に戻して、お会計を済ませ…あ、裾上げ大丈夫そうです。


 洋服屋さんを出て、下着屋さんに向かった。ちょっと早足になったのは今も履いてるカボチャパンツのせいだからね。




「私が探し求めていたのはコレです。泣きそう…」




「まだ時間はあるのでゆっくり見ましょう。つばめ様、とりあえず胸のサイズを測ってもらいましょう」




 私はショーツを手に取りながら感動していた。ちょっと不審者だったかな?何やら他のお客さんにチラチラ見られてしまった。


 店員さんサイズ測定お願いします!試着室に入って、今着用しているノンワイヤーのビキニみたいなブラの説明をすると、服の上から測っても大丈夫そうと言う事でお願いした。

 直立の状態と、前屈み。後はアンダーバストを測定。サイズは内緒。




「お客様ですと、此方の棚ですとサイズがご用意出来ます」




「ありがとうございます」




 ウルスラさんも購入するそうなので、2人で悩みながら選んでいっぱい買った。もう、欲望の赴くままに買った。ウルスラさんは紫派か…とても似合いそう。




「つばめ様は可愛い系なんですね」




「服は着られるデザイン限られますが、下着位はかわいい物付けたい派です」




 このお店、日本よりブラのサイズやデザインが種類豊富でさらにテンション上がったよね。


 日本だとかわいいのはサイズ無くて大変だったな。見つけても店によっては割高になる所もあった気がする…記憶が曖昧だが。



 

 さらばカボチャパンツ!明日からはお役目ご苦労様だね。君の働きは忘れないよ。




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