153話
つばめの昼ごはん
サンドイッチ
卵と豆ペースト
野菜(にんじん、セロリ)
バナナ
レモン水
カールさんの作ったサンドイッチに、水筒みたいな入れ物に入ったレモン水をいただきながら、房ごと入っていたバナナをいただく。
豆のペーストに粗く刻んだゆで卵が入っていて美味しい。野菜のサンドイッチもビネガーでマリネしてあるのか、セロリの風味がいいアクセントになっていて手が止まらない。
食べながらコンスタンティンさんが説明してくれたが、この後荷解きしたら3階と1階の簡単な説明をしてくれると言われた。
後はお風呂の使い方などなど。
この居住区全体が私の身長に合わせてあるので、もしかしたら他の人には使いづらいかも知れないと。
確かに、キッチンの高さ私で丁度良かったから、身長低い人や高い人には使いづらいかも。
私より高身長なんて、この世界でコンスタンティンさん位しか見た事無いけどね!2番目は私と同身長のユリエルさん。
「まだ2階の居住区しかちゃんと出来て無いから、本当に見るだけだよ?」
「モグモグ………はい!かまいません」
食べ終わったら靴を持って、先程私しか開けられないと言った真ん中のドアから移動する。
まずは1階。厨房や食品貯蔵庫、物品保管庫など見学。
厨房に調理台と大きな冷蔵庫や冷凍庫がある!コンロなどの調理用魔道具はまだ搬入していないが、厨房にひとつだけ見たことある魔道具があった。
前に料理試験を受けた時に使用した賞味期限を調べるやつだ。
「これは前に使ったから使い方は分かると思うけど、食品販売資格の受講がまだ終わって無いから、つばめが何か食べ物作った時に店舗で売るのは無しね?個人的に使う分には構わないよ」
「わかりました」
3階はまだ床貼りやドアの設置すらされて無くて、部屋の外から眺めるだけに。
「明日からここに住む事になるけど、仕事中や寝てる時に業者が1階と3階に入る事になると思うけどいいかな?」
「大丈夫です。よろしくお願いします」
私の居住区には衝撃吸収とか、防炎とか登録者以外は家の中に入れないと言う結界が張ってあるらしいので、寝てる時も騒音に悩まされる事は無いと言われた。
ちなみに何かあった時に困るのでユリエルさんとロジャーさん、皐月先生、後は呼べば来る護衛を登録させて欲しいと言われた。
「呼べば来る護衛?」
「表立った護衛は嫌みたいだから、呼んだら直ぐ来る様にしようと思って。あんまり危ない様なら、ちゃんとした護衛をつけるつもりだから安心して?」
「あ…はい」
後は洗濯機と冷蔵庫の設置位置や布団を敷く位置等確認されたので答えて行く。
「………布団?」
「ユリエル、話しまた進まなくなるから後にして」
「………あぁ」
最後にベランダに転移魔法陣を置かせてくれと言われた。
これはコンスタンティンさんの居住区に繋がる物で、私の許可が無いと使わないから安心してくれとの事。
「つばめの脱出用でもあるけど、今日の夜に色々運び入れるために早速使わせてくれる?」
「よろしくお願いします」
「それじゃ、荷解きは明日の朝にして着替えだけ持って一回戻ろうか」
こうして、私の自宅見学は終了。明日から一人暮らしだ。ワクワクするね!
ブーツを履いて玄関を出て、先程のおどり場に戻って転移した。コンスタンティンさんの居住区のリビングに到着。
「ユリエル、ちょっと軍に行って来てつばめの店の従業員候補者連れてきてくれる?」
「場所はどうするんだ?」
「ここでやるよ?」
「先に言えよ」
「今言ったでしょ?45分以内に部屋に来ないのは脱落ね。カール、候補者の書類持ってきて。つばめは面接官ね」
「え?え?え???」
カールさんに紙束を手渡されたので受け取る。ありがとうございます。1番上の紙を読んだら履歴書。
私が顔を上げたらユリエルさんは既に部屋から出て行った後だった。
突然の引越し作業やらで更に面接って何?頭パァンしそう。
「何人たどり着くかな?楽しみだねつばめ」
「は…はい?」
そもそもたどり着くってなんだろう???
ー
後の高身長者
つばめ「クマさんって身長いくつ?」
クマ「僕は獣化してたら2.5メートルで、人型だと2メートル…ちょっとかな?まだ伸びてるみたいだから、止まったら教えるね」
つばめ「わーお。」