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152話



 私が今から引越し準備だと聞かされて唖然としていると、コンスタンティンさんは何やら紙に書いてからカールさんに「サンドイッチ作っといて」と言って、その足で一緒に第7長官室に向かった。




「………つばめの相談はしたが、引越しが今日とは聞いていない」




「今言ったからね。ロジャー、コレ明日の朝までに手配してね?」




「はい!」




 先程書いた紙をロジャーさんは受け取り、ユリエルさんに退出すると言って部屋から出て行ってしまった。奏君は最早息をしてるか怪しいレベルで固まっている。




「カールがサンドイッチ作ってるから、ユリエル受け取りに行って。出来次第つばめの客間に来てね」




「………………わかった」




 コンスタンティンさんと私は来た道を戻って…いや、何だかいつもと道順が違う。

 気がついたら客間の扉前にいたので、部屋に入る。




「寝室のシーツでも引っぺがして荷造りしよっか?」




「何だか夜逃げみたいですね」




「夜じゃ無いけど、あながち間違いじゃないよ…ふふっ」




 荷物はそんなに無い。衣類とかタオルとか…一応トイレットペーパー、教科書類や筆記用具などなど。




「シャンプーとかもですか?」




「皐月に準備させるからいいかな?後で言っておくよ」




 皐月先生ベスティア国に行くって言ってたけど、後っていったいいつだろう?まぁ、いっか。最悪街で買おう。








 粗方荷物をまとめた所で大き目のバスケットを持ったユリエルさんが合流。




「早かったね。もういいの?」




「………ああ」




「つばめ準備いいかな?」




「はい、詰め終わりました」




「それじゃ、私が合図するまで耳塞いでてね」




「?」




 ユリエルさんがバスケットをテーブルに置いて速攻で耳を塞いだので、私もそれに習う。


 コンスタンティンさんは私達に背を向けて客間の入り口の扉の方に向いて、暫くしたらこちらに向き直って肩を叩かれた。もういいらしい。




「ユリエル半分荷物持ってあげて。それじゃ行こっか………はい到着。コレがつばめの新居だよ」




 コンスタンティンさんの「それじゃ行こっか」の言葉の後に急に景色が歪んだと思ったら、見知らぬドアの前に立っていた。


 キョロキョロしていると、右は壁、正面がドア、左が下りの階段。うしろは……建物と空が見える。外かここ。



 コンスタンティンさんがドアを開けてくれと言ったので、取手に手がふれるとガチャっと音がして開けられた。ちゃんと指定通りに引き戸だ。開けると玄関がある。


 どうやらコンスタンティンさんは2階のおどり場…建物裏手側の2階の居住区玄関前に転移したみたいだ。



 建物に入って玄関先に荷物を置く。

 玄関の左はドアがあって収納と言うか、シューズボックス等のスペース。


 玄関でブーツを脱いでここからは土足禁止だ。




「……つばめの家は靴を脱ぐのか?」




「はい」




「ユリエル、話し進まないからはやくして」




「……あぁ」




 玄関で靴を脱いで左がまたドアだ。こちらは洗面とトイレ。


 玄関正面のドアの先を進むと吹き抜けのあるリビングだ。うわぁ…天井高い。明るい。


 リビング右側にドア3つ。手前が寝室でーーー。




「このドアだけはつばめ以外には開けられない様になってるんだ。開けてみて?」




 真ん中のドアを開けると廊下と階段、トイレのマーク。下の店舗のお客さん用トイレだ。

 ここからは土足になるので、とりあえず居住区の説明に戻る。


 1番奥のドアは洗面所と脱衣所、広い洗い場付きのお風呂場だ。


 お風呂の横でリビング正面がキッチン。

 コンロ3つの作業台と流し場。作業台の所だけリビングが見渡せる様に覗き窓になっている。

 作業台の下にスッポリ空いたスペースが?あ、これから食洗機が入るらしい。

 さらに作り棚と空いたスペースに冷蔵庫を設置予定。


 冷蔵庫設定予定横にまたドア。パントリーだ!ここも作り棚があって色々入りそう。



 寝室にはウォークインクローゼットとベランダ。ベランダの外階段を登ると屋上に出れるみたい。


 その他灯りのスイッチの位置やお風呂の使い方、ゴミの処理の仕方等細かな事を教えてもらった。



 

「居住区の説明は一通り終わったから後はお昼食べながら説明してもいい?」




「はい」




 素敵な部屋にちょっと興奮気味だったので一回頭を冷やそう。



 

 それにしても、私ここに住むのかー。凄い楽しみになって来たよ。ワクワクするね。




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