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119話



 今日は早めに夕飯を食べて、建物の法律関係の本と食品販売資格の参考書とにらめっこしながら、あーでもない、こーでも無いと間取りを考えて行く………楽しいなこの作業。




 寝る支度をして、早めにベッドの中に入ったが、間取りを脳内で組み立てていたらいつの間にか寝ていた。


 起きたら朝だった…目覚ましをセットしわすれたが、何とか朝食の時間には間に合った。

 相変わらず無口な侍女さんにお礼を言ってから朝ごはんを平らげて、昨日の家の図面を引き、しばらくしたら考えが煮詰まってしまったので気分転換もかねてお風呂に入る……。






 王都クリスタの建物は一軒家が2階建てまでで、賃貸物件は3階建てまでだ。

 建物を建てる際は屋上を設けなければならず、緊急時は救急羽馬が着陸出来る様に一定のスペースを空けとかなければならない決まりがある。




 1階を厨房と販売スペースにして、2階を私の居住区、3階を賃貸物件、屋上と言った感じにするが……3階部分を何部屋にするか迷っている………………よし、2部屋にしちゃおう。

 リビング吹き抜けにして灯り窓つければいっか。



 お店が空いてない時間帯にキッチンは厨房を使ってもらうとして、部屋にトイレと洗面所と小さめのお風呂をつけて……スペース無くなるな……ダメだ…ちょっと夕方相談しよう。いくつか共同スペースにするしか無い。



 お風呂から上がってストレッチと軽い運動をしていると、コンスタンティンさんが部屋を訪ねてきた。




「お取り込み中ごめんね?店舗に詳しいアドバイザーをこの部屋に呼んでもいいかな?」



「はい、大丈夫です。考えが煮詰まっていたので正直助かります」



 異世界人とはふせて相談に乗ってもらうので、気をつけてねと言われた…了解です。


 描き途中の図面といくつかメモ書きを持ってコンスタンティンさんは部屋から出て行った…事前にアドバイザーの方に見てもらうそうだ。


 夕方の予定だったが、時間を早めて15時頃来てもらって夕食の時間になるまでゆっくり相談に乗ってもらおうと言う事になったので、昼寝は早めに済ませてと言われた。



 昼食を気持ちいつもより早く食べて、腹休めめもそこそこに目覚ましをセットしてベッドに入る。スヤァ。












 起きたのは14時。ゆっくり支度をして参考書や建物の法律部分を読み返していると、皐月先生が来てくれた。



「時間には少し早いけど、診察を先に済ませてもいいかしら?」



「はい、よろしくお願いします」



 検査結果は問題なし。明日には魔力が安定しそうだと言われた…やったね!


 15時ピッタリに扉がノックされて、コンスタンティンさんとユリエルさんともう1人いる。



「アドバイザーだよ。鈴木挨拶して?」



「はじめまして。私めは鈴木と申します。以後お見知り置き下さいませ。」



「はじめまして、つばめと言います。本日はよろしくお願いします」



 アドバイザーは初老の紳士。第一印象だけで物腰柔らかな紳士だとわかる。見た目は執事さん。オールバックよくお似合いですね。



「早速で申し訳御座いませんが、店舗部分と賃貸部分の質問をしてもよう御座いますか?」



「はい、大丈夫です。よろしくお願いします」



 鈴木さんは私の図面とメモ書き、何やら文字が書いてある書類?を取り出した…鈴木さんの書いた物らしい。メモをとっても大丈夫かと言われたので了承した。



「店の前にスペースが御座いますが、馬車などご購入されるご予定で?」



「あ、いえそれは…」



 この国の一軒家分に確保されている1ブロックの土地は日本で家を建てる時よりかなり広いと思う。

 なので、外に椅子や小さな折り畳みの机を出せる様にイートインスペースを設けた。



「日差しが強い時は開閉式の屋根を出してもいいかなと思いまして…えっと……ダメでしたか?あんまりにも雨や風が強い時は使えないんですけど……天気の良い日は需要があれば野外調理もこれなら出来ると思いまして」



「敷地内なので法律的には問題御座いませんが…店舗で野外調理で御座いますか………開閉式の屋根とは具体的にどの様にお考えで御座いますか?」



「建物正面の軒先に取り付けようかと思います。金属製の骨組みに防水性の高い布地を張って、折り畳み式で取手を回すと開いたり閉じたりする物を…」



「防水性で耐久性などを考えると、布は野営用のテントや船の帆で御座いますか?」



「そんな感じです」



 この世界のテントと船の帆がどんか物かわからないが、下手な事言えないのでとりあえずそれにします。



 煙が出る燻製や炭火焼きは専用の部屋を作るか、野外じゃ無いとダメだと書いてあったのだ。

 一応道路上でも届出を出して許可がもらえれば時間で調理しても大丈夫だと参考書に書いてあったんだけど…需要がどんなか検討もつかないので、部屋を作るよりは色々活用出来る外のスペースは確保しておきたい。

 鈴木さんは何やら考え混んでいる………ダメかな?



「私めが想像しておりましたレストランや食品の販売店と言うよりも、屋台寄りの販売方法に近いと思われます…一部のカフェなどには店内とは別に、外で飲食可能なテラス席なども御座いますので、その様な御不安なお顔をされなくてもよう御座いますよ」



よ…よかったー。よし、これで外で流しそうめんとかも出来るな…夢が広がるわ。





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