11話
ピピピピ、ピピピ…パチッ
いや、いい天気になりそうだなぁー。仕事行きたくな(略)
現在時刻は朝6時。
8時には迎えが来るので、ご飯食べてちゃっちゃと支度しよう。
とりあえず顔洗ってサッパリ。
まず朝食と夕飯用のスープを作る。
鍋に鶏のささ身と水を入れ茹でる。
ささ身に火を通している間に昨日のトマト、オリーブオイル、塩で和えた物をフライパンに入れて炒める。
ささ身に火が通ったら一旦鍋から取り出し、先程炒めたトマトを鍋の煮汁の中に入れ、とろみが出るまで煮る。器にささ身を入れてスープを注げば『トマトとささ身のスープ』の出来上がり。
夜はまた違う食材を入れて食べよう。
つばめの朝ごはん
丸パン
トマトとささ身のスープ
目玉焼き
苺ジャム
ホットミルク
苺ジャム美味しいなぁー。
今回は甘さ控えめに仕上がった。いっぱい作ったからしばらく楽しめるわ〜。
トマトのスープはあっさりで薄味です。
夜はハムかウィンナーを入れて食べよう。
異世界来て実は久しぶりの目玉焼き。
食堂とかだとスクランブルエッグとか殻つきゆで卵で出てくるんだよね。
食後歯磨きして……どうしよう、やる事無くなったな。後30分以上ある…この辺り散歩しちゃおうかな。
いつもは疲れ過ぎててギリギリまで寝ていたけど、今日は早めに起きたので時間に余裕がある。
スマホもテレビも無いし、今後は暇な時間の使い方も考えないと。
何か家で出来る趣味とか作りたいな〜。
選択肢が今のところ料理以外だと……寝るしか無いな。流石にキツい。
さて、着替えて、財布よし、肩掛け鞄と深緑ローブとブーツを履いて、防寒したら…さぁ、冒険へ出発だ。
ガチャッ
さむーい。
エアコンのおかげで部屋が暖かいので、外との寒暖差が凄いね。
階段を降りて家の道の前まで来たが……右に行こうか…左に行こうか…真っ直ぐ行くとすぐ大通りに出るので、左に行ってみよう。
あー、落ち着いたらご近所さんにも挨拶しないとなぁ。
引越し前日にロジャーさんから「ご近所の方には挨拶しときましたので、つばめさんはご心配無く」って言われてたけど…私も行った方がいいよね。
異世界の引っ越し挨拶用の手土産って何かな?洗剤でいいのかな?
むむ…これは……ショーウィンドウ……パン屋さんだ!!
家から徒歩1分、よし今度からパンはここで買おう。実は私が家で食べている丸パンは王宮の食堂で買って持って帰って来たものだ。
今日の夜と明日用のパンを買いたいが…もう少し道の先まで行ってからにしよう!
パン屋さんの先が………八百屋さん発見!……ご飯屋さんもある。営業時間何時だろう?今は閉まってるな。更に先はまた今度にしよう。
引き返してパン屋さん『烏丸井ベーカリー』のドアを開ける。
「いらっしゃいませー」
定員さんはレジにいるが、私以外はお客さんは居ないようだ。
入り口にトングとトレーがある。うん、日本のパン屋さんと一緒だ。
ザッと店内を見渡す…惣菜系のパンは無いなぁ…ほぼハード系のパンと割高だが、ロールパンも売っている。
最近ハード系のパンばっかりだったので、夕飯用にロールパンを5個…いや、6個にしよう。
後はいつも食べてる丸パンより大きい丸いハード系のパン(顔くらいの大きさ)をトレーに乗せる。
トレーから大きい丸パンがはみ出たが気にしない。さて、お会計を済ませる。
あ、ついでに店員さんに聞いてみよう。
「すみません、ちょっとお尋ねしたいのですが…」
「はい、何でしょう?」
「このパン屋さんの先に『トマスの食事処』と言うご飯屋さんがあったんですけど、営業時間とかご存知でしたら教えていただけないでしょうか?」
「トマスの…食事…処………あー!あのビールが美味しいお店ですね!食事処と言うより居酒屋ですよ〜。営業は夕方18時から夜0時ですね!確か…定休日が水曜日だったと思います」
「ビールが美味しいんですね!今度行ったら頼んでみますね。教えていただいてありがとうございました」
「こちらこそお買い上げいただいてありがとうございました!またのお越しを〜」
居酒屋かぁー。お酒は嫌いじゃ無いので是非行きたい!休みの前日力尽きて無ければ(涙)
店員さんにお礼を言ってパン屋さんを後にする。
パンを家に置い………あ、大変もう迎えが来てた。急がなくては!
ー
つばめの自宅は大通りから一本入った所にあります。