ヴァンパイアの願い。男装女子の願い。
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「それは、血を提供する時は俺に女装しろと言う事ですか?しかも毎回?」麗は焦りながら、疑問をぶつける。
「ああ。俺が血を飲む時だけでいい。」
彩世は麗の薄紅色の瞳を見つめて言うが、麗は焦ってしまう。そんなお願いはやめてほしい。
変態な加賀さんなら兎も角、
彩世さんは、まともな人だと思ってたのに、どうして?と言う気持ちで聞いた。
「どうして、俺が女装なんか。」
「その方が上坂の血が何時もより美味く感じるからだ。だからこれからは、そうしろ!」と彩世は有無を言わさず麗に圧を掛ける。
「...な、なるほど、でも俺は男だし、は、恥ずかしいですし、困ります。」と吃りながら、目を横に逸らす麗。
「それなら安心しろ。俺とお前以外誰もいないところでなら問題ない筈だ。」彩世は自信満々に答える。
「でも、俺は、男なので、抵抗があります!」私は食い下がる。
「強情な奴だな。現にお前は今女装してるだろ?」
「こ、これは、加賀さんがパーティーの為に用意してくれたドレスの試着とあと、良くしてもらったお礼を兼ねてです!」
「理由と借りがあれば着てくれるんだな?」ニヤッと笑みを浮かべる彩世。
「はっ?」
「じゃ、上坂には理由と借りができる。俺がお前のダンスをみてやってるし、パーティーマナーも俺に任せろ?女装する理由はさっき話た通りだ。女装して、より美味しい血を飲ませろ。」と命令口調の彩世。
納得いかない。パーティーだって彩世さんによる強制参加だし!まぁパーティーの間このシェアハウスの護りが無くなると、私に危険が迫るかもしれないし、結局は彩世さん含むここの皆んながひなちゃんや私を守る為の提案なわけであるし、仕方ない。
麗は承諾する事にした。だけど、本物の女子の私は、女と言う事実を隠さないといけないし...。
そうだ!どさくさに紛れてあれもお願いしてみようかな?
「わ、分かりました。だけど、着替えるのが面倒なんで女装は週に一回だけでお願いします。あと、もう一つお願いが...」麗は顔をずぃっと近づけて、真剣な目で彩世を見て言う。
「はぁ仕方ねーなぁ!それは妥協してやる。それと願いってなんだ?」今度は彩世が麗から目を逸らして了承した。その顔はほんのり赤くなっている気がした。
「私を特訓して下さい!」
ニッコリと笑顔で言う麗。
「特訓?」
そう。ヴァンパイアシェアハウス、
通称ヴァンシェアでは主人公も強くなる為に、動体視力の強化や体の強化の為に攻略対象達に特訓してもらうシーンがあった。
つい最近これを思い出して、思いついたのだ。
「はい!俺を強くしてほしいんです。さっき彩世さんが言ってたじゃないですか!もっと鍛えた方がいいって!自分の身を守る為に強くなりたいんです。」そのあと、やっぱ鍛えなくていいって言われたけど、死亡回避の為ここは通してもらわないと!無理にでも押し切らないと。
「さっきも言ったが、その後お前は鍛えなくて良いつっただろ!」と睨まれる。
鋭い目つきで睨まれるとたじろいでしまう。私はここは、私が大人になって耐える。
怯むもんですか!馬鹿にされたって命には代えられない。とキッと睨み説得しようと口を開き掛けると
「お前は俺が守ってやる!だから、心配いらない。」
「へっ?」今何と?
「だから、守ってやる有り難く思え!」顔を赤らめて言う彩世。
ビックリだ。まさか、彩世さんの口から俺がお前を守ってやる宣言を聞けるとは思わなかった。乙女ゲームっぽい!それだけ、仲良くなって証かな?何だか嬉しい!
私はニッコリ笑った。
そして有難い話だ。だと思う。だと思うんだけど、それと此れとは別の話で鍛えたい!だって
彩世さんがいない時に、もしヴァンパイアに狙われたらなす術がない。油断大敵。勝って兜の緒を締めよだ!(勝ってないけど、まぁ、彩世さんが守る宣言をしてくれたのは、勝ったも同然かな?)まぁそれは、どうでも良くて!それよりも、
「その言葉有難いです!そして嬉しいです!」
その言葉に彩世さんはうんうんと頷く。
「だけど、彩世さんと離れている間とかはやっぱり危険だと思うんです!だから鍛えたいんです!強い彩世さんに特訓をお願いしたいんです!お願いします。」断わらないでと言う気持ちで強いと言う部分を強調して言ってみた。
「...はぁ。仕方ねーな!仕方ねぇから協力してやる!その代わり、文句は受け付けねぇからな!根を上げるなよ?」
照れた表情をした彩世は赤褐色の髪をガシガシかいて、麗の願いに承諾した。
その時、彩世が背にしているドア越しに2匹の動物がいたのだが彩世と麗は気づかなかった。
本日も最後までお読み下さり有難うございました!
最後の2匹の動物の内1匹は察されたかと思います!
次回も宜しくお願い致します!




