美人ヴァンパイア3人組会議
短いです。時系列がヒロインの私物盗難事件の後の話です。今回は、美久と智美、さやの3人組だけの登場です。
ひなの盗難事件を解決した直後。
美人ヴァンパイア
早乙女美久、西園寺智美、伊集院さやが集まっていた。議題は今後の森口ひなと上坂麗の対応について。「今日は、麗れいとひなっちについて会議したいと思います。意見がある人?は挙手で!はい、さや姉」
「では、まず、ひな様の事ですが、彼女の血の匂いは、私達ヴァンパイアにとって、とても貴重な『女神の血』の持ち主ではないかと思います。」グレーの瞳を細めて、恍惚と瞳を輝かせ「彼女に近づくたびに、香る血液の匂いは今迄、嗅いだ匂いと異なると存じます。そして、上坂様はひな様の香りとは、劣りますが、彼?彼女は彼女でとてもいい匂いがします。」
「そうだよね!2人ともいい匂いだよね!ひなっちの、血は絶対『女神の血』だよね!」と匂いを思い出したのか美久の口から、
涎が出る。
「麗れいは、やっぱり女の子だよね!毎日近づいて、匂いを嗅いでやっと、女の子って分かったけど。
何で男の格好してるんだろうね?凄く気になる。何回も麗れいに『何でそんな格好してるの?』って聞いたんだけど、はぐらかされて、別の話題に変えられたんだよね。」と涎を拭いながら言う。
「あっ!智っち、どうぞ!」智美は挙手した。
「ああ、それは、私も、聞いた。私も近づくまでは女だと気付かなんだぞ。」
「流石!智っちはヴァンパイアの中でも嗅覚が怪物だもんね!」
美久の話を流しつつ智美は、
「まあ人には聞かれたくない事情の一つや二つ、あるんだろうな。知らんが。まあ、ひなも麗も言える事は1つ。『過激派』に見つかる前に、我ら『温厚派』で匿うしかないな。」
「そうですわね。準備ができ次第、直ぐにでも一緒に暮らした方が、宜しいですわね。ただ、私達だけでは、不安ですので、お兄様達にも、協力を仰ぎましょう。それまでは、私か、智美様、美久様で2人をお守りしましょう。」
「さんせ〜い!」
「それが、得策だな。」
こうして、会議が終わり、麗とひなに密かに護衛がつく事になったのである。