謎のイライラ 彩世視点
何時もお読み下さり有難うございます!ブックマークも有難うございます!彩世の言葉遣いが悪いですがお許しくださいませ。
ダークブロンドの髪が麗のおでこにかかる。
上坂と加賀の距離感が近すぎないか?俺は何となくムッとしイラつく。
「ぷっ警戒しなくていいのに。酷いな。」と上坂に対して笑う加賀。
だがその瞬間、
「!?」
加賀は、一瞬の隙に上坂のおでこと首に口付けをする。上坂に何しやがるんだ!
「なっ!!」俺は予想外の事に後ろで驚く。そして、胃の辺りが何故かムカついてくる。
「何するんですか!」上坂は加賀に怒る。
俺も考えるより先に手が動いていた。
上坂の頭を捕まえて、上坂を俺に引き寄せて守る。
トスッと勢いで上坂が俺の胸元に凭れかかる。
昨日もその前も思ったが、
上坂は男の割に華奢な肩に、驚く程軽い。
ちゃんと食ってんのか?人間の男はこんなもんなのか?
それより加賀だ!女に不自由してねぇ筈だが。男相手に!それも、
貧血の上坂に、唯ですら無力なこいつに何つーことをしやがる!俺はイライラする。危険な奴だ。俺はギュッと上坂を後ろから抱きしめて、加賀から守る。
「お前、加賀、盛ってんじゃねぇぞ!」と俺は加賀に怒鳴る。
「だって晴と彩世ばかりずるいだろ!
晴は俺の跡を消すし、彩世は血と涙の盟約結んでるし。俺も何かしたっていいだろ?」とヘーゼル色の瞳できっと睨んで、負けじと
加賀も言い返す。俺は駄々を捏ね始めた加賀に呆れ、自然と上坂を腕から解放する。
「あれは、俺も悪いと思ってるし、黒頭...
上坂にも許可をもらった!」あの時は言ってられなかった。反省している。
「俺の方が先に黒猫ちゃんの血を頂いた間柄なのに、納得いかない!ね!俺に黒猫ちゃんからご褒美頂戴よ!」
上坂に強請る。
だが、当の本人、上坂は固まっていた。男にキスされたのが、よっぽどショックだったんだな。
「おーい!黒猫ちゃん聞いてるか?」
上坂がフリーズから我に返ったのか
「俺、男です!」といきなり当たり前の事を言い出す。
「男の俺に黒猫ちゃん呼びやキスっておかしいです!」確かに、おかしい!おかしすぎるだろ!
加賀!
しかし、それにも構わず
「欧米では、当たり前だよ!だから
ほら、ここ!診察料だと思って!」と加賀は自身の頬に指先でトントン叩いて、上坂にねだる。
何言ってんだ?今まで一度も俺にはしなかっただろが!まぁ、加賀となんて想像しただけで鳥肌ものだけどな。
男同士でキスなんてあり得ないだろ!加賀は女にしか興味無かった筈だが、もしかしてそっちの気にも目覚めたのか?男の上坂に?
ゾワリと悪寒がする。そして俺は、何故だかまた、
無性にイライラする。何で俺がイラついてるんだ?
上坂は加賀に近づきダークゴールドの髪をサラリと掻き上げて唇を近づける。
本当にするのか?
昨夜俺の涙を直接舐めた、上坂の顔が脳裏を過ぎる。月夜に白い顔が照らされて、中性的な女の様な顔が近づいた。それを思い出すと、他の奴にも、似たような事をするのかと思うと、言いようの無いイラつきに又もや襲われる。
俺はおいっ!と止めかけて
その刹那
フゥ〜と加賀の耳に息を吹き掛ける音が聞こえる。俺は拍子抜けする。
「!?っ」加賀も目を白黒させている。
「な、何を」みるみる顔を赤くした加賀は
上坂から放れる。
あの加賀が、女に事を欠か無かった加賀が顔を赤らめるとは珍しい。しかも、男にしてやられるとは!とりあえず、頬にキスをした訳じゃ無い事に俺は、ホッとする。って何で俺がホッとしてるんだ?心の中でツッコミを入れる。
「考えたら、俺加賀さんに、色々不意打ちを食らってたので、清算しました。これで、お相子です。診察料は無しです!」と上坂は言うが、
これまでどんな不意打ちがあったんだ?別に知ったこっちゃじゃ無いが、何か気に入らねぇ。彩世は無意識の内に眉間に皺が寄る。
「こう言う事は男を余計に煽る事になるから、気をつけた方がいいよ?まぁ、俺には何時でも大歓迎だけどね!」
妖しい輝きを纏った瞳を細めて、微笑む加賀。ヴァンパイア能力を出しながら、人間を魅了する様なフェロモンを出している。何時もの調子の加賀なんだが、
何時もの俺は気にもしないが、
何か上坂にその能力を使うのは、無性にイライラする。
「おい!加賀、変な空気を出すんじゃねぇ!」
「ふふっ」加賀がそれに笑う。
「俺にはさっきのしてくれていいんだよ!なんなら毎日でも!」
調子に乗っりやがって!これ以上、加賀に近づけたくない。近づいてほしく無いと言う気持ちがムクムクと出て来る。
「加賀、いい加減にしろ!」とまた俺は腕を伸ばし、上坂を後ろから抱きしめる。上坂を抱きしめた瞬間安心感に包まれる。
これ以上、上坂には触れさせねぇ!触れるな!と
加賀を睨みつけ威嚇する。
「分かった。分かった。この辺にしとくよ!」と両手をパーの体勢にし、加賀が降参する。
「じゃ、俺は、これから仕事だから。またね。」とウインクする。それから加賀は何かを思い出したのか上坂の耳に口を近づけて、話すと去って行った。
何を話たか気になる。
本日も最後までお読み下さり有難うございました!




