朝倉加賀 視点②
何時もお読み下さり有難うございます!
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「彩世さん!っ」と
ガバッと黒猫ちゃんが起き上がる音が聞こえる。どうやら、黒猫ちゃんが目を覚ました様だ。
「良かった!無事だったんだ!」と小声で呟いている。もうちょっと寝ていたいけど、黒猫ちゃんに説明しないとね。
俺は床に座ってダークゴールドブロンドの頭と腕をベッドに乗せていたが、起きる事にする。すると、彩世も目が覚めたのか
「あ、起きたか?大丈夫か?」先に黒猫ちゃんに尋ねる。くっ、俺が先に言いたかったのに。
大丈夫です!とお互いに無事を確認した頃合いを見計らい、
「彩世も君も俺が診察したから、大丈夫!問題なかったよ。元気そうだね?黒猫ちゃん。」と俺も黒猫ちゃんの顔を覗く。うん!顔色が昨日より、良くなっている。
「診察有難うございます。それに、ここまで運んでくださって有難うございました!
俺、昨日あれから、どうして...。」と忙しく疑問を口に出す黒猫ちゃん。運んだのは俺じゃないんだな〜。残念ながら。運んだのは...。
「お前は俺に血を提供した後、意識が無くなった。本当に悪い事をした。しかも、血と涙の盟約まで...悪い。」と暗い面持ちの彩世。本当にな!俺の黒猫ちゃんに全く厄介な盟約を結んでくれたもんだ!だけど、黒猫ちゃんは優しいから、仕方ないか!と思っていると
「あれは、人命?ヴァンパイア救助だったんで、大丈夫です!」
ヴァンパイア救助って!
「ぷっは、黒猫ちゃんそれ、面白過ぎ!
ヴァンパイア救助って!」あの強い彩世に向かって、この世で最もか弱い人間から、
ヴァンパイア救助なんて言葉が聞けるなんて面白すぎる。
加賀は吹き出す。
「...。」彩世は沈黙してる。無理もない。血の提供、しかも男だと思っている相手から血と涙の盟約まで結んだ。か弱い人間に救われ、その人間を倒れるまで血を吸血した事は複雑で遣る瀬無い気持ちだろう。
「気にしないでください!俺は健康が取り柄なんで!問題ないです!」とまだ血色は少し悪そうな黒猫ちゃんが明るく笑うが、健気だ。
「問題無いとは言え、黒猫ちゃんはまだ少し貧血状態だから、今日は学校休みな。智美ちゃんに連絡入れてもらったから安心して?」そう、俺は昨日の晩に智美ちゃんに手配した。晴にも食事を頼んである。
「そうですか。お気遣いありがとうございます。智美ちゃんまで。」
麗は、ペコリと頭を下げ、黒眉を下げ、申し訳なさそうな顔をする。そんな黒猫ちゃんを見るとつい、悪戯心が湧いてくる。
「はい、診察料!」と突然、手を出す加賀。
「うっあ、えっとちょっと待って下さい!今出しますから!」と間に受ける黒猫ちゃん。
冗談半分なんだけど。
ベッドから慌てて起き上がる黒猫ちゃん。慌ててる姿が可愛くてこっそり笑ってしまう。
だけど本調子じゃない黒猫ちゃんに倒れられたら困る。
俺は瞬時に黒猫ちゃんの両肩を持って押さえ込む。
「ぷっはっ!冗談だよ!冗談!」ヘーゼル色の瞳から、笑い涙が出る。
そう。冗談だったつもりだったけど...。これ程まで本気にされるとは、何かほしくなる。
「本気にするなんて!くれるなら...そうだな...」とヘーゼル色の瞳が妖しく輝き、加賀は身を乗り出して、麗に近づく。
さて、君から何を貰おう?
じっと見つめる。
俺は直ぐに黒猫ちゃんから、奪う。
「なっ!!」その行為を見せつけられ、
珍しく彩世はびっくりした表情をしていた。俺は構わず黒猫ちゃんに無理矢理、診察料と言う名のご褒美を頂いた。
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