診察料② ←挿絵入れました(加賀)
何時もお読み下さりありがとうございます!m(__)m
今回の会話も少し乱暴な感じですが、お許しください!
只今、この回の挿絵を描き中です。やっと朝倉加賀の挿絵できました!おでこキスや彩世の腕囲いシーンも描きたいですが、時間が無く、また、休みの日に描きたいと思います!GWは仕事で忙しいですので、絵は描けそうに無いです(>人<;)申し訳ございません。
何時もとは違って加賀のダークゴールドブロンドの髪は、後ろで一つ結びにされている。
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ダークゴールドブロンドの髪が麗のおでこにかかる。
顔が近すぎる事に警戒した麗は、身を固くし、両腕を前に出し、直ぐに防御できる体制にする。加賀さんには隙を見せたら駄目だ。
「ぷっ警戒しなくていいのに。酷いな。」と笑う
加賀。
いいえ。加賀さんは警戒しないといけない塊です。
だが、そんな加賀に少し拍子抜けし、麗は若干肩の力を緩めてしまう。
その瞬間、
「!?」
加賀は、一瞬の隙に麗のおでこと首に口付けをする。
結構長い口付けだった気がする。
私はびっくりして固まる。
「なっ!!」彩世も後ろで驚いた声を出す。
「何するんですか!」私は口付けされた、首やおでこに手を当て、顔が熱くなるのを感じながら加賀に怒る。やっぱり、加賀さんは油断大敵だ。
その時、後方から手がガシッと私の頭を捕まえる。何事!?と驚く。
その拍子に、トスッと勢いで背後に居る彩世さんの胸元に麗の身体が凭れ掛かってしまう。
「お前、加賀、盛ってんじゃねぇぞ!」と、守る様に私の頭を両腕で囲い、怒鳴る彩世さん。
えっと...今、私は彩世さんの腕に囲い込まれてる?
守られてる感じがする。何時もより優しい感じがする。彩世さんの、男の人の、逞しい腕に包まれて、ドキドキ心臓の音がうるさい。このドキドキは男の人に免疫がないから鳴るだけだ!
「だって晴と彩世ばかりずるいだろ!
晴は俺の跡を消すし、彩世は血と涙の盟約結んでるし。俺も何かしたっていいだろ?」と加賀はヘーゼル色の瞳できっと彩世を睨む。
普段の優しい言葉遣いと打って変わり、少し荒い口調で加賀が言う。
駄々をこねているみたいだ。そんな加賀さんを見た
彩世さんの腕は私を解放する。助かった。ドキドキして、心臓に悪かった。
やっぱり2人は気心知れているから、自分を曝け出した口調になるんだなと思う。他人事の様に思う麗。そう思っている間にもヴァンパイア2人の話が進んでいく。
「あれは、俺も悪いと思ってるし、黒頭...上坂にも許可をもらった!」
「俺の方が先に黒猫ちゃんの血を頂いた間柄なのに、納得いかない!ね!黒猫ちゃん、俺に黒猫ちゃんからご褒美頂戴よ!」
その仲の良さに私は入っていけず、少し羨ましく感じてしまう。2人とはこれから仲良くなればいいか!と1人考えていると...
「おーい!黒猫ちゃん聞いてるか?」何か喋り掛けてもらっている気がする。はっ!フリーズから我に返り、加賀を見つめる。
「俺、男です!」
「うん。知ってる。」と加賀は笑いながら返す。
「男の俺に黒猫ちゃん呼びやキスっておかしいです!」
「黒猫ちゃん呼びはお気に召さない?いいと思うんだけどな〜。それと、キスは欧米では当たり前だよ!」とウインクする加賀。
そうだけど、ここは一応日本?の設定だし。
「だから、ほら、ここ!診察料だと思って!」と
加賀は自身の頬に指先でトントン叩く。頬にキスしてほしいって事かな?
どうしよう...。
診察料がほっぺにチュウだったら安いもんなのかな?絵面的に男同士でキスなんてツッコミどころがありすぎて...。
それに、加賀さんから不意打ちを食らってばかりだ。
私も加賀さんに仕返しをしたい。だから、私は加賀さんに近づき加賀さんのダークゴールドの顔周りの髪をサラリと掻き上げて耳にかけ、唇を近づける。ほっぺにチュウと見せかけて...。
「!?っ」加賀さんは目を白黒させている。私からの制裁にビックリしたみたい。
「な、何を」みるみる顔を赤くした加賀さんが私から放れる。
「考えたら、俺加賀さんに、色々不意打ちを食らってたので、清算しました。これで、お相子です。診察料は無しです!」と笑ってみせる。
一瞬固まった加賀だが、
「ぷっ黒猫ちゃん...いや、麗ちゃん、やるね〜!俺の不意をつくなんて!だけど、こう言う事は男を余計に煽る事になるから、気をつけた方がいいよ?まぁ、俺には何時でも大歓迎だけどね!」またもや、妖しい輝きを纏ったヘーゼル色の瞳を細めて、微笑む。
「おい!加賀、変な空気を出すんじゃねぇ!」と背後から彩世さんの声がする。
「ふふっ」加賀がそれに笑う。
う〜ん、麗ちゃん呼びも男らしく無いけど、黒猫ちゃん呼びよりはマシかな?
そして、あれ?
仕返しした筈なのに、加賀さんが、
大歓迎って言ってるって事はご褒美になってるって事?今のが???
私がされたらちょっと不快だと思ったんだけど...。
「忠告有難うございます。2度としません。名前の件も有難うございます。」と会釈する。
「えぇぇ?俺にはさっきのしてくれていいんだよ!なんなら毎日でも!」
「加賀、いい加減にしろ!」とまた彩世さんの腕が後ろから伸びて、私を囲う。
「分かった。分かった。この辺にしとくよ!」と両手をパーの体勢にし、降参する。
「じゃ、俺は、これから仕事だから。またね、
麗ちゃん、彩世!」とヘーゼル色の瞳をウインクさせる。
加賀が何かを思い出したのか、私の耳に口を近けて話す。
それから、麗の部屋から去って行った。
本日も最後までお読み下さりありがとうございました!