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第一イベント発生!故意に突然に!

赤褐色の髪の西園寺彩世ですが、名前を彪叶あやとから彩世あやせに変更しました。前の章「とある館での呟き」も書き換えました。ご迷惑をお掛けしましたが、宜しくお願いします!


良くない良くない良くな〜い!何故、何故、主人公が行く筈の重要イベントを私が、行かなければならないの〜!


細い道を抜けた先に大きな洋館、ルネ•バロック様式のような造りの洋館が佇んでいる。

誰も住んで居ないらしい、、、

高校の友達同士でテストの点が

悪かった私、上坂 麗は只今、罰ゲーム中である。

肝試しで、今その洋館の前に佇んでいる。但し、泣きついて、「ヴァンパイアシェアハウス」通称「ヴァンシェア」のゲームのヒロインである森口ひなちゃんにも一緒に着いて来てもらっている。



遡ること、実力テストが返ってくる7時間前


「ね〜皆んなでテストで掛けしない?もし、

1番この5人の中でテストが悪かった人は罰ゲームにしよー!」ストロベリー色のツインテールを揺らし、

美久が言い出した。

前世の記憶で「ヴァンシェア」のゲームを少しばかりしていた私は、この次の展開が読める。正直、気が気じゃなかった。私が1番、テストの点が悪いのは、目に見えている。だってこの3人はチートだから頭いいし、ひなちゃんも3人ほどではないけど、頭が良い!ゲーム内では、ひなちゃんが罰ゲームを受けていたけど、今回は私の気がする。その予想は、的中した。

4人の美人な友達、

ストロベリーブロンドの

ツインテールが可愛い美久、

古風で赤褐色の長い髪の美人。智美、

さらさらロングのシルバーブロンドが美しいさや

そして、我らがヒロインふわふわの栗色ミディアムヘアーの森口ひなちゃん達が

町で噂の洋館に行って

私のお気に入りのキーホルダーを隠した!それを取ってくるという罰ゲーム、、、

うぅ、逃れられない!大事なキーホルダーだもん。


私は、点数が悪かった自分を憎んだ。


事前に4人の友人が潜入して問題なかった。

それは、前世でゲームしてたから、

この後の展開は、分かる。分かるんだけど...

主人公が行くはずの重要イベントだし。絶対、主人公は連れて行くべし。

こんな事なら、テスト勉強もっと頑張るんだった!

でも、約束は約束!女は度胸だ!肝試しは、学校の帰りに行われる。


夜は怖いし、別の意味で危ない!

このご時世、誘拐犯とかヴァンパイアとかいるかもしれない!気をつけましょう!いや、でも、主人公がいないと、どうにもならない。このイベントには、必要だ。


だって、

このイベントは、



主人公が攻略対象達に会う大事なイベントなんだから!泣きつくしかない。


「じゃあね!麗れい」美久


智美「安心しろ。私たちが、事前に潜入したから大丈夫だ。なんなら、優しいひなについて行ってもらったらどうだ?」「それは、いい考えだね!智っち」美久は棒読みで言う。


ひなは「もちろんだよ!私で良ければ付いて行くよ」と心良く返答した。


「そうですわね。それがいいですわ!そうしましょう。」と最後にさや

これでは、肝試しで無くなってきてしまっているけど、私的には、有難い。

そして、何だか3人とも強引に推したようだけど、

このゲームのヒロイン、ひなちゃんが来てくれるようで安心だ。


そして、流石主人公!優しい!

お願いします。と

泣きながら、懇願した。


まぁ言われなくても

、主人公が行く筈のイベントだから、説得はしたんだけれども!


3人の友人達は満足気にキラキラスマイルで去っていく。美人3人の笑顔にクラス中が目を奪われていた。

「おう!頑張る」と男らしく返事した。

度胸試しで友人に着いてきてもらう約束してる時点で男らしくないのだけど...

時間は皆んなが帰った1時間後に向かうというもの。「ひな有難う!助かります!」

「これくらい、大した事じゃないよ。大丈夫!それに、事前に一度入ったとは言え、あの洋館は、物語に出てきそうな立派は洋館だったから、もう一度見たかったしね!後、肝試しってワクワクするし!」ひなちゃんは色々フォローしてくれ、笑顔で答えた。


何ていい子なんだろう!私は、生まれ変わる前の世が楽しくて、前世の両親や友達の事が心残りだったけど、今の世界でも、両親や友達に恵まれて有難いなと心から思った。


死亡フラグは絶っていないけど...死亡フラグは絶っていないけども...2回言うよ。ここも重要です。


教室で2人で待っていると血の様に赤い夕日が沈みかけ、色白のひなちゃんの顔が茜色に染まり、段々と暮色蒼然となる。

「1時間経ったね!大分暗くなってきたね!そろそろ行こうか?」


「ごめんな!俺のせいで。本当に面目ない。」


そして、話は、冒頭に戻ります。

さっきまで、落ち込んでいた私だけど、ポジティブに考えたら、このまま洋館に行くと、攻略対象者達に会えるんだよ!?それって実はかなり美味しいんじゃない?もう、この際楽しもうと思います。人生、楽しんだ者勝ちだ!

洋館まではスタスタと歩けた。問題は中、なんか不法侵入みたい、、、「それにしても、、、2回目も、お伽話や中世ヨーロッパ?に出てくる貴族のお屋敷みたい!憧れるな〜」とひなちゃん。

「凄いな〜!立派だね。」と私。前世、画面上では何度も見た光景だけど、素敵なお屋敷だな〜と思う。う〜ドキドキする。


それから重厚感溢れる、玄関扉を開けて

「わぁ」2人で感嘆を上げた。

外も乙女心を擽ぐるけど、明かりは付いていないとは言え、中の部屋もヨーロッパのお城風、こう言うの何とか建築物って言うんだよね!アホだから分かんないや〜笑 


そうだ!私の蛙のキーホルダー、、、と探していると部屋の隅の椅子に私の蛙のキーホルダーがあった!


カエルちゃ〜んッ!と飛びつこうとした時、耳元にひんやりと、冷たい風が通り抜けた気がし、

「麗くん!?後ろ!」ひなちゃんは口を大きく開けて、驚き、そして、見惚れている...


「君ら、人ん家で何してんの?」と耳元で囁かれた。冷たい吐息が麗の耳の外耳道を通り、頭蓋骨まで鋭敏に響き渡る。


「!?」麗はビックリして耳を押さえて、振り向くと、顔の近くに、美少年?美青年?がドアップで立っていた。ストロベリーブロンドにエメラルドの輝きの瞳。きめ細やかな肌に愛らしい、三日月型の眉に

整った鼻梁、

全てが神に選ばれ、与えられたかの様な

美貌。ゲームで良く知った顔がそこに...

近い!顔が近い!と思い、私は勢いよく慄いた。


「不法侵入者か?晴?」と後ろからまた、

「ああ、彩世そうみたいだ!」

もう1人眉目秀麗なショートの赤褐色の髪に

トパーズ(金色)の瞳をした

男性が奥の暗がりの通路から出てきた。こんな綺麗な人間離れした男性がいるとは、、、


ゲームで知ってても、実際に会うと心臓が飛び出そうな程、綺麗な2人だ。ゲームで知っている攻略対象者が2人も!?心の中はパニック状態で、意識が遠のきそう...如何いかん私、兎に角「「す、す、すみませんッ!」」と私に倣ってひなちゃんも

土下座した。その様子に

美男子2人は眉間に皺を寄せて、固まった。


「人が住んでるとは、知らずに、肝試しに来てしまい、本当に申し訳ございませんでした!」「でした」と後からひなちゃん。「あっ!肝試しとか失礼な事を言って申し訳ございませんでした」と再度頭を2人で下げて、思いつく、無礼を謝罪した。

その様子を眺めた美男子2人はプルプル震えながら耐えていた。それに気づいた麗は相当怒っているんだわ!主人公に対しては、ゲーム補正で軟化してそう。兎も角、私には相当怒ってそう。


2人のプルプルが収まったら、ストロベリーブロンドの晴が「もういいよ!そこまで謝られたら許すよ!それより、詳しい話したいから、ここじゃ何だし客間に案内するよ。」


客間に通され、「えっと...」ひなちゃんがおろおろする。

「あぁハル...早乙女晴一だよ。晴でいいよ。こっちが西園寺彩世。」


「晴さん、西園寺さん」


一方で赤褐色の髪に瞳は金色の美青年、西園寺彩世は、眉間にシワを寄せて、「それより、肝試しってガキじゃあるまいし、他に仲間はいるのか?」


麗は首を左右に勢いよく降って、ひなちゃんが答える「今は私達2人だけです。」


その言葉に益々眉間にシワを寄せた赤髪美男子「今はってことは、?」


それにビビリつつ「いえ、あの、その、、、」その話を遡ると、私の羞恥、テストの点が悪かったのがバレる。と言い淀んでいたら、


「まあまあ、こ〜んなに眉間にシワ寄せてたら言えるものも、言えないよ!?ほらっ!この眉間をほぐして!彩世」

とストロベリーブロンドの美青年早乙女晴一が

赤髪、西園寺彩世の眉間をグリグリほぐしている。

うん。とても絵になる2人だ。



「あれ〜何してんの?2人とも?って良い匂い。ってお客さん?」とまたまた、扉からひょっこり顔を覗かせた。ダークゴールドブロンドの襟足まである長めの髪にヘーゼル色の瞳のチャラそうな美形が、、、


「とりあえず、お茶でもどうぞ」と何処からともなく、現れた、金髪碧眼の美青年にお茶を勧められる。当然この2人も攻略対象だ。


ひなちゃん唖然「えっと…」と戸惑う。無理もない。


この金髪美青年、モデルや俳優をしている有名人だ。

「ああ!僕は一条征史朗。征でいいよ」


「知ってます。俳優さんですよね!あの、本当にこの度はごめんなさい。」ひなちゃんが言う。


「征さんお茶有難うございます。あの、俺が1番悪いんです。この子には、臆病な俺の為に付いてきてもらっただけなんです。

この度は不法侵入申し訳ありませんでした。誰も住んで居ないと思い、肝試しで友達に罰ゲームとして大事なキーホルダーを人質に、、、」と詳しく、テストの事は伏せて、説明した。


ひなちゃんも私の意図を察してくれ(テストの点が悪かった事を)黙っていてくれた。


「えっと、つまり何らかの理由で君は、罰ゲームを受ける事になり、君の友人が侵入し、大事なキーホルダーを、この館に隠したんだね。

その友達って...」と言おうとした瞬間、


「あら、晴様、彩世様、瀧川様、一条様、お揃いで!その方々は、わたくしのお友達ですわ。」さやがにっこり笑い、長いシルバーブロンドの髪を揺らして、此方に近寄ってきた。

「あっさや!?」三日月型の眉を上げて晴が叫ぶ。


「そうだったんだね。この子達、彩世や晴に不審者扱いされてたよ。こう言う事は、事前に話を通してくれないと、困るな。」一条征史朗は金の柳眉を下げて困ったように、さやを嗜めた。


「それは、一条様、皆様、ご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでしたわ。お遊びが過ぎました。」「あっあの私こそ申し訳ないです!」

「俺の方が申し訳ございませんでした。」と謝り大会になっていたのを、


「まぁ、今日は寛大な俺様が許してやろう。」と彩世が目を細めて言う。

「あっ!ところで、さやちゃんと皆さんのご関係は?」ひなちゃんが言う。


「ふふふっ幼馴染ですわ。皆さん、両親通しが仲が良くて、海外にいる両親達が心配して、わたくし達の共同生活が始まったのですわ。美久様や智美様も此方に住んでいますわ。」


「はわ〜。そうだったんだ!言われてみれば、美久ちゃんの姓は早乙女だし、智美ちゃんは西園寺だもんね!」ひなちゃんはビックリしていた。私も知らないフリをして、調子を合わせた。


「それにしても、さやちゃんのお友達は可愛いね!」とダークゴールドブロンドにヘーゼルの瞳をウインクしながら、朝倉加賀がひなちゃんにズィと近寄った。

そして、

ひなちゃんのふわふわの栗色の髪を一房掬い、口付ける。ひなちゃんの顔はカァと赤くなった。


「ふはっ本当にいい匂いだ。食べちゃいたい」形の良い薄い唇から、そう紡がれる。きゃーーイベント来たーー心の中で私、麗は叫ぶ。


瞳孔が開き目がらんらんとした。


その表情を見て、「おぃ!何で嬉しそうなんだ?黒髪ー?」彩世は麗に尋ねる。


「ッて俺の事ですか?」麗が聞き返す。


「そうだ。黒髪。名前が分からんからな。」


「俺は上坂麗と申します。俺が嬉しそうでしたか?」


「あぁ。お前の彼女が口説かれているぞ。いいのか?」


「ん!?」その言葉に反応した、朝倉加賀が顔をずらし、ヘーゼル色の目で麗を見る。


「わぁ、ここにも可愛い子ちゃんが!」と麗に顔を近づける。近い!と思いつつ


「お、俺は男です。失礼な!ひなとは友達です。」と反論する。


「でも、おかしいなぁ?俺の雄の本能が反応してるんだけどな〜」加賀は疑う。


「よく見ろ!なよなよしてるが、男だろ。」彩世が言う。微塵も疑われてない言葉。安心と同時に、それはそれで傷つく。そして益々、加賀が顔を近づける。


「その辺にして下さいませ。加賀さま。私の大切なお友達ですの。麗様は歴とした男性ですわ。」さやちゃんが止めに入ってくれた。

助かった。女タラシだろうと、あんな美形を真近で見たら、心臓が止まりそうだ。


「はぁー。加賀は、相変わらず女好きだよね!」晴一が言う。


「今日は、この辺で、辺りは結構暗いから、気をつけてお帰り。」そう優しく征史朗が言い、帰りを促した。


その晩、無事に帰宅して、両親に遅かったじゃないと心配された。

「ごめんなさい。今日は友達と喋り込んじゃって。」と言う。しみじみ、心配してくれる両親がいて有難いな〜と不謹慎にも、嬉しく思う。

嬉しくなって、両親に

「心配してくれて、有難う。」と抱き付いた。「何〜」「何だ〜」と嬉しそうにする両親。


「えへへっ」と笑う私。前世では、甘える事が下手だった私だけど、今世では、悔いのない様にもっと両親に素直に甘えよう!そう思った。

寝る前に、今日は色々有った1日だったな〜と考える。テストも返ってきて、

イベントまで体験できて、ビックリした1日だった。それにしても、攻略対象者6人の内4人にも会えてラッキーだったな〜と思う。攻略対象、

赤褐色の髪にトパーズの瞳、俺様チートな

西園寺彩世(さいおんじあやせ)

ストロベリーブロンドの癖毛の髪に

エメラルドの瞳の愛くるしい

早乙女晴一(さおとめはるいち)

綺麗に整えられた金髪に碧眼、

俳優で紳士な一条征史朗(いちじょうせいしろう)

襟足までの長いダークゴールドブロンドの髪にヘーゼル色の瞳で女垂らしなお色気担当の

朝倉加賀(あさくらかが)


4人とも超が付く程、美形だった。画面越しでもイケメンだったが、本物は格別に皆んな美しかった。写真が撮れなかったのは、残念だったけど、心の中にインプットしようと固く思うのだった。


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